不動産の日と聞いて、「なんとなく聞いたことはあるけど、由来までは知らない」という方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
この記事を読めば9月23日が不動産の日と定められた理由や、その歴史的な背景、当日に行われている取り組みまでまとめて分かります。
家探しや不動産業界にちょっと関心がある方はもちろん、雑学として誰かに話したい方にも役立つ内容にしていきますね。
不動産の日とは何か
ここでは不動産の日の基本情報について整理していきます。
まずは「誰が」「いつ」定めたのかという土台の部分をおさえておきましょう。
制定した団体は全宅連
不動産の日を定めたのは、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会、略して全宅連という団体です。
全宅連は全国47都道府県の宅地建物取引業協会(宅建協会)が加盟する全国組織で、いわば不動産業界の連合会みたいな存在なんですね。
全宅連自身が公式サイトで日付の由来を明記しているので、ここは信頼できる情報として扱って大丈夫だと思います。

日付が9月23日である理由
不動産の日は昭和59年、つまり1984年に制定されました。40年以上の歴史がある記念日ということになりますね。
地味に長い歴史だなと個人的には感じました。
不動産の日の由来と語呂合わせ
ここを読むとなぜ9月23日という日付が選ばれたのか、その理由が分かります。実はけっこう単純な発想から生まれているんですよ。
「ふ・どう・さん」の語呂合わせ
不動産の日は「2(ふ)10(どう)3(さん)」という語呂合わせから9月23日に決まりました。
10を「どう」と読むのはなかなか強引な気もしますが、これが定説として広く伝わっています。
正直、最初にこの語呂合わせを聞いたときはちょっと無理があるかなと思ったんですが、慣れると意外と覚えやすいですよね。
秋が不動産取引のピークになる理由
もう一つの理由として、秋という季節そのものが関係しています。
9月から10月にかけては、企業の人事異動や新学期の準備などが一段落し、次の引っ越しシーズンに向けて不動産取引が動き出す時期なんですね。
全宅連の公式説明でも「秋は不動産取引が多くなること」が語呂合わせと並ぶ理由として明記されています。
春の引っ越し需要が有名ですが秋にも一定の需要があるというのは、業界の外からだと案外知られていない部分かもしれません。
不動産の日の歴史
ここでは不動産の日が生まれた背景とそれを制定した全宅連という団体自体の歴史を掘り下げます。記念日単体だけでなく、その土台になった団体の成り立ちを知ると理解が深まると思うんですよね。
1984年制定の背景
不動産の日が制定された1984年当時、日本は高度経済成長を経てバブル期に向かう手前の時期でした。
不動産業界としては一般消費者に協会活動を正しく理解してもらう必要があり、そのための周知目的で記念日が設けられたという経緯があります。
業界団体が自分たちの活動をPRするために記念日を作るというのは、実はよくあるパターンだったりするんですが、不動産の日はその中でも40年以上続いている点で、けっこう根付いた事例だなと感じています。
全宅連という団体の成り立ち
全宅連自体の設立は昭和42年、1967年9月29日です。
不動産の日が制定されたのは、それから17年後ということになりますね。
ちなみに全宅連は全不動産業者のうち約80パーセントが加入しているとされる、国内最大級の業界団体です。
この規模感を考えると不動産の日が全国的に浸透している理由も納得できる気がします。
「不動産」という言葉自体の由来
ここを読むと記念日の話だけでなく「不動産」という言葉そのものがどこから来たのかも分かります。
実はこの部分、日付の由来以上に掘りごたえがあるテーマだったりするんです。
箕作麟祥とフランス民法典
「不動産」という日本語は明治時代の法学者である箕作麟祥がフランス民法典の「immobilier(イモビリエ)」を翻訳した言葉だとされています。
明治新政府が近代的な法整備を急いでいた背景があり、法律編纂を主導した江藤新平の指示のもと、箕作麟祥が速訳を命じられて生まれた訳語なんですね。
「動かせないもの」を直訳した結果、頭に縁起の良くない「不」の字がつく言葉になったというのは、なんとも皮肉な話だなと思いました。
海外での「不動産」の呼び方の違い
面白いのは、欧米各国でも「不動産」に相当する言葉の表現が国によって違うという点です。
以下に主な国の表現をまとめました。
| 国・地域 | 不動産を表す言葉 | 意味の由来 |
|---|---|---|
