接着の日とは?由来や歴史を解説【9月29日】

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この記事を読めば接着の日がいつどうして生まれたのか、その由来や歴史がしっかりわかります。

「9月29日って何の日だっけ」「くっつくの日ってよく聞くけど詳しくは知らない」という方、けっこう多いんじゃないでしょうか。

私も最初は語呂合わせの記念日かなくらいの認識だったんですが、調べていくと接着剤という地味に見えて実はものづくりの根幹を支えてきた分野の歴史がぎゅっと詰まった記念日だと感じました。

由来から国際的な広がりまで順番に紹介していきますね。

目次

接着の日とは

ここでは接着の日がどんな記念日で誰が何のために制定したのかをまとめます。

制定した団体と目的

接着の日は東京都千代田区に事務局を置く日本接着剤工業会が2010年に制定した記念日です。

接着剤メーカーや原材料メーカーで構成される業界団体で、「人と人とをくっつける、人と暮らしをくっつける」というスローガンを掲げています。

一般消費者や取引先企業に対して接着剤を知ってもらう機会を作り、正しい機能や技術、役割について情報提供と啓発をすることで、接着関連業界を活性化させる。

それが制定の目的だったそうです。

正会員となる接着剤メーカーが91社から93社程度、原料や機械メーカーなどの賛助会員が37社ほど参加している団体で、業界全体としてかなりまとまった規模感を持っているんですね。

日本記念日協会にも正式に登録されている記念日です。

なぜ9月29日なのか

日付の理由はシンプルで、「929」を「くっつく」と読む語呂合わせから来ています。

「くっ(9)つ(2)く(9)」という数字の当て方、最初に聞いたときはちょっと強引かなと思ったんですが、覚えやすさで言えばかなり優秀だなと今は感じています。

2010年3月10日に日本記念日協会へ登録・制定されたという記録も残っていて、実際に記念日として動き出したのは同年9月29日からということになります。

接着の日の由来をさらに深掘り

ここを読むと語呂合わせの裏側にある国際的な工夫まで理解できます。

「くっつく」という発想の背景

接着剤は目立たない存在ですけど車の骨格接合部分から建材、家電まで本当にいろいろな場所で使われています。

「くっつく」という誰にでも伝わる言葉を記念日名にしたのは、業界の専門的なイメージを和らげて、一般消費者にも興味を持ってもらう狙いがあったんだろうなと個人的には思います。

ここはあくまで私の見立てですが専門用語ではなく生活実感に近い言葉を選んだセンスが、記念日として定着した一因なんじゃないでしょうか。

S to Nという国際化のロジック

正直、これは調べていて一番驚いた部分です。

接着の日を世界共通の記念日にする際、日本接着剤工業会は磁石のS極とN極が「くっつく」状態から、「S to N」つまり「September Twenty Ninth」というロジックを新たに考案したんです。

日本語の語呂合わせを英語圏でも成立する物理現象のたとえに変換してしまうという発想、かなり巧みだなと感じました。

この視点、他の記念日紹介記事ではほとんど触れられていない部分だと思います。

接着の日が生まれるまでの歴史

ここでは制定に至る背景と業界団体としての歴史を紹介します。

日本接着剤工業会の設立

日本接着剤工業会自体は1966年6月23日に設立された団体で、接着の日が生まれる2010年よりもかなり前から活動してきました。

1967年には関西支部を開設し、1968年には欧州への視察団派遣、1970年にはアメリカへの視察団派遣も行っています。

つまり接着の日は、40年以上積み重ねてきた業界の活動の延長線上で生まれた記念日だということですね。

2010年制定に至る経緯

制定の経緯について当時の専務理事だった三重野謙三氏のインタビューが残っていて、2010年に「くっつく」から9月29日を国内向けの接着の日として制定したところ、後述する国際団体のメンバーからも共感を得られたと語られています。

最初から世界規模の記念日を目指していたわけではなく、国内の啓発活動から始まって、結果的に国際的な広がりを持つようになった。

この順番、けっこう自然な流れだなと思います。

国際接着の日への発展

ここを読むと接着の日がどうやって世界規模の記念日に育ったのかがわかります。

2022年シカゴでの国際会議

2022年、アメリカのシカゴで開催された世界接着剤・シーリング材会議(WAC2022)にて日本接着剤工業会の国際委員会委員長だった村上氏が9月29日を「International Adhesive&Sealant Day」とすることを提案しました。

