この記事を読めば、海老の日がいつでどうして生まれたのか、その由来から歴史、関連イベントまでまるごとわかります。
「敬老の日と同じ日にあるって聞いたけど、実際どんな意味があるの?」
そんな疑問を抱えている方に向けて、できる限り正確な情報だけをまとめてみました。
海老の日はいつ?基本情報を整理
ここでは海老の日の日付や主催団体など基本的な情報からお伝えしますね。
日付は敬老の日と同じ9月第3月曜日
海老の日は毎年9月の第3月曜日、つまり敬老の日と同じ日に設定されています。
祝日法改正でハッピーマンデー制度が導入されて以降、敬老の日自体が9月第3月曜日に固定されているので、海老の日もそれに連動して毎年日付が変わる形になっているんですね。
制定したのは愛知県の老舗海老問屋
海老の日を制定したのは愛知県西尾市一色町に本社を置く老舗海老専門業者の毎味(ことみ)水産株式会社です。
三河地方最大級の海老問屋として知られる会社で、車海老を県魚とする愛知県ならではの背景があったようです。
2013年4月15日、一般社団法人日本記念日協会によって正式に記念日として認定されました。
現在は日本海老協会が普及活動を主導
2014年5月には業界を横断する形で一般社団法人日本海老協会が設立されました。
代表理事は藤井務氏で、事務所は東京都中央区にあります。
水産業界から外食チェーンまで、なんと85社ほどが参加する団体に育っているそうです。
個人的にはたった一社の思いつきから始まった記念日が、これほど大きな輪に広がったこと自体がちょっと驚きでした。
海老の日の由来はどこにある?
ここを読むとなぜ「海老」と「敬老」が結びついたのか、その理由がすっきり理解できます。
姿形が老人に似ていることが最大の理由
海老は長いひげを持ち、腰が曲がった姿をしています。
この姿が凛とした長寿の相を持つ老人に似ているとされてきました。
日本海老協会の説明によると、
「老いて(海老のように)腰が曲がるまで長生きできますように」
という長寿への願いが込められているとのことです。
腰の曲がった姿をネガティブに捉えるのではなく、長く生きてきた証として肯定的に読み替えているところが、この記念日の面白いところだと感じます。
「海老」という漢字そのものに込められた意味
実は「海老」という漢字自体にも由来があります。
平安時代の辞書『和名類聚抄』の頃にはすでにこの字が使われていたとされ、「海」の「老」で「海の翁(男性の老人への敬称)」を意味するとも詠まれてきました。
つまり文字が生まれた時点から、すでに老人と結びつくイメージを背負っていた食材だったわけですね。
これはあまり知られていない豆知識かもしれません。
目玉が飛び出た姿は「めでたさ」の象徴
海老は目玉が飛び出していることから「目出たし(めでたし)」に通じるとされ、茹でると鮮やかな紅白の縞模様になることも縁起の良さにつながっています。
長寿の願いだけでなく、お祝いの意味合いも重なっているからこそ、敬老の日にぴったりの食材として選ばれたのだろうと考えられます。
海老の日が制定されるまでの歴史
このパートでは記念日として認められるまでの経緯を時系列で追っていきます。
きっかけは新しい食文化を作りたいという想い
毎味水産が海老の日を制定した背景には
「敬老の日に長寿の象徴である海老を食べるという新しい食文化を創りたい」
という思いがあったそうです。
すでに定着している行事に、あえて新しい食習慣を提案するというのはなかなか大胆な試みだったのではないかと思います。
第1回のイベントは名古屋の特別養護老人ホームから
海老の日が制定された2013年、最初の記念イベント「海老の日祭り」は名古屋市の特別養護老人ホームで開催されました。
入居者やその家族ら約300人が参加し、海老の寿司やエビフライ、天ぷら、海老せんべいを楽しみながら落語や抽選会も行われたと記録されています。
地域密着型のけっこう手作り感のあるスタートだったんですね。
日本記念日協会が公式に認定
2013年4月15日に一般社団法人日本記念日協会が正式に記念日登録を承認したことで、海老の日は全国的な記念日として認知される土台が整いました。
翌2014年には日本海老協会が設立され、一企業の取り組みから業界全体の活動へとスケールしていったという流れです。
海老の日を盛り上げるイベント「エビフェス」
ここでは毎年開催されている記念行事の中身について紹介します。
「海老の日祭り」から「エビフェス」へ進化
海老の日にちなんだイベントは当初「海老の日祭り」という名称で始まりましたが、2019年からはSNSでの発信を意識して「エビフェス!」という名前にリニューアルされました。
