愛鳥週間(バードウィーク)とは?由来や歴史を解説【5月10日~16日】

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毎年5月10日から16日の一週間、日本全国で「愛鳥週間(バードウィーク)」が設けられています。

この記事では愛鳥週間の意味や由来、歴史から、期間中に行われている具体的なイベントまでまとめてわかりやすくお伝えします。

「愛鳥週間ってなんとなく知ってるけど、なぜ5月なんだろう?」

と気になっていた方にもちゃんと答えられる内容になっていますよ。

目次

愛鳥週間とは何か?

愛鳥週間とは野鳥を守り・愛する気持ちを国民に広げるために設けられたキャンペーン期間のことです。

正式な名称は「愛鳥週間」、英語ではバードウィーク(Bird Week)とも呼ばれていて主催は公益財団法人・日本鳥類保護連盟と環境省の共催で行われています。

期間は毎年5月10日〜16日の7日間

毎年変わらず5月10日(木)から5月16日(水)の一週間が対象期間です。

国民の祝日というわけではありませんがこの期間中は全国各地で野鳥にちなんだイベントが開催されたり、学校や自治体が環境保護活動を行ったりすることが多いんです。

「バードウィーク」という英語表記で親しまれているのも特徴的ですよね。

日本語と英語の二つの呼び方が存在するのは後述するようにアメリカからの影響が強かったためなんです。

愛鳥週間の由来と歴史

この一週間の背景には戦後日本の深刻な自然破壊という歴史的な事情が隠されています。

ただの記念週間ではなく、日本の野鳥が絶滅の危機に瀕していた時代の危機感から生まれたものなんですね。

アメリカの「バードデー」が起源

愛鳥週間のルーツはアメリカにあります。

1894年(明治27年)、ペンシルバニア州オイル市の教育長、チャールズ・バブコック(Charles Almanzo Babcock)が5月4日を「バードデー(Bird Day)」に定めたのが最初の出来事です。

これが後に日本へも波及することになります。

戦後日本における制定の背景

第二次世界大戦が終わった1946年、GHQ(連合国総司令部)に天然資源局野生生物科が設置され、アメリカ人の鳥類学者オリバー・L・オースチン博士(Oliver L.Austin)が科長として来日しました。

博士が日本全国の野鳥の生息状況を調査したところ、戦時中の森林伐採や食糧難の影響で野山は荒廃し、鳥の数が激減していることが判明。

しかも、その少ない野鳥をカスミ網で大量捕獲していた実態まで明らかになります。

「害虫を食べる益鳥がいなくなれば、農業・林業に壊滅的なダメージが出る」。

そうオースチン博士は日本政府に強く警告し、愛鳥精神の普及を訴えます。

その結果として生まれたのが「バードデーのつどい」という行事でした。

1947年4月10日 第1回「バードデーのつどい」

1947年(昭和22年)4月10日、東京の日比谷公会堂で第1回「バードデーのつどい」が開催されます。

このイベントではオースチン博士の講演や鳥の映画上映会が行われ、野鳥保護の重要性が広く伝えられました。

実はここにもう一つ、驚くべきエピソードがあります。

この愛鳥デーの制定に関連して日本鳥学会で「日本の国鳥を決めよう」という議論が起きたんです。

ハトやヒバリなどが候補に挙がりましたが最終的には日本固有種であること、古事記・日本書紀にも登場すること、人里近くで見られることなどの理由から、キジが国鳥に選ばれました。

