鉄スクラップの日とは?由来や歴史を解説【7月1日】

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この記事を読めば7月1日が「鉄スクラップの日」に制定された理由と、それを定めた業界団体の歴史、そして鉄スクラップが日本社会にとって果たしてきた役割まで、まるごとわかります。

「鉄スクラップの日?なんのこと?」

と最初は思うかもしれませんが、実は私たちの日常生活ととても深く関わっている記念日なんです。

鉄のリサイクルが、日本の製造業を下から支えてきた歴史を知ると意外と感慨深いものがあって。

目次

鉄スクラップの日の基本情報

7月1日は「鉄スクラップの日」。日本ではある業界団体がこの日を公式な記念日として自ら制定しています。

誰が、いつ制定したの?

「鉄スクラップの日」を制定したのは一般社団法人・日本鉄リサイクル工業会です。工業会の設立日である7月1日を記念して、自ら定めた記念日なんです。

ちなみに、国が定めた祝日や国連が定めた国際デーとは異なり、業界団体が「自分たちの仕事を広く社会に知ってもらおう」という思いで制定したもの。

こういう業界発祥の記念日って意外と多いんですよね。

設立から現在までの歴史

この記念日の由来を知るには日本鉄リサイクル工業会の沿革をたどる必要があります。組織の歴史がそのまま記念日の歴史になっているので、あわせて見ていきましょう。

1975年(昭和50年)7月1日の発足

1975年(昭和50年)7月1日、当時の通商産業大臣の許可を受けて「社団法人・日本鉄屑工業会」が設立されました。

鉄スクラップ専門業者と商社が一体となって立ち上げた、鉄スクラップ業界初の本格的な全国組織です。

設立の目的は「鉄スクラップの安定供給を通じた日本経済の発展と国民生活への寄与」。

高度経済成長の余波が残る時代に、廃材としての「鉄屑」を資源として価値づけようとした姿勢は、かなり先進的だったんじゃないかと思います。

当時はまだ「鉄屑」という言葉が一般的でリサイクルという概念自体が今ほど浸透していなかった時代。そのなかで専門業者たちが業界を一本化し、国と連携しながら動き始めたわけです。

1991年(平成3年)に名称変更

設立から16年後の1991年(平成3年)7月、組織名を「社団法人・日本鉄リサイクル工業会」へと改めました。

「鉄屑」という言葉から「リサイクル」へ。

この名称変更はただの言葉の置き換えじゃなくて、鉄スクラップを「捨てるもの」から「循環させる資源」として位置づけ直すという業界の意識転換を象徴していた気がします。

地球環境問題への関心が世界的に高まった時代の流れとも重なっていて、実は絶妙なタイミングでの改称だったとも言えるでしょう。

2012年(平成24年)に一般社団法人へ移行

その後、2012年(平成24年)4月には、政府の公益法人制度改革に伴い「一般社団法人・日本鉄リサイクル工業会」へと移行。現在もこの名称で活動を続けています。

2026年1月時点での正会員数は687社(専業670社、商社16社、海外1社)、登録事業所は171事業所、賛助会員は91社に上ります。

設立から半世紀が経ち、日本全国をカバーする業界団体として成長してきたことがわかりますね。

鉄スクラップの日に込められた意味

この記念日はただの「お祝いの日」ではなく、鉄スクラップ業界の社会的な役割を広く伝えるためのPR活動の一環でもあります。

業界のPR活動との連動

新潟県の金属リサイクル業者・飛田テックは、7月1日に合わせて集荷車両に啓発用のステッカーを貼り、市民向けにPRを行っているなど、各社が工夫を凝らした情報発信を実施しています。

「鉄スクラップって何?」という一般の方に向けて、業界の存在意義を伝えようとする姿勢が、この記念日の背景にあるんです。

2025年で創立50周年という節目

2025年7月1日、日本鉄リサイクル工業会は創立50周年という大きな節目を迎えました。半世紀にわたり、鉄スクラップのリサイクルを支え続けてきた歴史の重みは相当なもの。

「鉄スクラップの日」という記念日が、50年という歴史の積み重ねのうえに成り立っていると思うと、ちょっと感慨深いですよね。

鉄スクラップの実態と社会的な価値

「鉄スクラップの日」があるということはそれだけ業界として社会に伝えたいことがあるということです。

実際、鉄スクラップは日本経済にどれほどの規模で関わっているのでしょう?