開催地も年ごとに変わっていて、2014年は上野の松坂屋、2015年は武蔵小杉、2016年は有楽町、2017年から2018年は築地、2019年は豊洲市場、2021年は二子玉川、2022年から2023年は大阪の阪神梅田本店と、けっこう幅広い場所を巡ってきています。
コロナ禍にはオンライン開催も経験
2020年はコロナ禍の影響でYouTubeライブによるオンライン開催に切り替わりました。
会場に人を集められない状況でも活動を止めなかったというのは、地道な継続力を感じさせるエピソードだなと思います。
「ベストシニア大賞」で著名人を表彰
エビフェスの目玉企画のひとつが「ベストシニア大賞」の授賞式です。
これまでに俳優の西田敏行さんや泉ピン子さん、落語家の桂歌丸さん、料理愛好家の平野レミさん、俳優の高橋英樹さんなど、多方面で活躍する方々が表彰されてきました。
ただの食品PRイベントというより、長寿や活躍そのものを称える式典としての性格も強いのだろうと感じます。
2023年は全日本海老選手権も開催
2023年には第1回全日本海老選手権と題し、6月に阪神梅田本店で7日間開催され、来場者は10万人を超えたとのことです。
まるは食堂のエビフライが最高金賞を受賞するなど企業や地域の海老料理が競い合う場にもなっています。
海老が長寿の象徴とされる5つの理由
ここを読むと海老が縁起物としてここまで重宝されてきた背景が多角的に見えてきます。
長寿とめでたさの象徴
先ほど触れた腰の曲がった姿と飛び出た目玉に加え、日本海老協会は海老を「長寿の象徴」「めでたさの象徴」として位置づけています。
戦国武将にも愛された運気の象徴
海老のとげのある固い甲羅は武将の鎧を連想させ、茹でると赤くなることから縁起物とされ、織田信長や豊臣秀吉の祝い膳にも並んでいたと伝わっています。
この点はあくまで伝承として語られている話なので、史実として厳密に検証されたものかどうかまでは分かりませんが、少なくとも古くから武家社会でも縁起物扱いされてきたのは確かなようです。
脱皮を繰り返すことから永遠の若さと生命力の象徴にも
海老は殻が固くなると脱皮して一回り大きく成長する生き物です。
この性質から「老いた体を脱ぎ捨てて若返る」というイメージが重なり、永遠の若さや生命力の象徴ともされています。
個人的には腰が曲がった姿から長寿を連想する一方で、脱皮という若返りのイメージも同時に背負っているというのが、なかなか奥行きのある食材だなと感じました。
海老を食べる意味と栄養面での魅力
このパートでは敬老の日に海老を選ぶ理由を栄養の観点からも見ていきます。
低脂肪で良質なたんぱく質が豊富
海老は動物性たんぱく質が豊富な一方で低脂肪という特徴があり、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラル、ビタミンE、タウリンなども多く含まれています。
高齢者の健康を願う日にふさわしい食材と言えそうですね。
赤い色素アスタキサンチンの抗酸化力
海老の赤い色素はアスタキサンチンと呼ばれる成分です。
お肌への効力はビタミンEの約25倍、ビタミンCの約90倍というデータもあり、抗酸化力はビタミンEの500倍から1000倍とも言われています。
この数値だけ見るとかなり強力な成分なんだなという印象を受けます。

殻に含まれるキチン・キトサンも見逃せない
海老の殻には動物性食物繊維であるキチン・キトサンが豊富に含まれていて、コレステロールの吸収を抑える働きや整腸作用があるとされています。
殻ごと食べる料理を選べば、より栄養を無駄なく取り込めるかもしれません。
プリン体は実は「やや多い」の中間ランク
海老はプリン体が多いというイメージを持つ方もいるかもしれませんが車海老で100gあたり約195mg、芝海老で約144mgと、5段階評価の中では中間の「やや多い食品」に分類されます。
極端に多いわけではないので量を意識しながら楽しめば問題なさそうです。
まとめ
海老の日について由来や歴史のポイントを整理しておきますね。
- 海老の日は毎年9月第3月曜日、敬老の日と同じ日
- 2013年に愛知県の老舗海老問屋・毎味水産が制定し、日本記念日協会が認定
- 腰の曲がった姿と長い髭が老人の相に似ていることが最大の由来
- 「海老」の漢字自体に「海の翁」という意味が込められている
- 2014年設立の日本海老協会が「エビフェス」などの普及活動を継続中
- 長寿だけでなくめでたさや運気、若さ、生命力の象徴でもある
- 低脂肪高たんぱくでアスタキサンチンなど栄養面の魅力も豊富
敬老の日に何を食べようか迷っている方はこうした由来を知ったうえで海老料理を食卓に並べてみると、いつもとちょっと違った気持ちで過ごせるかもしれません。
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