この記事では6月18日の「持続可能な食文化の日」がどんな記念日なのか誰が、いつ、なぜ制定したのかを国連の公式資料をもとに丁寧に解説しています。
SDGsとの深い関係や日本の食文化との意外なつながりも紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
「食べること」って毎日のことなのにその食べ方が地球の未来を左右するって、考えたことありますか?
そもそも「持続可能な食文化の日」って何?
この記念日を一言でいうと「食と地球環境の関係を年に一度立ち止まって考えよう」という国連発の国際デーです。
正式名称と日付
正式な英語名称は「Sustainable Gastronomy Day(サステナブル・ガストロノミー・デイ)」。毎年6月18日に世界各地で記念されています。
日本語では「持続可能な食文化の日」と訳されますが、英語の「Gastronomy(ガストロノミー)」という単語が少し難しいですよね。
「Gastronomy」とは単に「料理」という意味ではなくて、食材の産地・栽培方法・流通・調理・食べ方まで含めた食全体の文化的な営みのことを指します。
つまり「食文化の持続可能性」を考える日、というわけなんです。
制定の背景
2016年12月21日、国連総会の第71回会議において決議「A/RES/71/246」が採択され、6月18日が国際デーとして正式に指定されました。
国連加盟国やFAO(国連食糧農業機関)、UNESCO(国連教育科学文化機関)が連携しながら記念行事を実施することが求められています。
初めて正式に記念されたのは2017年のこと。
それ以来、毎年6月18日に世界中でイベントや啓発活動が行われています。
なぜ2016年に制定されたの?SDGsとの関係
じつはこのタイミングには大きな理由があります。
SDGs採択の翌年という「流れ」
2015年9月、国連は「持続可能な開発目標(SDGs)」を含む「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択しました。
その翌年2016年に「持続可能な食文化の日」が制定されたのは、偶然ではありません。SDGsの目標を達成するにあたって、食の分野が特に重要な役割を担うとされたからです。
国連は食文化を「世界の自然的・文化的多様性に関連した文化的表現」と定義しています。
そして農業開発・食料安全保障・栄養・生物多様性の保全といったSDGsのゴールに、持続可能な食文化が直接貢献できると宣言しています。
SDGsとの関連が深い、というのが個人的にはちょっと驚きで「食べるだけで地球のことを考えられるの?」って最初は半信半疑でした。
でも調べれば調べるほど、これは本当にそうだなと感じています。

記念日が目指すこと
国連が掲げる「持続可能な食文化の日」の目的は大きく分けて次のようなことです。
- 持続可能な食料生産への意識を高めること
- 地域固有の伝統的な食文化を次世代へ継承すること
- 生物多様性の保全を促進すること
- 生産者と消費者のつながりを強化すること
- 食品ロスの削減や資源の有効活用を推進すること
- 貧困の撲滅に食文化の側面から貢献すること
要するに「ただ食べるだけじゃなく、どこで誰がどうやって作ったかを考えながら食べよう」というメッセージなんです。
「ガストロノミー」ってどういう意味?
この単語、日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんよね。
食文化全体を指す概念
FAO(国連食糧農業機関)によれば持続可能なガストロノミーとは、食材の産地・栽培・流通・市場への届き方・食卓に至るまでのすべてのプロセスを考慮した料理のことを指します。
つまり「農場から食卓まで(Farm to Table)」の全体を視野に入れた食の在り方、と言えばわかりやすいかもしれません。
食材ひとつとっても遠くから輸送されてきたものと地元産のものでは、環境負荷がまったく違います。
旬のものを食べることはそれだけで実はとてもサステナブルな選択だったりします。
ガストロノミーと文化の多様性
国連は「すべての文化や文明は持続可能な発展の重要な推進力だ」とも明言しています。
各地域に根付いた食文化を守ることが、そのまま地球の多様性を守ることにもつながるという考え方です。
日本の食文化との深い関係
これが個人的に一番興味深かったポイントなんですけど。
和食はSDGsの優等生?
同志社女子大学の今井具子教授らの研究チームが151ヵ国を対象とした国際比較研究を実施したところ、和食スコアが高い国ほど、土地利用面積・温室効果ガス排出量・酸性化物質排出量・富栄養化物質排出量・水ストレスを加味した水利用量が低いことが明らかになりました。
この結果、和食は人々の健康に貢献するだけでなく、世界規模でSDGs達成に貢献する可能性があると報告されています。
伝統的な和食の「もったいない」精神
日本の伝統的な食文化には保存食や発酵食品が多く存在します。
これらは「食材を腐らせてムダにしない」ための先人の知恵で、現代のサステナビリティの考え方とまさに重なります。
だしをとった後の昆布を佃煮にしたり、野菜の皮を使い切ったりといった和食の工夫は、食品ロス削減という意味でも理にかなっていますよね。
2013年には「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されています。持続可能な食文化の日の精神と和食の哲学はかなり近いところにあると思います。
日本での取り組みとイベント事例
記念日の知名度はまだそこまで高くないかもしれませんけど、着実に広がっています。
JAグループ主催の記念イベント
2025年6月18日には、JAグループ全国組織8団体が設立した(一社)AgVentureLab(あぐラボ)が東京・大手町にてサステナブルガストロノミー(持続可能な食文化)の重要性を訴える記念イベントを初開催しました。
地球環境への配慮と地域農業・食文化の継承をテーマに、農業スタートアップと連携した取り組みが紹介されました。
保育園給食での郷土料理の発信
日本の伝統的な食文化を守るため、この記念日にあわせてハガクレフードが保育園給食で提供している郷土料理レシピを公開するといった活動も行われています。
子どもたちの食卓から地域文化を守っていこうという、なんかとても温かい取り組みだなと感じました。
まとめ
- 持続可能な食文化の日は毎年6月18日、国連が定めた国際デーの一つ
- 2016年12月21日に国連総会決議A/RES/71/246によって制定、2017年から正式に記念開始
- 目的は、持続可能な食料生産への意識向上・伝統食文化の継承・生物多様性の保全・食品ロスの削減など
- SDGs(持続可能な開発目標)の採択翌年に制定されており、両者は深く連動している
- 和食は151ヵ国比較研究でSDGs達成への貢献可能性が科学的に示されており、日本の食文化はこの記念日の趣旨とも合致する
- FAOとUNESCOが中心となって世界各地でイベントや啓発活動を実施
6月18日は何気なく食べているごはんのことを、少しだけ立ち止まって考えてみる日。
そういう感じ。食卓から地球を守るって案外難しくないかもしれませんよ。

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