この会議には、ヨーロッパの接着剤・シーリング材工業会であるFEICA、アジア地域の団体ARAC、アメリカの団体ASC(Adhesive and Sealant Council)などが参加していて、提案は満場一致で承認されたそうです。

日本発の記念日が国際会議の場でそのまま世界共通の記念日として認められた事例、正直あまり多くないんじゃないかなと思います。

世界各地での広がり

承認後はFEICAが「持続可能で循環型の社会への貢献を祝う日」として位置づけたり、ASCが公式サイトを作って毎年発信を続けたりと、地域ごとに独自の広がりを見せています。

スイスの接着剤メーカーCollanoのように、企業単位で毎年9月29日にメッセージを発信する動きも出てきています。

日本の語呂合わせが起点になってこうした国際的な広がりに発展していったのは、記念日としてはかなり珍しいケースだと感じます。

接着の日の具体的な取り組み

ここでは制定後、実際に行われてきたイベントや企画を紹介します。

小学生ポスターコンクール

日本接着剤工業会は2019年から毎年9月29日に、小学生を対象としたポスターコンクールの審査結果を発表しています。

会長賞、優秀賞、特別賞が選ばれ、会長賞を受賞した作品は翌年の接着の日を告知するポスターに採用されて、関係省庁や関連団体、工業会の会員企業に配布される仕組みになっています。

2024年までに第6回まで開催されていて次世代に向けた啓発活動として続けられているんですね。

スリーボンドくっつく大賞

制定初年度の2010年には八王子市に本社を置く接着剤メーカーのスリーボンドが「くっつけたいもの」を一般公募する「スリーボンドくっつく大賞」を実施しました。

人や文化、社会などをテーマに募集し、くっつく大使に東尾理子さん、くっつくスーパーバイザーに東尾修さんが任命されたという記録も残っています。

翌2011年も継続して開催され、接着の日の認知拡大につながる企画として位置づけられていました。

企業単独の取り組みが、業界全体の記念日を後押しした形ですね。

接着剤そのものの歴史

ここを読むと記念日の背景にある接着剤という技術自体の歴史の流れがわかります。

膠から合成樹脂へ

日本での接着剤利用は実はかなり古くまで遡れます。

強力な接着材料としては膠(にかわ)しか存在せず、平安時代から使われていたものの、取り扱いの不便さや保存性、耐久力に課題を抱えていたそうです。

大正5年になって合板用にカゼインが輸入されるようになり、大正11年には電球口金用の油性石炭酸樹脂接着剤が完成、昭和12年には海軍航空技術廠で尿素樹脂接着剤が完成し、日本の合成樹脂接着剤生産が始まりました。

膠の時代から合成樹脂の時代への切り替わりは数百年単位の歴史から見ればごく短期間で起きた変化だったんだなと、調べながら感じました。

ものづくりを支える存在として

現代では車の骨格接合部分をはじめ、家電や建材、日用品まで接着剤が使われていない製品を見つけるのが難しいくらいです。

目に見える部品ではないので普段意識することはあまりないと思うんですが、モノとモノを結びつける重要な技術として、ものづくり全体をずっと下支えしてきた存在なんですよね。

接着の日という記念日はこうした目立たない技術に光を当てる機会としても、けっこう意味のある日だなと思います。

まとめ

接着の日についてのポイントを整理しておきます。

  • 接着の日は2010年に日本接着剤工業会が制定した記念日で、9月29日を「くっつく」と読む語呂合わせが由来
  • 国際化に際しては磁石のS極とN極から「S to N(September Twenty Ninth)」というロジックが考案された
  • 日本接着剤工業会は1966年設立で、40年以上の活動の延長線上で接着の日が生まれた
  • 2022年のWAC2022(シカゴ)でFEICA、ARAC、ASCが承認し「International Adhesive&Sealant Day」として国際的に定着した
  • 小学生ポスターコンクールなど、毎年継続する啓発イベントが行われている
  • 日本の接着剤の歴史は平安時代の膠利用から始まり、大正から昭和にかけて合成樹脂接着剤へと切り替わってきた

日本発の語呂合わせが世界規模の記念日に育っていく過程、調べてみると想像以上にドラマチックだなと感じました。

9月29日を迎えたら、身近にある接着剤の存在にちょっと目を向けてみるのも面白いかもしれませんね。

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