おいしいバターの日とは?由来や歴史を解説【8月21日】

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パン作りやお菓子作りが好きな方なら、8月21日が「おいしいバターの日」だってご存知でしょうか。

この記事を読めばこの記念日がいつどうして生まれたのか、そして日付に込められた歴史的な背景までしっかりわかります。

なんとなく耳にしたことはあるけれど由来までは知らない、という方にぴったりの内容になっていると思います。

目次

おいしいバターの日の基本情報

まずはこの記念日がどんなものなのか、ざっくり整理しておきますね。

8月21日に制定された記念日

おいしいバターの日は製菓や製パンの材料を扱う株式会社富澤商店が制定した記念日です。

2018年に一般社団法人日本記念日協会によって正式に認定・登録されています。

バターの美味しさをより多くの人に知ってもらうことを目的に作られたそうで、単発のキャンペーンではなくきちんと協会の審査を通った記念日というのがポイントですね。

富澤商店とはどんな会社か

富澤商店は東京都千代田区有楽町に本社を置く企業で製菓や製パンの材料、器具を扱う専門店です。

オンラインショップでは10000点以上の商品を取り扱っていて、バターに関しては日本でもっとも種類が豊富な小売店として知られているみたいです。

だからこそ、バターそのものをテーマにした記念日を作ったというのはけっこう納得できる話だなと思いました。

8月21日という日付が選ばれた理由

なぜ他の日ではなく8月21日になったのか、その由来を掘っていきます。

1877年の第一回内国勧業博覧会

日付の由来は1877年(明治10年)8月21日に東京の上野公園で開幕した第一回内国勧業博覧会にあります。

この博覧会は明治政府が殖産興業を目的に開いた国家規模の産業イベントで、大久保利通の建議を受けて実現したものだそうです。

会期は102日間、入場者数は45万4168人にものぼったと記録されていて、当時の東京の人口が170万人程度だったことを考えるとかなりの盛況だったことが伝わってきます。

バターを練る犬力機が出品された

この博覧会で出品されたのがバターを作るための「犬力機」という機械です。

犬の力を利用してバター樽を撹拌する仕組みで、これによって多くの日本人が初めてバターという食品の存在を知るきっかけになったといわれています。

正直、犬の力でバターを練るという発想自体がちょっと驚きですよね。

当時の日本人にとって、乳製品を機械的に加工するという光景そのものが目新しかったのだろうなと感じます。

犬力機がどのくらいの規模でどんな構造だったのかまで詳しく記録した資料は見つけられなかったんですが、当時の博覧会には機械館という展示エリアがあり、風車や旋盤、織機といった最新技術が一緒に並んでいたようです。

バターの撹拌機もそうした「西洋の新しい技術」の象徴として展示されていたのかもしれません。

あくまで推測ですけど、見物客にとっては動物を使った珍しい仕掛けとして注目を集めたのではないかなと思います。

第一回内国勧業博覧会の規模とその後

日付の由来になった博覧会そのものについても、もう少し詳しく見ておきたいと思います。

出品数16000点超の一大イベント

第一回内国勧業博覧会には出品者が1万6000人を超え、出品点数は8万4000点余りに達したそうです。

鉱業や冶金、製造物、美術、機械、農業、園芸の6部門に分けて展示され、審査によって4321件が受賞したと記録されています。

ちなみに、紡績機「ガラ紡」を発明した臥雲辰致が最高賞を受賞したのもこの回だったみたいです。

バターの犬力機はこうした国内技術の見本市の中の一つの展示品だったというわけですね。

5年ごとに開催された内国勧業博覧会

この博覧会は好評だったことから以後5年ごとに開催することが決まりました。

第2回は1881年、第3回は1890年といずれも上野公園で、第4回は1895年に京都、第5回は1903年に大阪で開かれています。

第2回の入場者数は82万人を超えるほどに増えていて、回を追うごとに規模が拡大していったこともわかります。

第1回でバターや犬力機が出品されたことが後年こうして「おいしいバターの日」の由来として掘り起こされることになるとは、当時の関係者も想像していなかっただろうなと思います。

日本におけるバターの歴史をたどる

記念日の由来だけでなく、そもそも日本でバターがどう広まったのかも知っておくと、この記念日への理解がぐっと深まると思います。

仏教伝来とともに伝わった乳製品文化

日本と乳製品の関わりは実はかなり古いところまで遡れます。

6世紀ごろ、仏教の伝来とともに乳を利用する文化が渡来し、酥(そ)と呼ばれる乳製品が作られていたそうです。

これは現在のバターやチーズに近いものと考えられていて、当時は貴族や朝廷の人々に親しまれていたとされています。

ただ、武士の時代に入るとこの文化はいったん途絶えてしまったようです。

江戸時代のぼうとろと白牛酪

その後、18世紀に長崎の出島にあったオランダ商館でバターが作られ、8代将軍徳川吉宗もオランダ人の勧めで白牛酪という乳製品を作らせていたという記録があります。

「ぼうとろ」というオランダ語由来の呼び方も使われていたそうですが、これも一般には広く定着しなかったみたいです。

明治時代に本格的な製造がスタート

本当の意味でバターが日本に根付いたのは明治時代からです。

1872年に東京麻布の北海道開拓使第3官園実習農場で試験的に製造されたのが最初とされていて、その後1885年に東京麹町の北辰社がクリーム分離機と回転チャーンを導入し、本格的な生産が始まったといわれています。

北海道では、米国から農業指導にやってきたエドウィン・ダンの指導のもとでバター作りが広まったそうです。

つまり今のようなバターの歴史は日本ではまだ150年ほどしかないんですね。

西洋文化を象徴する食べ物として「バタくさい」という言葉が生まれたのもこの時期だそうで、当時のバターがいかに珍しい存在だったかが伝わってきます。

おいしいバターの日をどう楽しむか

由来を知った上で実際にこの日をどう過ごすとよいのか考えてみました。

バターの種類を食べ比べてみる

富澤商店は日本一のバター品揃えを誇る小売店として知られているので、8月21日を機にいくつかの種類を食べ比べてみるのもおすすめです。

無塩バターと発酵バター、産地の違う商品を並べてみると、風味の違いに案外驚くかもしれません。

私は発酵バターを初めて食べたときは酸味と香りの強さにちょっと驚いた記憶があります。

犬力機に思いを馳せながら味わう

せっかくの記念日なので犬の力で撹拌されていた明治時代のバター作りを想像しながら味わってみるのも面白いと思います。

今では家庭用のミキサーやフードプロセッサーで数分あればバターが作れてしまいますが、当時は動物の力を借りるほど手間のかかる工程だったわけです。

そう考えると、今手にしているバターの一切れがなんだかありがたく感じられませんか。

まとめ

おいしいバターの日について由来や背景をまとめておきますね。

  • 8月21日は株式会社富澤商店が制定し、日本記念日協会が2018年に認定した記念日
  • 由来は1877年8月21日に上野公園で開幕した第一回内国勧業博覧会
  • この博覧会でバターを練る「犬力機」が出品され、多くの日本人がバターを知るきっかけになった
  • 博覧会自体は102日間で入場者45万人超という一大イベントだった
  • 日本のバターの歴史は明治時代の1872年の試験製造から始まり、本格化したのは1885年ごろ

普段何気なく食べているバターにも、こうして掘っていくとちゃんと歴史の積み重ねがあるんだなと感じました。

8月21日はいつものパンやトーストに使うバターを少し丁寧に選んでみる、そんな日にしてみてはどうでしょうか。

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