IBDを理解する日とは?由来や歴史を解説【5月19日】

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この記事を読めば「IBDを理解する日」がいつ、なぜどのようにして生まれたのか、その背景から日本での広まりまで、ひとつひとつ理解できます。

「5月19日に何かあるの?」

と気になった方も、IBD(炎症性腸疾患)に関わる方もぜひ最後まで読んでみてください。

目次

IBDを理解する日とは何か

5月19日は「IBDを理解する日」と呼ばれていて世界的にはWorld IBD Day(ワールドIBDデー)という名称で制定されています。

この日には世界各地でIBD(炎症性腸疾患)への理解を深めるためのさまざまなイベントが開催されるんですね。

IBDという病気について

IBDというのはInflammatory Bowel Disease(炎症性腸疾患)の略で、主に潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)の2つを指します。

どちらも厚生労働省から指定難病に認定されている慢性的な腸の病気で、腹痛や下痢、血便といった症状が続いたり、急に再燃したりするのが特徴。

症状が「見えない」からこそ、周囲に理解されにくいという患者さんの声が長年ありました。

意外と多くの人に関係する話なんです。

日本と世界の患者数

全世界では500万〜1000万人のIBD患者がいると言われています。

日本だけを見ても2023年の調査では潰瘍性大腸炎が約31万6,900人、クローン病が約9万5,700人と推定されていて、2015年の調査と比べると8年間で約1.4倍に増加していることが明らかになっています。

しかも若い年代の発症が多いのが特徴的で学業や仕事、日常生活に大きく影響します。

「IBDを理解する日」の由来と歴史

この日がどうして制定されたのか、そこには1990年にまでさかのぼる歴史があります。

1990年5月19日の世界会議

1990年5月19日、欧米23カ国のIBD患者会と世界消化器病学機構が合同の世界会議を開催しました。

この日付そのものが、のちの記念日の原点になっています。

その歴史的な会議を記念して欧州クローン病・潰瘍性大腸炎患者連合会(EFCCA/現IFCCA)が「World IBD Day」として制定した、という流れなんです。

世界規模でIBD患者が結束した記念すべき1日。なんか、その重みを感じます。

2010年にWold IBD Dayが公式始動

World IBD Dayが公式に動き出したのは2010年のことで、アメリカで開催された「Digestive Disease Week」が契機とされています。

現在はIFCCA(国際クローン病・潰瘍性大腸炎患者連合会)の主導のもと、5大陸50カ国以上の患者団体が参加して世界規模で展開されています。

日本での制定:2013年に正式登録

日本においては2013年5月19日に「IBDを理解する日」としてNPO法人IBDネットワークとアッヴィ合同会社によって制定され、日本記念日協会に正式登録されました。

世界の動きに呼応するかたちで日本でも記念日として公認されたのはつい最近のことなんですね。

シンボルカラーは「紫」 その理由

IBDを象徴する色として選ばれているのが紫色(パープル)です。

日本各地の建物が紫色に染まる

毎年5月19日前後には大阪城、太陽の塔、姫路城、小倉城、熊本城天守閣といった日本各地の有名なランドマークが紫色にライトアップされます。

2025年には大阪・関西万博の開催に合わせて大観覧車「オオサカホイール」も加わり、例年より規模が拡大。2026年には東京タワーが初めてIBD啓発のライトアップ会場となったことも注目されています。

夜、紫色に染まる大阪城を想像すると思った以上にインパクトがありますよね。

ライトアップが持つ意味

紫色のライトアップはただの「飾り」ではなく、「見えない病気」であるIBDを社会に可視化するためのシンボリックな行為です。

患者さんが「見てもらえた」「繋がれた」と感じる機会になっていて、啓発効果だけでなく当事者の心理的な支えにもなっている、という面があります。

日本のIBDネットワークの役割

「IBDを理解する日」を語るうえで欠かせないのがNPO法人IBDネットワークの存在です。

患者会のバックボーンとして

NPO法人IBDネットワークは、IBD(潰瘍性大腸炎・クローン病)の患者・家族が安心して暮らせる社会を目指している患者団体で毎年5月19日に向けたカウントダウンや啓発活動を精力的に行っています。

各地の患者会との連携を担いながら、全国規模でイベントの調整もしているんです。

制定のパートナー アッヴィ合同会社

日本での記念日制定にあたってはNPO法人IBDネットワークとバイオ医薬品企業のアッヴィ合同会社が共同で動きました。

患者団体と医薬品企業がタッグを組んだ珍しいケースで、IBDの医療・研究環境の向上と社会的な啓発を両輪で進めていこうという意図があったんだろうなと思います。

IBD啓発の現在地 なぜ今も重要なのか

記念日が制定されてから10年以上が経った今、状況はどうなっているか。

患者数は増加の一途

前述のとおり、2023年の推定有病者数は潰瘍性大腸炎31万6,900人・クローン病9万5,700人と過去最多水準。

自分の考えでは食生活や生活習慣の西洋化が大きく影響しているんだろうとは思いますが、正確な原因はまだ完全には解明されていません。

世界レベルで見るとアジアやアフリカ・中南米などの途上国・新興国でも急速に患者数が増えていて、Natureに掲載された国際共同研究(GIVES-21)がその実態を明らかにしています。

市民公開講座や医療連携の広がり

2025年の「IBDを理解する日」には、IBD研究の第一人者・仲瀬裕志先生による市民公開講座も開催されました。

医療機関による啓発活動もますます活発になっていて、福岡大学病院が2026年から初めてパープルライトアップに参加するなど、新たな輪が広がっています。

まとめ

  • 5月19日は「IBDを理解する日」(世界名:World IBD Day)、1990年の欧米合同世界会議を起源として制定された記念日
  • 日本での正式登録は2013年、NPO法人IBDネットワークとアッヴィ合同会社が共同で日本記念日協会に申請
  • IBD(潰瘍性大腸炎・クローン病)は日本だけで推計41万人以上の患者がいる指定難病
  • シンボルカラーは紫色で毎年大阪城や熊本城など全国各地のランドマークがライトアップされる
  • 2026年は東京タワーが初めてIBD啓発ライトアップの会場に加わるなど、啓発の輪は年々拡大
  • 世界では50カ国以上の患者団体がIFCCAの主導のもと連帯してイベントを実施
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