この記事を読めば「天ぷらの日」がなぜ毎月23日なのか、その由来・歴史・天ぷらという言葉の意味まで、まるごと理解できます。
「天ぷらの日ってなんで23日なの?」
とふと気になったことはないですか?
実はこの記念日、ただの食べ物キャンペーンの日じゃなくて、日本の古い暦や食文化とちゃんとつながっているんですよね。
食文化や日本の歴史に関心がある方にはけっこう面白い話だと思います。
天ぷらの日とは?
毎月23日は「天ぷらの日」とされている食の記念日です。
天ぷらの日の基本情報
天ぷらの日は疲労回復に適した天ぷらを食べて元気に過ごそう、という意味が込められた記念日なんです。
7月23日の天ぷらの日は同じく夏バテ防止を目的とした「土用の丑の日」(7月20日頃)や「焼き肉の日」(8月29日)とともに、食べ物の「夏バテ防止三大記念日」としても知られています。
意外かもしれないけど、もともとは毎月ではなく年に1回・7月23日だけの記念日でした。それがのちに毎月23日へと広がっていったわけですね。
なぜ「23日」なのか
「23日」という日付には日本古来の暦がきちんと関係しています。
大暑(たいしょ)との深い関係
天ぷらの日の直接の由来は二十四節気のひとつ「大暑(たいしょ)」です。
大暑とは一年のうちで最も暑さが厳しくなる頃を表す暦で、毎年7月23日前後にあたります。ちなみに2026年の大暑もちょうど7月23日です。
夏の酷暑でバテた体に栄養をつけるため、揚げ物で体力を補おうという発想が記念日のベースになっています。
土用の丑の日にうなぎを食べるのと、同じ発想と言えるかもしれませんね。
毎月23日に広がった理由
もともと7月23日だった天ぷらの日が「毎月23日」になった経緯については、正直なところ定めた団体や正確な時期は明らかになっていません。
疲労回復に天ぷらが適しているという考えから、月に一度も天ぷらを食べて元気に過ごせるよう広がっていったとされています。
設立者の不明な記念日というのは、なんか少し謎めいていて個人的に気になるところです。
天ぷらの語源と名前の由来
「天ぷら」という言葉、日本語っぽいけど実は外来語だって知ってましたか?
ポルトガル語「テンポーラ」説
天ぷらの語源として最も有力なのはポルトガル語の「Quatuor Anni Tempora(クアトゥオル・アンニ・テンポーラ)」、略してtemporas(テンポーラス)とする説です。
これはキリスト教の四季の斎日(さいじつ)を意味するラテン語に由来する言葉で、肉食を断つこの期間に魚や野菜を油で揚げて食べていた習慣がtemporasと呼ばれていました。
カトリックの宗教的慣習が巡り巡って日本の食卓に影響を与えたというのが、なんとも面白いですよね。
「テンペーロ(tempero)」説
もうひとつの有力説は同じくポルトガル語の「tempero(テンペーロ)」から来たとするもの。
こちらは「調味料」や「料理・味付け」を意味する言葉で、油で揚げる調理法そのものをtemperoと呼んでいたのが「てんぷら」に変化した、という流れです。
どちらの説が正しいのかは現在も結論が出ておらず、語源はいまも諸説ある状態です。
天ぷらが日本に伝わった歴史
天ぷらの歴史をたどると室町時代まで遡ります。
室町時代・南蛮料理として伝来
日本に天ぷらの調理法が伝わったのは16世紀の室町時代。鉄砲の伝来とともに、南蛮料理としてポルトガルから入ってきたとされています。
当時は現在のような小麦粉の衣はなく、魚や野菜をそのまま油で揚げる「空揚げ」に近いものだったみたいです。
ただ、当時は油そのものが非常に貴重で一部の人々しか口にできない高級料理でした。
江戸時代に庶民の味へ
油の流通が広がった江戸時代に入ると、天ぷらは庶民の食べ物として一気に定着します。そして天ぷらを広めた舞台が江戸の屋台でした。
江戸の外食文化を象徴する「江戸の三味」として、寿司・蕎麦と並んで天ぷらが数えられます。
屋台の天ぷらは一串四文前後、現代の感覚だとおよそ100円前後という求めやすい価格だったそうです。手軽でおいしい、まさに江戸時代のファストフード。
それに当時の江戸は密集した長屋が多く火事が頻発したため、室内での油料理には制約がありました。
だからこそ、天ぷらは屋外の屋台文化と結びついて発展したわけです。
お客は串に刺した天ぷらを、大根おろしと出汁で立ち食いしていたとか。現代の感覚で想像すると、けっこう粋な食べ方ですよね。
天ぷらの日を楽しむには
毎月23日には、天ぷらをテーマにした特別メニューやキャンペーンを実施する飲食店も見られます。
7月23日はとくに気合を入れて食べたいところ。夏のオクラ、とうもろこし、ナスといった旬の野菜の天ぷらも、栄養面でおすすめです。
記念日にあわせていつもの食卓に天ぷらを取り入れてみるのも、日本の食文化を身近に感じる一つの方法じゃないかなと思っています。
まとめ
- 毎月23日は「天ぷらの日」。元は7月23日の「大暑」を由来として制定された
- 大暑とは二十四節気の第12番目で1年で最も暑さが厳しいとされる時期
- 天ぷらの語源はポルトガル語の「temporas(テンポーラス)」または「tempero(テンペーロ)」とする説が有力で、語源はいまも諸説ある
- 天ぷらは16世紀に南蛮料理として伝来し、江戸時代に屋台文化とともに庶民の食べ物として広がった
- 7月23日の天ぷらの日は土用の丑の日・焼き肉の日と並ぶ「夏バテ防止三大記念日」のひとつ
- 毎月23日を天ぷらの日とした団体・経緯は現時点では不明
コメント