この記事を読めば8月29日の馬肉を愛する日がどうして生まれたのか、その由来や歴史、馬肉と桜肉の関係まで丸ごとわかります。
「毎年なんとなくスルーしてたけど、実際どんな記念日なんだろう」
とか
「馬刺しは好きだけど由来まで知らない」
という方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
私も最初は語呂合わせくらいしか知らなくて、調べてみたら思った以上に奥が深くてちょっと驚きました。この記事はそんな方のために書いています。
馬肉を愛する日はどんな記念日なのか
まずは馬肉を愛する日がいつ誰によって作られたのか、基本情報をざっくりお伝えします。
制定した企業と日付の意味
馬肉を愛する日は8月29日です。
長野県上伊那郡飯島町に本社を置く株式会社若丸という会社が制定しました。
この会社、馬刺しをはじめとした馬肉製品の加工や販売、卸を手がけている専門店なんですね。
大正8年、つまり1919年創業というから、もう100年以上の歴史がある老舗です。
日付の由来はシンプルで、「馬(8)肉(29)」の語呂合わせから来ています。
数字だけ見るとちょっと強引に感じるかもしれませんがこういう語呂合わせの記念日って日本にはけっこう多いですよね。
8と29で「ば・にく」と読ませるセンス、なかなか面白いなと個人的には思います🐴

記念日として認定された経緯
この記念日は2021年、令和3年に一般社団法人日本記念日協会によって正式に認定・登録されました。
同年5月18日には、飯島町にある若丸の本社で記念日登録証の授与式が行われています。
授与式では日本記念日協会の加瀬清志代表理事が、
「長野県では猪肉の日、松本山賊焼の日、飯田焼肉の日に続いて4件目の肉の記念日」
と紹介しつつ、
「馬肉に関連した記念日は全国でも初めて」
だと語ったそうです。
さらに「愛する」という言葉が入った記念日自体も初めてだったらしく、それだけ馬肉という食文化への思いが強く込められているということなんでしょうね。
ちなみにこの制定目的は長野県や熊本県、福島県など日本各地で古くから伝わる馬肉の食文化を、もっと多くの人に知って愛してもらうことにあります。
なぜ馬肉が全国の記念日になったのか
ここでは馬肉が日本各地でどう根付いてきたのか、その背景を掘っていきます。
熊本と加藤清正のつながり
馬肉といえば熊本を思い浮かべる方も多いはずです。
熊本で馬肉文化が広まった理由には、肥後熊本藩の初代藩主だった加藤清正が関わっているという説が有力とされています。
文禄・慶長の役、つまり豊臣秀吉による朝鮮出兵の際、大陸で食糧が底をついてしまい、やむを得ず軍馬を食べたという逸話が残っているんです。
清正はその後も馬肉を好んで食べ続けたと言われていて、帰国後、領地である熊本にその習慣が根付いていったとされています。
あくまで俗説という位置づけではあるものの、400年近く語り継がれているエピソードだと考えるとけっこう説得力があるなと感じます。
長野や福島に根付いた食文化
長野県も馬肉文化が深く根付いている地域のひとつです。
若丸が本社を置く飯島町を含む信州エリアでは、馬刺しが日常的なごちそうとして食べられてきた歴史があります。
福島県も同様に、古くから馬肉を食べる習慣が続いてきた地域として知られています。
日本全体で見ると馬肉を食べる習慣自体は決して新しいものではありません。
675年、天武天皇によって「牛馬犬猿鶏の肉を食うことなかれ」という肉食禁止令が出されたという記録があるんですが、これは逆に言うとその時代にはすでに馬肉が食べられていたことを示しているとも読めます。
つまり少なくとも1300年以上前から日本人と馬肉の関わりは続いてきたわけですね。これって、思っている以上に長い歴史なんじゃないかなと思います。
馬肉が桜肉と呼ばれる理由
馬肉のもう一つの呼び名である桜肉について、その語源に隠された背景を紹介します。
隠語として生まれた桜という呼び方
馬肉は昔から桜肉という別名で呼ばれてきました。これには実は江戸時代の肉食禁止の風潮が関係しているんです。
江戸時代は仏教思想の影響もあって、四足の動物を食べることが公にはタブーとされていた時代でした。
そこで猪肉を牡丹、鹿肉を紅葉と呼んだのと同じように、馬肉には桜という隠語が使われるようになったという説があります。
こっそり肉を食べたい欲求と、表向きのルールとのせめぎ合いから生まれた呼び名だと考えるとなんだか人間らしいエピソードだなと感じますね。
肉の色や坂本龍馬にまつわる説
隠語説以外にも桜肉と呼ばれる理由には複数の説が存在します。
ひとつは色にまつわる説で馬肉は鉄分を多く含んでいるため、空気に触れるとヘモグロビンが反応して鮮やかな桜色に変化するというものです。
切り身を並べたときの見た目が桜の花びらを連想させるからという説明もよく見かけます。
