この記事を読めば6月25日が「指定自動車教習所の日」に定められた理由や、制度の歴史・仕組みについてひととおり理解できます。
免許を取るとき、ほとんどの人が「教習所」に通いますよね。
でも、そもそもなぜ教習所を卒業すると試験が免除されるのか、その制度がいつから始まったのか、意外と知らないことって多いんじゃないかと思います。
今日はそのあたりを記念日の由来も含めてじっくり掘り下げてみますね。
「指定自動車教習所の日」とは?
6月25日が「指定自動車教習所の日」として制定された背景には、二つの意味が重なっています。
制定した団体と目的
この記念日を制定したのは一般社団法人・全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連)という団体です。
全国47都道府県の指定自動車教習所協会を会員とする業界団体で、自動車運転者教育の健全な発達を通じて、交通の安全と社会公共の福祉に寄与することを目的にしています。
記念日は日本記念日協会によっても認定・登録されているので、公式な記念日として扱われているんです。
ふたつの意味が重なる「6月25日」
この日付にはじつは二重の意味があります。
ひとつめは歴史的な事実。1960年(昭和35年)6月25日に、指定自動車教習所制度を導入した道路交通法が施行されたことに由来しています。
ふたつめは語呂合わせ。「6(む)・2(じ)・5(こ)=無事故」と読めることから、交通安全への想いも込められているんです。
制定の理由としてもこの二点がセットで語られています。
歴史的な記念日でありながら、ちゃんと「無事故」を願う気持ちも乗っているのがなんか好きだなと思いました。
昭和35年以前の自動車教習所の歴史
制度が生まれた背景を知るとこの記念日の重みがけっこう変わります。
高度経済成長と自動車の急増
1960年(昭和35年)当時の日本は高度経済成長期のまっただ中。
自動車の数がどんどん増えていて、やがて訪れるマイカー時代に備えて、運転者の安全意識を高める施設が強く求められていました。
ところが当時は教習所の名称や運営基準はバラバラで、「自動車学校」「ドライビングスクール」「モータースクール」など施設によって呼び名もてんでんばらばら。
統一したルールがなかったんです。
制度導入前の免許取得の実態
当時、運転免許を取りたい人はどうしていたかというと原則として運転免許試験場(試験場)で直接、学科試験も技能試験もすべて受験する必要がありました。
教習所に通ったとしても、試験の免除はなし。私からすると、今の免許取得の流れとはまるで違う世界で、想像するだけでなかなかハードだなと感じます。
昭和35年の道路交通法施行で何が変わったのか?
指定自動車教習所制度の導入は免許取得の歴史における本当に大きな転換点でした。
「指定教習所」という資格の誕生
1960年6月25日に施行された道路交通法によって都道府県の公安委員会が「一定の基準を満たした教習所」を正式に指定できる仕組みが生まれました。その基準は三つに整理されています。
- 人的基準
資格のある指導員・技能検定員が配置されていること - 物的基準
コースの面積や作り方、学科教室や教習車両が規定を満たしていること - 運営基準
教習の内容が道路交通法令の定める水準に適合していること
この三つをクリアした施設だけが「指定自動車教習所」を名乗れるようになったわけです。
卒業すると「技能試験が免除」される特典
指定自動車教習所の最大のポイントは卒業することで運転免許試験場での技能試験が免除されるという点です。
卒業前に教習所内で「技能検定」を実施し、合格すると卒業証明書が発行される。その証明書を持って試験場へ行けば、実技の試験をパスできる仕組みです。
事実上、公安委員会に代わって技能試験を行っていることになる。
そのため、技能検定員は法律上「みなし公務員」として扱われていて職務の公正性が強く求められています。
全指連の設立と制度の整備
制度が始まった翌年、昭和36年(1961年)11月には、全国の指定自動車教習所を統括する連合会が創立されます。
昭和39年には社団法人として再編成され、さらに平成25年(2013年)には一般社団法人へと移行しています。
制度の発足時、指定自動車教習所の数はわずか125校だったとされています。
現在の指定自動車教習所の現状
制度が始まってから60年以上が経った今、現場の数字はどう変化してきたのでしょう。
毎年95%の免許取得者が通う「インフラ」
指定自動車教習所は全国に約1,291校あります(2023年時点)。
そして新規に免許を取得する人のうち、実に95%が指定自動車教習所を卒業して取得しているとされています。
もはや「免許=教習所」というのが日本の常識でそれだけ社会インフラとして定着しているということですよね。

卒業者数は近年減少傾向
じつは、卒業者数はピーク時と比べて大きく減っています。
平成2年(1990年)のピーク時は約261万人だったのに対し、令和5年(2023年)の卒業者数は約149万5,814人で、ピーク時から約42.8%も減少しています。
少子化の影響や若年層の「免許離れ」が背景にある、と言われていますね。
教習所の校数も28年連続で減少していたというデータもあって、業界としてはなかなか厳しい時期が続いているみたいです。
指定あり・なしで何が違う?
この記念日をきっかけに意外と知られていない「教習所の種類の違い」も確認しておくと面白いかもしれません。
指定外教習所(未指定教習所)との比較
自動車教習所には「指定あり」と「指定なし(未指定)」の2種類があります。最大の違いはやっぱり技能試験の免除があるかどうか。
| 指定自動車教習所 | 未指定教習所 | |
|---|---|---|
| 公安委員会の指定 | あり | なし |
| 卒業後の技能試験 | 免除 | 試験場で別途受験必要 |
| 試験場に行く回数 | 最低1回(学科のみ) | 最低3回以上 |
| 技能検定員 | みなし公務員として配置 | 制度上の配置義務なし |
未指定教習所は仮免の取得や運転の練習ができる一方で、試験場での技能試験を都度受けなければなりません。時間的・経済的コストを考えると、指定教習所を選ぶ人が圧倒的に多いのは当然かなという気がします。
6月25日、記念日当日に行われること
毎年6月25日を含む6月は「指定自動車教習所広報月間」として位置づけられています。
教習所の一日開放イベント
記念日当日には全国の指定自動車教習所で教習所の一日開放イベントが開催されます。
地域住民を対象にした交通安全教室や、原付・自転車利用者に向けた安全運転講習会なども実施されていて、免許取得とは直接関係のない人たちにも交通安全の大切さを伝える機会になっています。
記念日を通じて伝えたいこと
要するに、この日は「免許を取る場所」としての側面だけじゃなくて教習所が地域の交通安全の拠点としての役割を担っていることを広く知ってもらうための日でもあるんです。
運転免許を持つ全ての人にとって、教習所で学んだ基本知識や安全への心構えを改めて振り返る機会として、個人的にはすごく意義深いと感じています。
まとめ
- 6月25日は、1960年(昭和35年)に指定自動車教習所制度を導入した道路交通法が施行された日に由来する記念日
- 「6(む)2(じ)5(こ)=無事故」の語呂合わせも日付選定の理由のひとつ
- 制定したのは一般社団法人・全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連)
- 指定自動車教習所とは、公安委員会が人的・物的・運営基準を審査して指定した教習所で、卒業すると技能試験が免除される
- 毎年新規免許取得者の約95%が指定自動車教習所卒業者
- 2023年時点の指定自動車教習所の全国校数は1,291校
- 6月は「指定自動車教習所広報月間」とされており、一日開放イベントなど各地で交通安全活動が行われる
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