この記事を読めば10月7日の「いい岩魚(イワナ)の日」を誰が、いつ、何のために作ったのかがわかります。
語呂合わせの仕組みやイワナという魚そのものの魅力まで、ひと通りつかめるはずです。
「今日ってイワナの日なの?」
「そもそもなんでイワナ?」
と、ふと気になった方も多いかなと思います。
私もはじめて知ったとき、記念日の主役が「渓流の魚」というところにちょっと意外性を感じました。
ここではそんな素朴な疑問にひとつずつ答えていきますね。
いい岩魚(イワナ)の日の基本情報
ここを読むと記念日の名前や日付、認定された時期といった基本のプロフィールがすっきり整理できます。
10月7日が「いい岩魚(イワナ)の日」
10月7日は「いい岩魚(イワナ)の日」です。
山形県最上郡金山町で渓流魚を流水養殖している神室トラウトファームが制定し、一般社団法人日本記念日協会に認定・登録されました。
登録は2023年(令和5年)です。
制定したのは山形県の養魚場
制定者は企業や団体で個人ではありません。
神室トラウトファームは養殖事業のほか、商品加工や販売、イベントのプロデュースまで手がけているそうです。
養魚場というと地味な裏方のイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも自分たちで記念日を作ってしまうあたり、かなり前向きな発信力を感じますよね。
日本記念日協会の認定とは
記念日協会には登録制度があって名称や日付、由来などを申請書にまとめて審査を受けます。
審査に合格し、所定の登録料を納めると、正式な記念日になる仕組みです。
つまり、いい岩魚の日は「誰かが何となく言い始めた日」ではなく、きちんと審査を通った記念日です。
ここは押さえておきたいポイントですね。
10月7日になった由来は語呂合わせ
ここでは、なぜ10月7日なのかという日付の理由を、読み方のしくみと一緒にほどいていきます。
「107」でイ・ワ・ナ
由来はとてもシンプルで「イ(1)ワ(0)ナ(7)」と読む語呂合わせです。
「いい」は日付のどこにもいない
実は、記念日名の頭にある「いい」は、日付の数字には含まれていません。
「いい岩魚」の「いい」は、「良い」という意味を添えた言葉なんです。
11月22日の「いい夫婦の日」のように、日付そのものが「いい」と読める記念日とは仕組みが違います。
「107=イワナ」で完結していて、そこに「いい」を足すことで、良質なイワナというニュアンスを出しているのでしょうね。
個人的にはこのひと工夫がネーミングのうまさだと感じました。
秋に重なるタイミング
10月は山の渓流がだんだん冷えてくる季節です。
イワナは冷たい水を好む魚なので、季節感とも相性がいいなと思います。
ただ、制定者が秋という時期まで狙ったのかどうかは公表されている情報からは確認できませんでした。
ここは偶然かもしれません。
制定した神室トラウトファームとは
ここを読むと記念日の生みの親がどんな場所で、どんな魚を育てているのかが具体的にイメージできます。
神室山の沢水を引き込む養魚場
神室トラウトファームは日本二百名山の神室山の沢水と、最上川水系・金山川の天然水を、養魚場へ直接引き込んでいます。
そこで「神室イワナ」と「金(かね)やまめ」を育てているそうです。
孵化してから約3年かけて大切に育てると紹介されています。3年というと、思った以上に長い時間ですよね。
流水養殖は手間も時間もかかる
流水養殖は一般的な地下水を使う養殖に比べて、手間と時間がかかるとされています。
それでも続けているのはブナやカシ、クヌギといった木々の養分を含む天然水だからこそ、おいしい魚が育つという考えがあるからだそうです。
水の温度や量を人が完全には決められないので自然まかせの部分が大きいはずです。
その分、ごまかしのきかない仕事なんだろうなと想像しました。
創業は1983年、そして事業承継
運営元の創業は1983年(昭和58年)です。
町の公式情報によると創業40年の小沼岩魚養魚場(いわなや)を事業継承し、2023年に「神室トラウトファーム(二代目いわなや)」として生まれ変わりました。
なお、ある地域イベントの報告では屋号の変更は2024年8月と記されていて、年の表記に差があります。
このあたりは手続きの時期と周知の時期のずれかもしれませんが断定はできません。
釣りが楽しめるフィッシャーマンズロッジ
養魚場の隣には「神室フィッシャーマンズロッジ」があり、ルアーやフライ、エサ釣りが楽しめる管理釣り場として営業しています。
放流魚はニジマス、ヤマメ、イワナ、イトウなどです。
営業日や時間は季節で変わるので行く前に公式の最新情報を確認してくださいね。
記念日に込められた願い
ここでは制定者がこの日に託した思いと私なりの受け止め方をまとめます。
川魚に触れるきっかけを増やしたい
制定の目的は多くの人に川魚(イワナ)に触れる機会を作り、関心を持ってもらうことです。
そこから、川魚養殖などの内水面養殖業の振興と、自然環境保護への意識を高めたいという願いが込められています。
「内水面養殖」という言葉はあまり耳なじみがないかもしれません。
川や湖といった淡水の場所で行う養殖のことです。海の養殖に比べると話題になる機会は少ないですよね。
食べることが守ることにつながる?
