この記事を読めば「自転車の日」がなぜ5月5日なのか、その背景にある法律の歴史や現代での意味まで、まるごと理解できます。
こどもの日と重なるこの日、実は自転車好きにとってもけっこう大事な記念日なんですよね。
「へえ、そんな日があったんだ」
と思った方、ちょっと読んでいってください。
そもそも「自転車の日」って何?
5月5日は「こどもの日」として有名ですが同じ日が「自転車の日」でもあることはあまり知られていないかもしれません。
制定したのは誰?
自転車の日は1998年(平成10年)に自転車月間推進協議会が制定した記念日です。
目的は交通安全のさらなる促進と、自転車の正しい知識を広く普及させること。ただのお祝いの日というよりは、啓発活動の一環として生まれた日なんです。
「自転車月間推進協議会」というのは自転車に関わる公益法人や団体が集まって構成している組織で、毎年5月に各種イベントや啓発活動を実施しています。
なんか、縁の下の力持ちみたいな存在ですよね。
なぜ5月5日なの?
5月5日が選ばれた理由は5月が「自転車月間」だからです。自転車月間のなかでも、ちょうど祝日にあたる5月5日を「自転車の日」と定めた、という流れになっています。
この月間は1981年(昭和56年)5月に「自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律(旧自転車法)」が施行されたことを記念して設けられたもの。
ですからこどもの日と自転車の日が同じ日になったのは、偶然ではあるけれど、ゴールデンウィーク期間中に多くの人が自転車に乗る機会が増えることを考えると、意味のある選択だったのかもしれないなと感じます。
歴史的背景 法律の誕生から記念日へ
自転車の日が生まれた背景には日本の自転車行政の歴史がしっかり絡んでいます。
ちょっとだけ年表的に追ってみましょう。
1980年 旧自転車法の成立
1980年(昭和55年)11月、「自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律」(旧自転車法)が公布され、翌1981年5月20日に施行されました。
当時の日本は高度経済成長の余波を受けて、駅前などの放置自転車が深刻な社会問題になっていたんです。
放置自転車の台数は1981年時点でピークの約98.8万台に達していたというデータもあります
今とは比べ物にならないくらいの数ですよね。ちょっと衝撃的な数字です。
1994年 法律の改正
その後、1994年(平成6年)に「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」へと改正されます。
「等」がついて範囲が広がったわけで市区町村の義務と権限も拡大し、放置自転車の撤去や処分が行いやすくなりました。
1998年 自転車の日の制定
こうした法律の歴史を踏まえて1998年に自転車月間推進協議会が5月5日を「自転車の日」として制定しました。
それまで行われていた自転車月間の取り組みに、わかりやすいシンボルデーを設けたという感じでしょうか。
2016年 自転車活用推進法で法律に明記
個人的にはここが一番重要なポイントだと思っていて。
2016年(平成28年)12月、「自転車活用推進法」が議員立法として衆参両院の全会一致で成立します。
翌2017年5月1日に施行されたこの法律の第14条には、「自転車の日は5月5日とし、自転車月間は同月1日から同月31日までとする」と明確に規定されています。
それまでは民間団体(自転車月間推進協議会)が決めた記念日でしたがこの時点で国の法律に裏付けられた公式な日になったわけです。
これは意外と知られていない事実だと感じます。
「民間の記念日」から「法律で定められた国の記念日」へと格上げされた。そんなイメージです。
自転車活用推進法が定める「目的」
自転車の日を単なる記念日として終わらせないために国はどんな目的でこれを定めたのでしょう?
環境や健康、防災の観点から
政府広報によれば自転車は「環境にやさしい交通手段」であり、災害時の移動や輸送、国民の健康増進、交通混雑の緩和にも役立つとされています。
ただの乗り物ではなく社会課題の解決策として位置づけられているんですよね。
実際、放置自転車の台数は法整備が進んだ結果、1981年の約98.8万台から2023年には約2.0万台まで激減し、約99分の2の水準にまで減少しています。
これはなかなかすごい変化だと思います。
法律と啓発活動が組み合わさった成果、ということでしょうか。
国と地方の役割
自転車活用推進法では国は自転車の日にその趣旨にふさわしい事業を実施するよう努め、国および地方公共団体は自転車月間に関連行事が実施されるよう奨励しなければならないとされています。
つまり、5月5日は自転車についてもっと考えましょう、という日として国全体で動く仕組みになっているわけです。
自転車月間との関係
自転車の日(5月5日)は、5月全体の「自転車月間」の中に位置するシンボル的な一日です。
5月全体が「自転車月間」
5月1日から5月31日までの1ヶ月が「自転車月間」です。
この期間中、全国の都道府県や市町村、関連団体が連携して自転車の活用に関する啓発活動を実施します。
ゴールデンウィークを含む5月は自転車に乗る機会が増えるシーズンでもあるので、タイミングとしてもわりと理にかなっていると思います。
5月22日は「サイクリングの日」も
ちなみに、5月22日は「サイクリングの日」でもあります。
1964年(昭和39年)のこの日に日本サイクリング協会が財団法人として認可されたことを記念して、2009年に制定されました。5月はほぼ自転車一色の月、なんです。
毎年5月5日に開かれるイベント
自転車の日には全国でさまざまなイベントが行われます。その代表格が東京で開催される大型無料イベントです。
サイクルドリームフェスタ
「サイクルドリームフェスタ」は自転車月間推進協議会が主催する自転車の日の記念イベントです。
2026年は5月5日(火・祝)、東京・明治神宮外苑の聖徳記念絵画館前通りで開催が予定されています。
内容は最新のロードバイクや電動アシスト自転車、タンデム車などの体験試乗会をはじめ、BMXプロライダーによるパフォーマンスショー、子ども向けの乗り方教室、安全走行シミュレーター体験など、一日中楽しめる充実したコンテンツが揃っています。
入場料は無料で体験試乗会のみ傷害保険料として200円が必要です。
子どもから大人まで自転車好きもそうでない人も楽しめるイベントなので、こどもの日の過ごし方として候補に入れてみるのもいいかもしれないですね。
まとめ
- 自転車の日は5月5日で、1998年に自転車月間推進協議会が制定した記念日
- 由来は1981年5月に旧自転車法(自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律)が施行されたことを記念して、5月が「自転車月間」と定められたことに遡る
- 5月月間中の祝日(5月5日)が「自転車の日」に選ばれた
- 2016年成立の「自転車活用推進法」第14条で、法律上にも5月5日が「自転車の日」として明確に規定された
- 目的は交通安全の促進・自転車の正しい知識の普及・環境への意識向上など
- 毎年5月5日には「サイクルドリームフェスタ」が東京・神宮外苑で開催され、入場無料で楽しめる

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