9月14日と聞いて何の日かすぐにピンとくる人ってそんなに多くないと思うんですよね。
実はこの日、日本には「セプテンバーバレンタイン」というちょっと切ない記念日があるんです。
この記事を読めばセプテンバーバレンタインの意味や由来、当時語られていた独特のルール、さらには関連する楽曲まで、ひととおり理解できるようになると思います。
2月のバレンタインやホワイトデーは知っていても、9月のこの記念日は初耳という方、けっこう多いのではないでしょうか。
恋愛にまつわる記念日の裏側って調べてみると案外奥深いんですよね。
セプテンバーバレンタインとはどんな日なのか
ここではセプテンバーバレンタインの基本的な意味と、どういう位置づけの記念日なのかをお伝えしますね。
9月14日は女性から別れを切り出す日とされている
セプテンバーバレンタインは毎年9月14日にあたる記念日で、女性から男性へ別れを告げる日とされています。
3月14日のホワイトデーからちょうど半年後にあたる日付なんですよね。
バレンタインデーやホワイトデーが愛を伝え合うハッピーな行事であるのに対して、こちらはかなりビターな性格を持った記念日といえそうです。
個人的には恋愛にまつわる記念日ってポジティブなものばかりだと思っていたので、こういう視点があること自体がちょっと新鮮でした。
バレンタインデー・ホワイトデーとの対比構造
日本のバレンタインデーは女性から男性にチョコレートを贈って気持ちを伝える日として定着していますし、ホワイトデーはその返礼として男性から女性へお菓子などを贈る習慣として広まっていますよね。
セプテンバーバレンタインはその半年後というタイミングに設定されているところがミソだと思います。
愛を確かめ合った日からちょうど半年経った節目に、今度は関係を終わらせる日が置かれているという構造、なんとも皮肉が効いているなと感じます。
ただ、この記念日自体は法定のものでも公式団体が制定したものでもなく、あくまで語り継がれてきた俗説的な記念日という位置づけである点は押さえておきたいところです。
由来はTBSラジオの深夜番組にあり
ここを読むとセプテンバーバレンタインがどこから生まれた発想なのかがわかります。
パック・イン・ミュージックが発祥とされている
セプテンバーバレンタインの由来としてもっとも広く語られているのが、TBSラジオで1967年から1982年まで放送されていた深夜番組『パック・イン・ミュージック』です。
この番組は1970年代の若者から絶大な支持を集めていて、愛川欽也さんや林美雄アナウンサーといった顔ぶれがパーソナリティを務めていたことでも知られています。
当時の深夜放送って今のラジオ以上に若者文化の発信源としての役割が大きかったんだろうなと思います。
ラジオから生まれた言葉遊びやネタが、そのまま世の中に定着していくという流れ、なかなか面白い時代だったんでしょうね。
具体的な提唱時期やエピソードは実は不明
ただ、正直に言うとですね、セプテンバーバレンタインについて番組内でいつ、どんな文脈で言及されたのか具体的なエピソードははっきりしていないんです。
由来がこの番組にあると「言われている」というのが正確な表現で、番組内の特定の放送回や発言が明確に記録として残っているわけではなさそうです。
この辺りは複数の情報源でも同じように「不明」と扱われているので、断定的に語られている記事があったとしても、実際のところは推測の域を出ていない部分が大きいと考えたほうがよさそうです。
由来がはっきりしない理由を考察してみる
なぜここまで由来が曖昧なままなのか、自分なりに考えてみた内容をお伝えしますね。
深夜ラジオ発のネタは記録に残りにくい
これはあくまで私の見立てなんですけど、深夜ラジオという媒体の性質そのものが関係していそうな気がしています。
当時の深夜放送は生放送が中心で、パーソナリティのアドリブやリスナーとのやり取りから生まれるネタも多かったはずです。
テレビや新聞のような公式な記録媒体と違って、ラジオの何気ない一言が独り歩きして広まっていくケースは当時としては珍しくなかったのかもしれません。
そう考えるとセプテンバーバレンタインという言葉が誰か特定の発言者による明確な提唱というより、番組全体の空気の中で自然発生的に育っていった可能性もありそうだなと思います。
語呂合わせや記念日文化の広がりも影響したかも
もうひとつ、あくまで仮説ですが日本には語呂合わせや記念日そのものを楽しむ文化が根強くありますよね。
ホワイトデーの半年後という区切りのよさも、この記念日が広まる後押しになったのではないかと感じています。
細かく検証したわけではないんですが、こういう「きれいな数字の節目」に意味を見出したくなる感覚は、日本人らしい記念日の作り方だなと個人的には思います。
別れを演出する独特なルール
ここではセプテンバーバレンタインで語られてきた具体的な作法について紹介します。
紫のアイテムと白いマニキュア
セプテンバーバレンタインには恋人と別れたい女性が実践するとされる独特なルールが伝えられています。
まず、紫色のアイテムを身につけること。
紫は悲しみを象徴する色とされていて、この日の気持ちを表すアイテムとして選ばれたようです。