さらに面白いのが、幕末の坂本龍馬にまつわる説です。
龍馬が高杉晋作との酒宴で「咲いた桜になぜ駒つなぐ駒が騒げば花が散る」という都々逸を歌ったことから、駒(馬)と桜が結びついて桜肉という言葉が広まったという説も語られています。
ただ、この説についてはさすがに一つの歌がそこまで影響力を持つものかどうか、疑問視する声もあるようで正直どの説が本当に正しいのかは今もはっきりしていない部分が多いみたいです。
千葉県佐倉市周辺にあった幕府の牧場が由来という説もあって、諸説あることそのものが、この言葉の面白さなのかもしれません。
馬肉を愛する日に注目したい栄養価
ここでは記念日の目的でもある、馬肉の栄養面の魅力について数字を交えて解説します。
低カロリーで高タンパクという特徴
馬肉が健康食として近年見直されている大きな理由が栄養バランスの良さです。
100グラムあたりのカロリーを比較したデータを見ると、馬肉は約102キロカロリーとされています。
これに対して牛肉の肩ロース赤肉は約293キロカロリー、豚肉のロース赤肉でも140キロカロリー前後というデータがあり、馬肉のカロリーの低さがかなり際立っていることがわかります。
タンパク質量については馬肉が20.1グラムで牛肉の16.5グラムより多いという結果も出ています。
脂質はわずか2.5グラムほどで牛肉の26.1グラムと比べるとその差は歴然です。
これだけ差があると正直ちょっと意外だなと思う方も多いんじゃないでしょうか。
鉄分やミネラルが豊富な理由
馬肉は鉄分やミネラルの含有量が高いことでも知られています。
前述の桜色に変化する現象自体、鉄分の多さが関係しているわけですから、栄養面と見た目の特徴が実はつながっているのが面白いところです。
ビタミンAやビタミンEについても馬肉は牛肉や豚肉より多く含まれているというデータが紹介されているケースもあります。
こうした栄養価の高さが、若丸が「健康的で美味しい馬肉の魅力をさらにアピールするため」に記念日を設けた理由のひとつなんだろうなと思います。
低カロリーで高タンパクという特徴は、ダイエット中の方や筋トレをしている方にとってもかなり嬉しいポイントですよね。
馬刺し専門店ならではの馬肉を愛する日の取り組み
記念日を制定した若丸自身がどのような活動をしているのか、独自の視点で見ていきます。
冷凍技術の進化と全国への流通
若丸が記念日を制定した際のプレスリリースには、
「冷凍技術の進化で生より新鮮な馬肉を全国に届け日本の食文化に」
という表現がありました。
これはかなり興味深い視点だなと感じます。
馬肉は本来、産地に行かないと新鮮なものが食べられないというイメージがあった食材ですが、冷凍技術の進歩によって、その地域差がだいぶ縮まってきているということなんですね。
肌感で言うとこうした技術の進化は、熊本や長野といった伝統的な産地だけでなく、都市部の消費者にも馬肉文化を広げるきっかけになっているんじゃないかなと思います。
ざっくりした感じで言うと記念日そのものがただの語呂合わせのイベントではなく、食文化の継承と流通の進化を後押しする役割も担っているように見えます。
記念日をきっかけにした投稿企画
若丸は記念日制定後、8月29日に合わせて馬肉料理をテーマにした投稿企画も開催しています。
「馬肉料理で夏を乗り切ろう」というタイトルで、おうち時間を贅沢かつ健康的に楽しんでもらうという趣旨だったようです。
こういう企画があること自体、記念日を作って終わりではなく毎年継続的に馬肉の魅力を伝え続けようとしている姿勢の表れなんだろうなと感じます。
個人的には記念日をきっかけに家庭で馬刺しや桜鍋を楽しむ人が少しずつ増えていったら素敵だなと思っています。
まとめ
8月29日の馬肉を愛する日について由来や歴史を整理してきました。
最後にポイントをまとめておきますね。
- 馬肉を愛する日は8月29日で長野県飯島町の株式会社若丸が制定した記念日です
- 日付は「馬(8)肉(29)」の語呂合わせに由来しています
- 2021年に日本記念日協会に認定登録され、馬肉に関連した記念日としては全国初でした
- 熊本では加藤清正、長野や福島では地域の食文化として馬肉が根付いてきました
- 桜肉という別名には隠語説、色の変化説、坂本龍馬説など複数の説が存在します
- 馬肉は低カロリーで高タンパク、鉄分やミネラルも豊富な健康食肉です
こうして見てみると馬肉を愛する日はただの語呂合わせの記念日ではなく、日本各地の食文化の重みや、栄養価の高さ、そして専門店の思いがぎゅっと詰まった一日なんだなと感じます。
8月29日はちょっと馬刺しや桜鍋を食べてみるのもいいかもしれませんね。

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