この記事を読めば5月31日「古材の日」の由来や制定した企業、古材そのものの意味までひととおり理解できます。
「古材って名前は聞いたことあるけど、どういう木材なの?」
「なんで記念日があるの?」
という疑問、けっこう多いんですよね。
古材はただの「古い木」じゃなくて実は新しい木材よりも強度が高い場合もある、意外と奥深い素材なんです。
日本の建築文化とも深くつながっているのでそのあたりも一緒に見ていきましょう。
古材の日はいつ?基本情報
5月31日が「古材の日」として制定されています。
語呂合わせによる制定日
日付の由来はとてもシンプルで、「こ(5)ざ(3)い(1)」(古材)という語呂合わせです。
5月の5が「こ」、31が「ざい」に読み替えられていて、なかなか覚えやすい日付ですよね。
ちなみに、その前日の5月30日は「古民家の日」として制定されています。
こちらは「こ(5)みん(3)家=おうち(0)」という語呂合わせで、古材の日と古民家の日が連続して並んでいるのは、両者が切っても切れない関係にあるからだと思います。
記念日を制定したのはどんな企業?
「古材の日」を制定したのは愛媛県松山市に本社を置く株式会社ヴィンテージアイモク(現・株式会社アステティックスジャパン)です。
同社は「古材流通の文化」を創造することを目指して、古材の再活用に向けた事業を展開していて、解体された古民家から状態の良い古材を買い取り、全国各地の「古材倉庫」を通じて流通させる仕組みを構築した企業なんです。
記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されていて、公式な記念日として位置づけられています。
個人的にはこういう業界団体が自分たちの素材の価値を広めるために記念日を作るって、けっこう真剣な取り組みだなと感じます。
「古材」ってそもそも何?
古材という言葉、なんとなく「古い木材」だと想像できるかもしれませんが、実は明確な定義があります。
古材の定義とその基準
古材とは昭和25年(1950年)以前に建てられた民家に用いられていた木材、もしくは築50年以上の民家に用いられていた木材のことです。
なぜ昭和25年という年号が基準になっているかというと、戦後の建設ブームがきっかけなんです。
戦前の日本ではその地で採れた良質な国産木材が建築に使われるのが当たり前でした。
ところが戦後になると、復興のスピードが優先され、安い強制乾燥材や外国産の安価な木材が多く使われるようになったのです。
そのため昭和25年を境に「それ以前の木材=質の高い天然乾燥材」というラインが引かれた、というわけですね。
古材が生まれる背景
日本各地には現在も古民家が多く残っていますが、老朽化や過疎化によって解体される建物も年々増えています。
そのとき、本来は廃棄されるはずの木材の中に、何十年・何百年という時間をかけて乾燥した良質な国産材が含まれているのです。
古材の日が伝えたいこと
この記念日には「古材の魅力を伝え、その有効利用や再利用について理解と関心を深める」という明確な目的があります。
廃棄から再活用へという価値観のシフト
古材の日が訴えているのは「壊す」から「活かす」への意識の転換です。
日本の古民家を解体するとき、そこから出る廃棄物の量はかなりのものになります。
古材を再利用することで廃棄物の量を減らし、持続可能な資源循環型社会に貢献できる、というのが記念日の根底にある考え方なんです。
なんか「もったいない」という日本文化の精神がそのまま形になった記念日、という気がしますよね。
古材と環境問題のつながり
新しい木材を使う場合、山から木を伐採する必要があり、環境への負荷が生まれます。
一方で古材はすでに伐採されて使われていた木材を再利用するので、環境負荷がずっと少なくて済みます。
SDGsへの関心が高まった近年、古材の再利用は建築・インテリア業界でもサステナブルな選択肢として注目を集めています。
古材が新材より優れている?その理由
これ、意外と知られていないんですが古材は新材よりも強度が高い場合があるという研究結果があります。
天然乾燥材としての強み
古材は長い時間をかけて自然乾燥した「天然乾燥材」です。
樹齢100年のヒノキの場合、伐採後100年後が最も引っ張り強度・圧縮強度が高く、その後ゆるやかに強度が減少し、300年を経過すると伐採時と同程度の強度に戻るという研究結果があります。
つまり、50年前や100年前に建てられた民家の柱や梁は伐採後100年前後という「ちょうど強度が最大になる時期」に差し掛かっているケースもあるんです。
これを聞いたときは正直ちょっと驚きました。
一方で人工乾燥材にはできないこと
現在の新材には1週間で5年分の乾燥をさせる人工乾燥処理が施されているものが多くあります。
ただ急速乾燥させると繊維が弱くなってしまい、木材が本来持つ弾力性や調湿効果が失われやすいという側面もあります。
古材は「もうこれ以上変形しない」ところまで自然に乾燥しているので、長期的な安定性があるとも言えるんです。
古材の活用事例と入手方法
古材は今、建築だけでなくインテリアやDIYの分野でも幅広く使われています。
店舗・住宅での活用事例
実際に古材を活用した事例を見てみると、その使われ方のバリエーションに驚かされます。
東京都江東区のハワイ料理店「ALOHA TABLE」では壁に古材を使い、温かみのある空間を演出。
神奈川県藤沢市のベーカリー「SWELL BAKERY」では天井に古材を採用し、湘南らしい海の家のような雰囲気を生み出しています。
住宅でも古材の梁や柱をそのまま活かしたリノベーションが増えていて、既存の素材の風合いを残しながら現代的な快適さを加えるスタイルは、リノベ好きな層にとても人気が高いんです。
古材倉庫という仕組み
古材を入手したい場合に活用できるのが「古材倉庫」という専門店です。
古材倉庫では出どころの確かな古材のみを取り扱っていて、現行法では古材の売買には古物商の資格が必要なため、正規の手続きを踏んで仕入れた古材が販売されています。
全国各地に店舗があるので最寄りの古材倉庫に問い合わせてみるのが、古材入手の一番わかりやすい方法だと思います。
まとめ
- 5月31日「古材の日」は「こ(5)ざ(3)い(1)」の語呂合わせが由来で、一般社団法人・日本記念日協会に認定された記念日
- 制定したのは愛媛県松山市の株式会社ヴィンテージアイモク(現・株式会社アステティックスジャパン)で、古材流通の文化を広めることが目的
- 古材とは昭和25年以前、または築50年以上の民家から取り出された国産木材のこと
- 天然乾燥による強度の高さと、再利用による環境負荷の低さが古材の大きな魅力
- 前日の5月30日は「古民家の日」として、同様に連続して記念日が設けられている
「古材の日」をきっかけに身のまわりの古い建物や木材に少し目を向けてみると、意外な価値が発見できるかもしれません。
何十年もの時間が積み重なった木の温かみって、新しい素材じゃなかなか出せないものですよね。
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