この記事では6月28日が「エアーかおるの日」になった理由と、その裏に隠された廃業寸前からの大逆転劇を丸ごとお伝えします。
記念日の由来を調べていたら、「これ、ただのタオルの話じゃない…」ってなったくらい、なかなかドラマチックな歴史があるんです。
そもそも「エアーかおるの日」って何?
6月28日は魔法のタオル「エアーかおる」が初めて世に発売された日を記念して制定された、れっきとした記念日です。
岐阜県安八郡安八町に本社を置く浅野撚糸株式会社が制定し、2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会から正式に認定・登録されました。
制定された目的
「エアーかおる」の魅力をより多くの人に知ってもらい、実際に使い心地を楽しんでもらうことが制定の目的です。
毎年この日は公式オンラインショップで特別セールが開催されていて、初めてのお買い物でポイントプレゼントや、抽選でのポイント還元など、ファンにとっては待ちに待ったイベントになっているみたいですね。
日付が6月28日の理由
日付のシンプルな由来は2007年(平成19年)6月28日に「エアーかおる」が発売されたから。発売日そのものが記念日になっているわけです。
ただ、その発売に至るまでの道のりが…、意外とものすごく長いんです。
浅野撚糸の歴史とエアーかおる誕生まで
この記念日を深く理解するにはエアーかおるを生み出した浅野撚糸株式会社の歴史を知る必要があります。実はここ、かつて廃業寸前まで追い込まれていた会社なんですよね。
設立から絶頂期、そして転落へ
浅野撚糸は1967年に創業し、岐阜県の豊かな水を使って糸を加工する撚糸業を営んできました。
1990年代にはストレッチ糸の開発が大当たりし、1996年には世界最大のストレッチ撚糸会社にまで成長。1999年時点では7億円超の売り上げを誇っていたんです。
ところが2000年代に入ると安価な中国製品が怒涛のように国内市場に流入してきます。仕事は一気に激減し、売り上げは2億円前後まで落ち込んでしまいました。
2003年にはリストラを断行し、社員を1/3にまで減らすという苦渋の決断を迫られています。
廃業の話が社内で現実味を帯びてきた。そんな状況でした。
クラレとの出会いが転機に
どん底にいた浅野雅己社長が大阪へ営業に出かけた際、大手化学メーカーのクラレからお湯に溶ける「水溶性糸」を紹介されたのがすべての始まりでした。
そこから5年という歳月をかけ、浅野社長は夜9時から深夜まで連日工場にこもり開発に没頭。
綿糸と水溶性の糸を掛け合わせることで、糸の内部に空気の隙間が生まれるという、世界初の撚糸「スーパーZERO」が誕生したんです。
ゼロから這い上がりたいという思いが、そのままネーミングに込められています。
おぼろタオルとの崖っぷち同士のタッグ
スーパーZEROが完成したとはいえ、「糸」単体では商品になりません。
浅野社長は多くの企業を回りましたが、なかなか採用してくれるところが見つからず。そんなとき、地銀の紹介で出会ったのが三重県の老舗タオルメーカー「おぼろタオル」でした。
おぼろタオルも海外製品の波に押されて後がない状態。
まさに廃業寸前同士のコラボというわけです。2年間の試行錯誤を経て、スーパーZEROを織り込んだタオルがついに完成。これがエアーかおるの原型となりました。
「エアーかおる」という名前の由来
この名前、最初に聞くとちょっと不思議な感じがしますよね。実は開発に関わった3社の頭文字と理念が込められています。
- エアー(Air)…空気のように軽いという意味
- K…クラレ(水溶性糸を提供した大手化学メーカー)
- A…浅野撚糸
- O…おぼろタオル
- L…「生きる」を意味するLIVE
3社の素材と技術と感性が「生きる」という願いが、ブランド名に凝縮されているんですね。
決して一社だけで作り上げたものじゃない、という姿勢がこんなところにも表れていて、個人的にはそこが印象深かったです。
ちなみにロゴマークに使われている女性の横顔は浅野社長の奥さんがモデルになっています。
どん底の時期も支えてくれた奥さんへの感謝の気持ちが込められているとか。なんか。そういう話、すごくいいですよね。
「スーパーZERO」って何がすごいの?
エアーかおるの魔法の秘密はすべてこの特許技術に詰まっています。
魔法の糸のしくみ
スーパーZEROは綿糸と水溶性の糸を撚り合わせて作られます。
タオルの製造過程でお湯に浸すと、水溶性の糸だけが溶けて消え、綿糸の内部に細かな空気の隙間が生まれるという構造です。この空気層こそが、エアーかおるの驚くような吸水力とふんわり感の正体。
具体的な性能で言うと吸水力は一般的なタオルの約1.6倍、速乾性は約2倍、重さは約半分を実現しています。
洗濯を重ねてもふわふわ感が長続きするのも特徴で、毛羽落ちが少ないうえ、速乾性まで兼ね備えているというのは、意外と他のタオルには真似できない点です。
2025年に累計2,000万枚を突破
2007年の発売から、エアーかおるは少しずつ認知を広げていきました。
2011年に累計100万枚を突破し、2020年には1,000万枚を達成。2025年8月にはついに2,000万枚を突破しています。
テレビ東京の「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」などの経済番組でも取り上げられ、一気に知名度が広まったんですね。
まとめ
- 「エアーかおるの日」は6月28日
エアーかおるが2007年に発売された日が由来 - 制定・登録
浅野撚糸株式会社が制定し、2020年に日本記念日協会が認定 - 目的
エアーかおるの魅力をより多くの人に知ってもらうこと - 誕生の背景
廃業寸前だった浅野撚糸が5年かけて開発した特許技術「スーパーZERO」が核心技術 - 名前の由来
クラレ・浅野撚糸・おぼろタオル3社の頭文字+「生きる」の意味を持つ - 累計販売枚数
2025年8月に2,000万枚を突破した大ヒット商品
「エアーかおるの日」って聞くと最初はただの企業記念日かなと思いがちですよね。
でも背景を知ると、廃業寸前から這い上がった中小企業の物語がそこにある。タオルを使うたびに、そんなドラマを思い出すのも悪くない気がします。
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