この記事を読めば6月2日がなぜ「A2牛乳の日」なのか、その由来から制定の背景、そしてA2牛乳そのものの基礎知識まで、ひと通り理解できます。
「牛乳を飲むとお腹が痛くなる」
「でも牛乳って体にいいって言うし…」
そんなジレンマを感じたことはありませんか?
実はそのお腹の不調の原因として、乳糖(ラクトース)だけじゃなく、牛乳中のたんぱく質のタイプが関係しているかもしれないと、近年の研究で注目されています。
そういう背景があってこそ、「A2牛乳の日」という記念日が生まれたわけなんですがちょっと詳しく見ていきましょう。
A2牛乳の日とは
6月2日は一般社団法人日本A2ミルク協会が制定した「A2牛乳の日」です。
記念日制定の由来
「A2牛乳の日」は日本記念日協会より正式に認定を受けた記念日で2026年5月に発表されました。
制定の目的はシンプルで、「より多くの方にA2牛乳を牛乳を選ぶ際の新しい選択肢の1つとして知ってもらうこと」。それが出発点なんです。
牛乳の日(6月1日)」の翌日でA2牛乳の「2」にちなんで6月2日に決定したようです。
覚えやすくて、個人的にはわりと好きな発想です😊
6月1日「牛乳の日」との関係
6月1日は国連食糧農業機関(FAO)が2001年に定めた「世界牛乳の日(World Milk Day)」で、日本でも2007年からJミルク(旧・日本酪農乳業協会)が「牛乳の日」として採用しています。
そのすぐ翌日の6月2日を「A2牛乳の日」として制定したことで牛乳月間(6月)の入口である6月1〜2日が、牛乳にまつわる記念日として並ぶかたちになりました。
「普通の牛乳の日」の次の日が「A2牛乳の日」というのが、何か象徴的というか…新しい選択肢として隣に並ぼうとする姿勢みたいで、印象的でした。
日本A2ミルク協会とは
「A2牛乳の日」を制定した日本A2ミルク協会は北海道富良野市に本部を置く一般社団法人です。
協会設立の歴史
日本A2ミルク協会は2020年に設立されました。
生産者(酪農家)、乳業メーカー、消費者、研究機関、大学など、さまざまな立場の専門家を巻き込んで、A2ミルクの正しい情報の普及活動を続けています。
設立から活動をずっと追いかけていると、スピード感があるなと感じます。
2020年設立から4年後の2024年には日本初のA2ミルク認証制度を制定して正式な品質管理基準を整備したんです。
これまで日本にはA2ミルクの品質管理基準が存在しなかったので、それを一から作り上げた、というのはなかなかの出来事だと思います。
認証制度の仕組み
日本A2ミルク協会の認証制度は牧場から食卓に届くまでのトレーサビリティを徹底管理しています。
具体的には国内特許を取得した独自の検査方法を使い、牛乳に含まれるA1型βカゼインたんぱくの有無を確認。
認証農場では農場HACCPやJGAP、認証工場ではFSSC22000などの認証取得者による管理体制のもとでチェックが行われています。
この検査がけっこう本格的で、「なんとなくA2っぽい牛乳」ではなく科学的に証明されたA2牛乳だけに認証マークが付く仕組みになっています。
A2牛乳とは何か
A2牛乳の日を理解するうえでそもそも「A2牛乳って何?」という部分を押さえておくのは大事ですよね。
βカゼインのA1型とA2型の違い
牛乳に含まれるたんぱく質の約80%を占める「カゼイン」。
その中の「βカゼイン」には複数の型があり、主なものがA1型とA2型です。
この2つの違いは、09個のアミノ酸配列のうち67番目のアミノ酸が異なる点のみ。A1型では「ヒスチジン」、A2型では「プロリン」です。
たった1つのアミノ酸の違い。
なのに体内での消化の過程でかなり異なる動きをするとされています。
A1型βカゼインが消化酵素で分解される際、β-カソモルフィン-7(BCM-7)と呼ばれるペプチドが生成されることがあり、これが一部の人における腹部不快感の一因になる可能性が指摘されています。
A2型にはこのBCM-7の生成が起きにくいとされているんです。

なぜA1型の牛が増えたのか
もともと牛はA2型のβカゼインを持っていたと考えられています。
5,000〜10,000年前、牛がヨーロッパへ北上する過程で突然変異が起き、67番目のアミノ酸がプロリンからヒスチジンに置き換わったのがA1型の起源とされています。
その後の品種改良で西側諸国の牛にA1型が広まり、現在の一般的な牛乳にはA1型とA2型が両方含まれているケースがほとんどです。
アジアや一部のアフリカでは牛の品種改良の流れが違うので、A2型の比率が高い傾向があるとも言われています。
確認はしていないんですが日本人が古くから飲んでいた牛乳の種類とはそもそも違うのかもしれない、という気もしています。
乳糖不耐症との違い
よく混同されがちですが乳糖不耐症とA1型βカゼインによる不調は別の問題です。
乳糖不耐症は乳糖(ラクトース)を分解する酵素「ラクターゼ」が不足しているために起こりますが、BCM-7による影響は消化酵素の量とは別の話です。
2016年に発表された臨床試験ではA1型βカゼインを含む牛乳を飲んだ場合に、腸内炎症の悪化や認知処理速度の低下まで観察されたとの報告もあります。
ただ、研究はまだ進行中のものも多いので、「絶対こうだ」とは断言できない部分もあります。あくまで現時点での研究報告として受け取ってもらえると。
日本のA2牛乳市場の現状
記念日が制定された2026年時点で日本のA2牛乳市場は急速に拡大しています。
認証A2牛乳の種類
日本A2ミルク協会の認証マークを取得しているA2牛乳は主に3種類あります。
日本A2協会北海道牛乳
日本A2ミルク協会のオリジナル商品として、専門家による学術的監修のもとで開発されたもの。発売からわずか9か月で全国1,200店舗以上での取り扱いに拡大しているというから、かなりの反響だと思います。
河北潟A2牧場牛乳
石川県河北潟のホリ牧場産。2026年度「優良ふるさと食品中央コンクール」では農林水産大臣賞を受賞していて、品質面での評価も高い一品です。
MORIYAMA A2北海道のおいしい牛乳
「蒸気殺菌製法」×「無菌充填技術」の組み合わせで常温保存・賞味期限120日を実現。お腹に優しいだけでなく、保存のしやすさという点でも独自の強みがあります。

研究の最前線
2025年には東京農業大学の福山直人医学博士が日本人を対象としたA2牛乳の臨床実験の論文を発表しました。
これは日本人を対象にした初の臨床実験として注目されています。
外国人を対象とした研究では体質的な差異があるため、日本人のデータが出てきたのは個人的にかなり気になるニュースです。
まとめ
- 6月2日「A2牛乳の日」は一般社団法人日本A2ミルク協会が日本記念日協会の認定を受けて制定した記念日
- 日付の由来は「A2」の「2」を6月2日に当てはめたゴロ合わせ
- 6月1日の「牛乳の日」(FAO制定・Jミルク採用)の翌日という位置づけで、牛乳月間の入口を彩る
- A2牛乳とはβカゼインがA2型のみの牛乳のこと。A1型と異なりBCM-7というペプチドが生成されにくいため、お腹への負担が少ない可能性がある
- 日本A2ミルク協会は2020年設立、2024年に日本初のA2ミルク認証制度を制定
- 認証A2牛乳は3種類あり、全国1,200店舗以上で購入可能
- 2025年には日本人対象の臨床研究論文も発表されており、研究は今も進んでいる
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