愛鳥週間の誕生と国鳥・キジの選定はほぼ同時進行の出来事だったんですね。これ、意外と知られていないエピソードだなと思いました😊

1950年 「愛鳥週間(バードウィーク)」へ移行

1947年の最初の開催は4月10日の1日限りのイベントでした。

ところが「4月10日だと北国ではまだ雪が残っていて、鳥たちのさえずりも少ない」という声があり、開始日を1ヶ月後ろにずらすことになります。

そして1950年(昭和25年)、1日だったイベントは1週間に拡大され、5月10日から16日を「愛鳥週間(バードウィーク)」と正式に定めました。

このタイミングは野鳥の繁殖期にあたり、鳥のさえずりが一番活発になる時期でもあります。

開始日・期間ともに鳥たちにとって最も生命力あふれる季節を選んだわけです。

期間中の主な行事やイベント

愛鳥週間はただ「意識しましょう」というだけでなく、実際にさまざまなイベントが全国で行われます。

全国野鳥保護のつどい

愛鳥週間の最も中心的な行事が「全国野鳥保護のつどい」です。

環境省と公益財団法人・日本鳥類保護連盟が共催するもので常陸宮妃殿下も御臨席されるほど格式のある式典です。

このつどいでは野生生物の保護に特に顕著な功績のあった個人・学校・団体に対して、「日本鳥類保護連盟総裁賞」や「環境大臣賞」などが授与されます。

令和7年(2025年)の第79回は東京・虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されました。

昭和22年から数えるとすでに70回以上続いてきた歴史ある行事なんですね。

愛鳥週間用ポスター原画コンクール

全国の小・中・高校の児童・生徒を対象に愛鳥週間のポスター原画を募集するコンクールも有名です。

毎年6万点を超える作品が全国から集まるといい、規模の大きさに正直ちょっと驚きます。

応募された作品は学校から都道府県、そして日本鳥類保護連盟へと審査が進んでいき、優秀作品は実際のポスターとして使用されることも。

制作を通じて子どもたちが野鳥について考えるきっかけになっているのがこのコンクールの本当の意義なんだと思います。

探鳥会・バードウォッチングイベント

全国各地で「探鳥会」と呼ばれるバードウォッチングイベントが開催されます。

市街地でも公園や川辺などで意外と多くの野鳥を観察できるので初心者でも参加しやすいのが魅力的ですよね。

ただ、2026年のように5月でも気温が高い年は野外観察には暑さ対策が欠かせなくなってきているのも現実です。

なぜ今も愛鳥週間が重要なのか

昔の話だと思いきや野鳥の保護問題は現在進行形のテーマです。

身近な鳥が今も減り続けている

環境省と日本自然保護協会が発表した報告書によるとスズメが年間3.6%のペースで、セグロセキレイが年間8.6%のペースで減少しています。

しかも、対象とした身近な鳥106種のうち15%が絶滅危惧種相当のペースで減少中という衝撃的なデータも。

スズメが減っている、というのはなんとなく感じていたんです、数字で見るとかなり深刻さが伝わってきますよね。オナガに至っては年間14.1%という減少率で、正直このまま続けばかなり厳しい状況です。

生態系への連鎖的な影響

野鳥が減ることは単に「鳥が見られなくなる」だけの話ではありません。

オースチン博士が1940年代に警告したように、害虫を食べる益鳥の減少は農業・林業に直撃するのですから。

食物連鎖の観点からも、野鳥を守ることは私たちの生活を守ることと直結しています。

愛鳥週間がスタートした背景にあった問題意識は80年近く経った今も色あせていないんですよね。

まとめ

  • 愛鳥週間(バードウィーク)とは毎年5月10日〜16日の一週間、野鳥保護の意識を広めるキャンペーン期間
  • 起源は1894年アメリカの「バードデー」で日本へはGHQ時代にオースチン博士の提唱で導入された
  • 第1回「バードデーのつどい」は1947年4月10日、日比谷公会堂で開催
  • 4月10日は北国に雪が残るため1ヶ月ずらし、1950年から5月10日〜16日の1週間に拡大・改称
  • キジが国鳥に選ばれたのも、この愛鳥週間制定と同時期の出来事
  • 現在も「全国野鳥保護のつどい」や全国規模のポスターコンクール(年間6万点以上)が開催されている
  • 身近なスズメさえ年3.6%減という現実があり、今も野鳥保護の意義は大きい
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