| フランス | immobilier(イモビリエ) | 「動かせないもの」を表すラテン語系の語 |
| ドイツ | immobilie(イモビリア) | フランス語と同じ語源 |
| イギリス | property(プロパティ) | 「所有物」を意味する語から |
| アメリカ | real estate(リアルエステート) | 「財産」を意味する古い用法のrealから |
同じ英語圏でもイギリスとアメリカで表現が分かれているのは、イギリスでは貴族が領有する広大な土地を指す語感が強く残り、アメリカでは開拓した土地を私有地とした歴史的な背景が影響しているのではないかと考察されています。
ここはあくまで推察に近い部分なので、断定的な話ではないという点は補足しておきますね。
不動産の日に行われている取り組み
ここでは不動産の日に合わせて全国で実施されているイベントや調査について紹介します。ただの記念日として終わらせず、実際に消費者向けの活動につなげているのが特徴なんです。
全国不動産フェア
不動産の日にちなんで、全宅連グループでは「全国不動産フェア」という取り組みを毎年実施しています。
都道府県の宅建協会ごとに、不動産の無料相談会やセミナー、献血活動、子ども向けイベントなど、地域に根づいた形で展開されているのが印象的でした。
たとえば2025年は東京都で複数のブロックが区役所などを会場に法律や税務の無料相談を実施したり、大阪府では献血活動と組み合わせたイベントが行われたりと、地域色がかなり出ているのも面白いポイントです。
不動産の日アンケートと住宅居住白書
もう一つの大きな取り組みが「不動産の日アンケート」です。
全宅連と全宅保証協会が毎年、20歳から65歳の男女数千人規模を対象にインターネット調査を実施し、その結果を「住宅居住白書」として9月23日に公開しています。
この調査、業界団体が主体となって毎年継続しているという点で、一般の意識調査サイトにはない厚みがあるデータだと思います。

住宅居住白書から見える最新の消費者意識
ここを読むと直近の調査結果から今の消費者がどんな不動産意識を持っているかが分かります。
記念日そのものの由来だけでなく、この日に発表されるデータもセットで知っておくと理解が深まると思うんですよね。
買い時意識と持ち家派の割合
2025年に公開された住宅居住白書によると、不動産を「買い時だと思う」と回答した人は20.8パーセントで、前年より1.6ポイント増加しました。
一方で「買い時だと思わない」理由としては「価格が高騰しすぎて手が届かないから」が49.3パーセントと圧倒的な首位です。
持ち家派と回答した人は63.0パーセント、内訳は一戸建てが46.1パーセント、マンションなどの集合住宅が16.9パーセントとなっています。
価格高騰が購買意欲を抑えているという状況は、記念日の由来を調べているだけでは見えてこない、けっこう生々しい実態だなと感じました。
空き家問題とハザードマップ意識
空き家に関しては既に空き家がある、または将来空き家になる可能性があると回答した人が合計37.0パーセントにのぼりました。
それに天災への意識も高く、住宅購入や生活環境において「緊急避難場所や防災マップ・ハザードマップを意識するようになった」と答えた人が33.5パーセントで最多となっています。
空き家問題も防災意識も、近年の社会情勢を反映した結果と言えそうです。
ちなみに全宅連のハトマークの認知度も30.1パーセントと、前年の25.7パーセントから4.4ポイント上昇していて、地道な広報活動の成果が少しずつ出てきているようにも見えます。
まとめ
不動産の日について、由来から歴史、当日の取り組みまで幅広く整理してきました。
最後に要点を振り返っておきますね。
- 不動産の日は1984年に全宅連が「ふ(2)どう(10)さん(3)」の語呂合わせと秋の取引活性化を理由に9月23日と定めた記念日
- 全宅連自体は1967年設立で、全不動産業者の約8割が加入する国内最大級の業界団体
- 「不動産」という言葉自体は明治時代に箕作麟祥がフランス民法典を翻訳して生まれた訳語
- 毎年9月23日には全国不動産フェアと不動産の日アンケートが実施され、住宅居住白書として公開される
- 2025年白書では買い時と感じる人が20.8パーセント、持ち家派が63.0パーセントという結果に
不動産の日は語呂合わせという少しユーモラスな由来を持ちながらも、業界の意識調査という実用的な役割も担っている記念日なんですよね。
9月23日が近づいたら、住宅居住白書の最新版もチェックしてみると、今の住まい事情がより具体的に見えてくるかもしれません。
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