ゆかたの日というと「あれ、7月7日じゃなかったっけ?」と思う方もけっこう多いんじゃないでしょうか。
実は8月4日にも「ゆかたの日」があって、それぞれ由来がまったく違うんです。
この記事を読めば8月4日のゆかたの日がなぜ生まれたのか、7月7日との違い、そして浴衣そのものの歴史までまとめて理解できると思います。
夏祭りの雑談ネタとしても使えるので、最後まで読んでみてくださいね。
ゆかたの日は実は2つある
まず知っておいてほしいのが日本にはゆかたの日が二つ存在しているという点です。
8月4日は城崎温泉観光協会が制定
8月4日のゆかたの日は兵庫県豊岡市(旧城崎町)の城崎温泉観光協会が制定した記念日です。
日付の由来は同協会が実行委員会を務める「城崎ふるさと祭り」が毎年8月4日に開催されることにちなんでいます。
城崎温泉は昔から「ゆかたの似合うまち」として知られていて、下駄の音を鳴らしながら浴衣姿で外湯めぐりをする光景が名物なんですよね。
祭りをきっかけに浴衣文化そのものをPRしよう、という狙いが込められているみたいです。
7月7日は日本ゆかた連合会が制定
一方で7月7日のゆかたの日は1981年に日本ゆかた連合会が制定したものです。
こちらは七夕の行事である乞巧奠(きっこうてん)や、日本古来の織女祭にちなんでいるとされています。
中国の故事では、七夕に女性が手芸や裁縫の上達を祈り、衣類に感謝する習わしがあったそうでそこに浴衣を重ね合わせた形なんだそうです。
城崎の「ゆかたの日」をもう少し深掘り
ここでは8月4日のゆかたの日の背景をもう一段掘り下げてみますね。
城崎ふるさと祭りとの関係
城崎ふるさと祭りは地域住民だけでなく観光客も参加できる夏の一大イベントで、浴衣を着て参加するのが定番になっています。
祭りと記念日をセットで発信することで地域の観光資源である温泉と浴衣文化を一緒にPRできる、という考え方なんだろうなと感じます。
ちなみに橋の日や箸の日も同じ8月4日の語呂合わせ系記念日として存在していて、8月4日はなにかと記念日が重なる日でもあります。
ゆかたの似合うまちというブランディング
城崎温泉が「ゆかたの似合うまち」と呼ばれるのは、単に観光客が浴衣で歩いているからというだけではなく、下駄の音や外湯文化とセットで浴衣が街の景観そのものになっているからだと思います。
私も一度訪れたことがあるんですが旅館だけでなく駅や商店街でも浴衣姿の人が多くて、正直ちょっと感動しました。
あの光景を守り続けるための記念日と捉えると腑に落ちる気がします。
浴衣そのものの歴史をたどる
ゆかたの日を知るうえで欠かせないのが浴衣自体がどう生まれてきたかという歴史です。
平安時代の湯帷子がルーツ
浴衣の語源は「湯帷子(ゆかたびら)」で平安時代に貴族が入浴の際に着ていた麻織物が起源とされています。
当時の風呂は今のような湯船ではなく、専用の衣服を着て入る蒸し風呂だったので汗や水分を吸うための衣として発展したそうです。
安土桃山時代に裸で湯に浸かる入浴スタイルが広まると、今度は湯上がりの水分を拭き取る役割に変化していきました。
江戸時代に木綿の浴衣が庶民へ広がる
江戸時代になると木綿織物が普及して、麻に代わって吸水性の高い綿の浴衣が主流になります。
しかも天保の改革で町人は絹を着てはいけないという決まりが出されたことも、木綿の浴衣が発達する後押しになったみたいです。
絹の小紋に負けない手の込んだ柄を木綿の反物に染め抜いた「長板染め」という技術が生まれたのも、この時代の話です。
禁止令が逆に文化を発展させたというのはけっこう意外な話ですよね。
7月7日との違いをどう考えるか
二つのゆかたの日があることをただの混乱として片付けるのはもったいないなと個人的には思っています。
由来の性質がまったく異なる
7月7日は全国団体である日本ゆかた連合会が七夕という伝統行事に結びつけて浴衣文化全体を盛り上げようとした記念日です。
対して8月4日は城崎温泉という一つの地域が、自分たちの祭りと観光資源をPRするために制定した記念日です。
全国規模の文化振興という視点と地域観光という視点、この二つが並び立っているのがゆかたの日の面白いところだと思います。
なぜ二つ存在し続けているのか
ざっくりした感じで言うと、片方が新しく生まれても既存の記念日をわざわざ廃止する理由がないので、そのまま両方が残り続けているんだろうなと考えています。
記念日は法律で決まっているものではなく団体や自治体が独自に制定できるものなので、こういう重複はほかの記念日でもよくあることみたいです。
あくまで仮説ですがそれぞれの主催者にとって浴衣という共通のテーマがあれば、日付が違っても困らないという事情もありそうです。
ゆかたの日に浴衣を楽しむヒント
最後にゆかたの日をきっかけに浴衣を楽しむための視点も紹介しておきますね。
初めてでも一枚持っておくと便利
夏祭りや花火大会のたびにレンタルするより、一枚自分の浴衣を持っておくと着る機会が増えて愛着も湧きます。
私は数年前に色柄選びで失敗して地味すぎる色を選んでしまったことがあるんですが、それ以来は帯の色で華やかさを足すようにしています。
ちょっとした工夫で印象がかなり変わるので、これから選ぶ方は帯にも注目してみてください。
地元のイベントをチェックしてみる
8月4日前後は城崎ふるさと祭りをはじめ、各地で夏祭りが開催される時期でもあります。
ゆかたの日をカレンダーに入れておくと、浴衣を着る予定を立てやすくなると思います。
SNSで地域名と祭り名を検索してみると開催情報が見つかりやすいですよ。
まとめ
- 8月4日のゆかたの日は兵庫県城崎温泉観光協会が制定し、城崎ふるさと祭りの開催日にちなんでいる
- 7月7日のゆかたの日は日本ゆかた連合会が制定し、七夕の乞巧奠にちなんでいる
- 浴衣は平安時代の湯帷子がルーツで江戸時代に木綿の普及とともに庶民へ広がった
- 二つの記念日は由来の性質が異なるだけでどちらも浴衣文化を伝える役割を持っている
- 8月4日をきっかけに浴衣を一枚持ってみたり地元の祭りをチェックしてみるのもおすすめ

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