それに加えて、白いマニキュアを塗るというルールもあります。
これは愛情が冷めてしまったことの象徴だと言われています。
正直、ここまで細かく色や小物にまで意味を持たせているところ、当時の若者文化の遊び心の強さを感じます。
緑のインクで書いた手紙を直接手渡す
もうひとつのルールが、緑色のインクで別れの手紙を書き、直接相手に手渡すというものです。
緑は別れの合図を意味していたとされていて、色ひとつひとつに丁寧なストーリーが用意されているんですよね。
今の時代だとLINEやメッセージアプリで済ませてしまいそうな別れの意思表示を、わざわざ手紙という形にして、しかも色の意味まで込めて手渡すというのはなかなか手が込んでいるなと感じます。
もっとも、こうしたルールが実際にどれだけ当時の若者たちに実践されていたのかという記録までは見つからず、この点については語り継がれてきた作法という理解にとどめておくのが正確だと思います。
佐々木幸男さんの楽曲との深い関わり
ここを読むとセプテンバーバレンタインという言葉が音楽シーンとどうつながっているかがわかります。
1978年発表の同名楽曲
セプテンバーバレンタインという言葉が広まった背景として、忘れてはいけないのが1978年7月25日にリリースされた佐々木幸男さんの楽曲『セプテンバー・バレンタイン』の存在です。
この曲は作詞を斉藤敦子さん、作曲を安部恭弘さんが手がけた作品で、もともとは安部さん自身が1977年の「ヤマハポピュラーソングコンテスト第14回大会」で歌唱した楽曲だったそうです。
それを佐々木さんに提供する形でシングル化されたという経緯があります。
別れをテーマにした美しいバラード曲として仕上がっていて、フォークソングやニューミュージックが全盛だった当時の音楽シーンの中でも異彩を放つ完成度の高い一曲だったと伝わっています。
曲のヒットが言葉の定着を後押しした可能性
この曲は後年、EPOさんや東北新幹線といったアーティストにもカバーされていて、長く歌い継がれてきた作品でもあります。
ちなみに、飛鳥涼さん(現ASKA)がラジオでこの曲を偶然耳にして、その完成度の高さに驚いたという逸話も残っているそうです。
あくまで自分の考えですがこの楽曲のヒットとセプテンバーバレンタインという言葉の広まりは、時期的にかなり近いタイミングで進んでいたんじゃないかなと思います。
ラジオ番組で生まれた言葉と同じ時期にリリースされた同名の楽曲が互いに影響し合いながら、この記念日のイメージを世の中に定着させていった。
そんな流れがあったのではないかと推測しています。
ただ、どちらが先に生まれた概念なのかという厳密な前後関係については資料からは確定できませんでした。
なぜ今も語り継がれているのか
この記念日が残っている理由について、自分なりに考えたことをまとめますね。
半世紀近く前の記念日がなぜ廃れなかったのか
セプテンバーバレンタインが提唱されたとされる1970年代から、50年以上経っています。
それでも今なお「今日は何の日」を扱う記事やカレンダー系のコンテンツで毎年紹介され続けているんですよね。
ざっくりした感じで言うと由来のミステリアスさそのものが逆に語り継がれる要因になっている気がします。
誰が言い出したのか、いつ言われ始めたのかがはっきりしないという曖昧さがかえって話のネタとして扱いやすい性質を持っているのかもしれません。
記念日としての浸透度は限定的
とはいえ、正直なところ、この記念日を実際の生活の中で意識している人はそこまで多くないだろうというのが率直な印象です。
バレンタインデーやホワイトデーほどの商業的な広がりを見せているわけではありませんし、公式な団体による制定でもありません。
あくまで「こういう言葉と作法が語り継がれている」という文化的な小話として楽しむのが今の時代らしい向き合い方なのかなと思います。
それでも、毎年9月14日が近づくとこの話題がちらほら取り上げられるのを見ると日本人の記念日好きな気質がよく表れているなと感じますね。
まとめ
セプテンバーバレンタインについて由来や独特のルール、関連する楽曲まで振り返ってきました。
要点を整理すると、以下のようになります。
- セプテンバーバレンタインは9月14日にあたり、女性から男性に別れを告げる日とされる記念日
- 由来はTBSラジオの深夜番組『パック・イン・ミュージック』とされているが、具体的な言及時期やエピソードは不明
- 紫のアイテム、白いマニキュア、緑のインクで書いた手紙を手渡すという独特のルールが語り継がれている
- 1978年発表の佐々木幸男さんの楽曲『セプテンバー・バレンタイン』も、この記念日のイメージ定着に関わった可能性がある
- 公式に制定された記念日ではなく、あくまで文化的に語り継がれてきた俗説的な位置づけ
由来がはっきりしないぶん、逆に想像を膨らませながら楽しめる記念日だなと個人的には思いました。
9月14日が近づいたらちょっとこの話を誰かに話してみると盛り上がるかもしれませんね。
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