ここからは完全に私の見立てです。
養殖のイワナを食べる人が増えれば天然のイワナへの負担が減るのではとも考えられます。
専門家はイワナは釣られやすい魚だと指摘していて、天然魚を守るには源流域の禁漁なども必要だと述べています。
養殖魚を楽しむ、天然魚は守る。
この役割分担は案外うまく成り立つ考え方なのかなと思っています。
もちろん、あくまで仮説ですけど。
イワナという魚を知ろう
ここを読むと記念日の主役であるイワナの分類や暮らしぶり、ヤマメとの見分け方がつかめます。
サケ科イワナ属の渓流魚
イワナ(岩魚)はサケ目サケ科イワナ属の魚です。漢字には「嘉魚」や「𩸶」といった表記もあります。
日本では「渓流の王様」と呼ばれることもあります。
イワナ属は世界で30数種が知られているそうです。
英語ではwhitespotted char(白い斑点のあるイワナ)と呼ばれ、日本だけでなくサハリンやカムチャッカなどにも分布するとされています。
日本には2種6亜種が暮らす
東海大学出版会の『日本産魚類検索全種の同定第3版』(2013年)の分類では、日本在来のイワナ類は2種6亜種に分けられています。
- オショロコマ(北海道に分布)
- ミヤベイワナ(北海道の然別湖のみ)
- エゾイワナ(降海型はアメマス)
- ニッコウイワナ
- ヤマトイワナ(紀伊半島のものは「キリクチ」)
- ゴギ(中国地方の岡山県、島根県以西)
特にキリクチは世界のイワナ類の中でいちばん南に暮らす群とされています。
関西に住む私としては紀伊半島にそんな希少なイワナがいるのはちょっと誇らしいです。
寿命は意外と長く、一度の産卵では死なない
ヤマメと違ってイワナは1回の産卵では死にません。
川幅3mほどの源流で釣った体長40cmの個体は、6歳と推定されたそうです。
外国の例では十数年生きたイワナもいるといいます。
また、一般的な図鑑的説明では体長はおよそ20cm程度、寿命は6年程度とされています。場所や環境で大きく変わる魚なんですね。
ヤマメとの見分け方
見分けるいちばんの目印は体側の模様です。
イワナは白っぽい斑点が特徴でヤマメは小判形のパーマークと朱点が目立ちます。
体形もイワナはずんぐりしていて、ヤマメはスマートです。
ただ、イワナは地域によって斑点の色や出方に差が大きく、「白い斑点があれば必ずイワナ」とは言い切れないという指摘もあります。
ひとつの特徴で決めつけないのがちょっとしたコツです。
イワナの暮らしと食の魅力
ここではイワナがどんな場所で何を食べて生きているのか、そしてなぜ食卓でも人気があるのかを探ります。
川の「垂直の住み分け」
同じ川の中でもイワナはヤマメより上流の、さらに冷たい源流部に暮らす傾向があります。
ヤマメは標高200~1,000m程度、イワナは500~2,000m以上の水域を好むという情報もあります。
標高ごとに「ヤマメ帯」と「イワナ帯」が分かれるのは、川の生態系の面白いところです。
ただ、数字はあくまで目安で川ごとに変わるはずです。
貪欲な肉食性
イワナは動物性プランクトンや水生昆虫、小魚、落下してきた虫、カエル、サンショウウオ、時にはヘビまで食べるといわれます。
厳冬期の「さび」
冬のイワナは体色が黒ずみ、釣り人のあいだで「さび」と呼ばれます。
ふだんの姿とは雰囲気が変わるので季節で表情を変える魚といえそうです。
養殖イワナを味わう楽しみ
養殖のイワナは塩焼きや燻製など、いろいろな形で味わえます。
神室トラウトファームのロッジでも、自家製イワナの冷燻を軽食として出す予定が案内されています。
具体的な調理法までこの記念日の公式情報には書かれていません。
なので「こう食べるのが正解」とは言えないものの、10月7日は養殖イワナをいつもより少し意識して選んでみる、くらいの気持ちで十分だと思います。
10月7日の過ごし方
ここを読むと記念日を日常にどう取り入れるか、すぐに使えるアイデアが見つかります。
産地の魚を調べて取り寄せる
まずは神室イワナや金やまめのような、産地のわかる養殖魚を探してみるのはいかがでしょう。
作り手の顔が見える魚は、食べる側の気持ちも変わります。
渓流や管理釣り場に出かける
天然の渓流は禁漁期間や漁協の遊漁規則が川ごとに決まっています。
釣りに行くときは事前に必ず地域のルールを調べてください。
そのうえで初心者なら管理釣り場がとっつきやすいかなと思います。
魚の名前を一つ覚えてみる
6亜種の名前を一つだけ覚えて友だちに話してみるのも楽しいです。
「紀伊半島のイワナはキリクチっていうんだよ」と言うだけで、会話のネタになります。
まとめ
- 10月7日は「いい岩魚(イワナ)の日」で山形県金山町の神室トラウトファームが制定しました。
- 日付は「イ(1)ワ(0)ナ(7)」の語呂合わせで2023年に日本記念日協会が認定・登録しています。
- 願いは、川魚に触れる機会を増やし、内水面養殖の振興と自然環境保護への関心を高めることです。
- イワナはサケ科イワナ属の渓流魚で日本には2種6亜種が在来しています。
- 養殖のイワナを味わい、天然のイワナの暮らす源流を大切に思うことが、この日のいちばん素敵な過ごし方だと私は感じています。
いつもの食卓にひとさじ、渓流のことを思い浮かべてみてはどうでしょうか。
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