年間2,500万トン超という巨大な流通量

2023年度の国内鉄スクラップ取扱量は2,545万4,000トン。

これは東京タワー(約4,000トン)に換算すると、なんと6,364基分に相当します。1年365日休まずに処理しても、1日あたり約17基分という計算になるんです。

数字だけ見ても「へえ、多いな」で終わりそうですが、この量の鉄が捨てられずに再び鋼材として生まれ変わっていると考えるとちょっと驚きませんか?

取り扱われた鉄スクラップの約60%以上が電気炉で消費され、残りは転炉での製鋼用や鋳物用として活用されます。私たちが普段使う車や家電、建物の鉄骨の一部にリサイクルされた鉄が使われているわけです。

CO2削減への貢献

日本鉄リサイクル工業会が広くPRしているのが、鉄スクラップの「環境価値」という概念です。

鉄を1トン製造する際に鉄スクラップを利用すると高炉で鉄鉱石から鉄を作る場合と比べて、CO2排出量がマイナス1.28トンになるというデータがあります。

この数値は日本鉄鋼連盟がISO規格に準拠して算出・更新しているもので(2024年12月に改訂)、一定の信頼性を持つ数字です。

要するに、鉄スクラップのリサイクルはただの廃材の処理ではなく、気候変動対策としても機能しているということ。

鉄スクラップの日にはこうした環境面での貢献を社会に知ってもらいたいという意図も含まれているんですよね。

「鉄屑」から「リサイクル資源」へ 言葉が変わった意味

ここは個人的に面白いなと思ったところで少し掘り下げてみます。

言葉の変化が映す時代の価値観

1975年の設立時、組織名は「日本鉄屑工業会」でした。

当時の「鉄屑(くず)」という表現は、価値の低い廃棄物というニュアンスを持つ言葉でした。ところが、1991年の名称変更で「鉄リサイクル工業会」へと変わります。

この変化、けっこう大事なことを示していると思うんです。

同じモノを指す言葉が「屑(くず)」から「リサイクル」に変わるということは、その存在に対する社会的な評価がまるごと変わったということ。

廃棄物から資源へ、コストから価値へという意識の転換です。

実は日本の鉄スクラップ業は戦後の復興期から日本の製鉄業を支えてきた歴史があります。

鉄鉱石を持たない日本にとって市中に蓄積された鉄こそが「都市鉱山」であり、この業界はその採掘と流通を一貫して担ってきたわけです。

まとめ

  • 「鉄スクラップの日」は7月1日。一般社団法人・日本鉄リサイクル工業会が、自らの設立記念日として制定した記念日です。
  • 前身である「社団法人・日本鉄屑工業会」が通商産業大臣の許可を受けて1975年(昭和50年)7月1日に設立されたことが由来で、2025年に創立50周年を迎えました。
  • 組織は1991年に「日本鉄リサイクル工業会」へ名称変更し、2012年には一般社団法人に移行。現在も鉄スクラップ専門業者と商社を中心に、687社が加盟しています。
  • 鉄スクラップの2023年度国内取扱量は約2,545万トン(東京タワー6,364基分相当)で、日本の製鉄産業を支える重要な資源です。
  • 鉄スクラップを使った鉄製造は、鉄1トンあたりCO2マイナス1.28トンという環境価値も持っており、カーボンニュートラルの観点からも注目されています。

鉄スクラップの日は普段なかなか意識しない「リサイクルの現場」を見つめ直すきっかけをくれる記念日です。

毎年7月1日に「そういえばあの鉄ももう一度使われるんだなあ」と、少し思い出してみると面白いかもしれません。

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