7月6日は「ピアノの日」ですがこれは1823年にシーボルトが日本へ初めてピアノを持ち込んだことに由来する記念日です。
この記事を読めばピアノの日の正確な由来や歴史的背景、さらに現存する日本最古のピアノがどこにあるのかまでまるっと分かりますよ。
「今日は何の日だろう」とふと気になった方もピアノを習っているお子さんに由来を聞かれて困った方も、きっと納得していただける内容にしましたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです☺️
ピアノの日の由来をたどる
ピアノの日は1823年7月6日にシーボルトが日本へ初めてピアノを持ち込んだ出来事にちなんで制定された記念日です。
ここではその背景をもう少し詳しく見ていきますね。
シーボルトが持ち込んだ経緯
1823年、オランダ商館医として来日したドイツ人医師フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが7月6日に日本で初めてピアノを持ち込んだとされています。
当時の江戸時代の日本には鍵盤楽器そのものがほとんど知られておらず、その音色は非常に新鮮なものとして受け止められたようです。
シーボルトはオランダ商館医であると同時に、日本研究のために来日した学者でもあって、日本の音楽を楽譜として記録するためにピアノが必要だったのではないかという見方もあります。
ただこの目的については史料からはっきりと断定されているわけではなく、あくまで一つの見立てとして捉えていただければと思います。
シーボルトといえば歴史の授業で習った「シーボルト事件」の当人でもあるんですよね。
1828年に国外追放処分を受けて帰国することになったのですがその際に親交のあった萩藩の御用商人、熊谷家の四代目熊谷五右衛門義比にピアノを寄贈したと伝えられています。
なぜピアノを日本に残していったのかという点については正式な記録が見つかっておらず、これも推測の域を出ない部分ですが、お世話になった熊谷家への感謝の気持ちがあったのかもしれませんね。
なぜ7月6日という日付が選ばれたのか
7月6日がピアノの日として選ばれた理由はシーボルトが日本にピアノを持ち込んだ日そのものが7月6日だったからです。
特に語呂合わせなどはなく、実際の歴史的な出来事があった日付をそのまま記念日にしたシンプルな成り立ちなんですね。
2023年にはちょうどシーボルトの来訪から200年の節目を迎えていて、当時各所で記念イベントなどが開催されていたようです。
ちなみに6月6日にも「楽器の日」という記念日があって、こちらは「芸事の稽古は6歳の6月6日から始めるのが良い」という古くからの習わしに由来していますので、ピアノの日とは全く別の成り立ちだったりします。
日本最古のピアノは今どこにある
シーボルトが持ち込んだピアノは現存していて、山口県萩市にある熊谷美術館で大切に保管されています。そのピアノの現在の状態や修復の歴史について詳しくお伝えしますね。
熊谷美術館に眠る歴史的な一台
熊谷美術館に所蔵されているピアノは製造番号6411番で、1819年にイギリスで製造されたウィリアム・ロルフ・アンド・サンズ社のものだと分かっています。
つまりシーボルトが1823年に日本へ持ち込むよりも4年前にイギリスで作られていた計算になりますね。これって考えてみるとけっこう感慨深いなと思うんです。
200年以上前のピアノが今も形を保っているというのはなかなか想像しにくいことですよね。
2009年の修復で音色がよみがえった
このピアノは2009年に日本ピアノ調律師協会と小野ピアノ工房によって修復作業が行われました。
実はこの修復は二度目のものでそれだけ長い年月をかけて丁寧に手を加えられてきたピアノだということが分かります。
修復後は実際に演奏できる状態になっていて、当時の音色を今でも体感できるそうですよ。もし萩市を訪れる機会があれば、200年前の音を聴きに足を運んでみるのも面白い体験になるかもしれません。
日本におけるピアノ産業の今
ピアノの日をきっかけに現代の日本のピアノ産業についても触れておきたいと思います。実は静岡県が日本で唯一のピアノ生産拠点になっているんですよ。
静岡県が担う国内唯一の生産地
令和4年時点で静岡県のピアノ出荷量は3万8933台、出荷額は226億5000万円に達していて、これは日本国内で唯一の数字となっています。
つまり今の日本で製造されているピアノは実質すべて静岡県産だということになりますね。
江戸時代にシーボルトが一台のピアノを持ち込んだことから始まった日本のピアノの歴史が、200年の時を経て静岡県という一大産業地に育っていったと考えると、なんだか壮大なストーリーを感じませんか。
とはいえ、近年の生産動態統計を見ると出荷数量は減少傾向にあるようで、直近1年間で20パーセント程度減少しているというデータもあります。
少子化や住宅事情の変化なども影響しているのかなという気がしますが詳しい要因分析までは確認できていないので、あくまで一つの推測として受け止めていただければと思います。
まとめ
ピアノの日について由来や歴史のポイントを整理しておきますね。
- ピアノの日は1823年7月6日にシーボルトが日本へ初めてピアノを持ち込んだことに由来する記念日です
- シーボルトが持ち込んだピアノは1819年にイギリスで製造されたもので製造番号は6411番です
- そのピアノは帰国時に萩藩の熊谷家に寄贈され、現在は山口県萩市の熊谷美術館に保管されています
- 2009年に日本ピアノ調律師協会と小野ピアノ工房によって修復され、現在も演奏可能な状態です
- 世界ピアノの日は3月29日前後で、ピアノの日とは由来も日付も全く異なる記念日です
- 現在の日本のピアノ生産は静岡県に集中していて、令和4年の出荷額は226億5000万円に上ります
7月6日を迎えたら、ぜひこの由来を誰かに話してみてくださいね。ちょっとした雑学として喜ばれるはずです。

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