この記事を読めば父の日がいつ、なぜ、どのように生まれたのかそして日本に定着するまでの歴史が丸ごとわかります。
「なんとなくお父さんにプレゼントを贈る日」
として過ごしてきた方も多いと思いますが、その背景には一人の女性の深い愛情と、数十年にわたる歴史があるんです。
ちょっと知ると今年の父の日がもっと特別になるかもしれませんよ。
父の日はいつ?日付の決まり方
父の日は毎年6月の第3日曜日です。
「第3日曜日」という形で設定されているので年によって日付が変わります。
日付が毎年変わる理由
「第◯日曜日」方式は特定の週を指定することで家族が予定を合わせやすくするためとも言われています。
母の日(5月第2日曜日)と同じ仕組みで、曜日を固定することで「その週の日曜は家族で過ごす」という意識が生まれやすいという面があるんだと思います。
実際、アメリカでは1972年にこの形で国家記念日として制定されました。
父の日の発祥と由来
父の日の起源はアメリカです。そこには一人の女性の「お父さんにも感謝を伝えたい」という純粋な思いが出発点になっています。
ソノラ・スマート・ドッドという女性
1909年、ワシントン州スポケーンに暮らすソノラ・スマート・ドッドという女性が、教会で「母の日」の説教を聞いていました。
そのとき彼女がふと思ったのは、「母をたたえる日があるなら、父をたたえる日もあるべきでは?」ということでした。
彼女の父親ウィリアム・スマートは南北戦争の退役軍人で妻が6番目の子を産んで亡くなった後、男手ひとつで6人の子どもたちを育て上げた人物でした。
ソノラはその父の献身に深く感動していたんですね。
初めての「父の日」は1910年
ソノラは牧師協会や地元のYMCAなどに嘆願書を提出し、父の誕生月である「6月」に父の日を設けてほしいと訴えました。
そして1910年6月19日、ワシントン州スポケーンで初めての父の日の式典が開かれました。
ちなみにソノラが最初に提案した具体的な日付は「父の誕生日である6月5日」だったそうです。ただ準備が間に合わず、最初の式典は6月19日になったとか。
そういう細かいエピソードってなんか人間らしくて好きです。
国家記念日への道のり
その後、1916年には第28代大統領ウッドロー・ウィルソンが式典で父の日を称える演説を行い、一気に全米へ広まるきっかけになりました。
さらに1966年には第36代大統領リンドン・ジョンソンが「6月第3日曜日を父の日とする」という告示を出し、1972年にはニクソン大統領のもとで正式な国家記念日として制定されました。
提唱からおよそ60年。母の日の制定と比べてかなり遅かったこと意外と知られていないんですよね。
日本に父の日が根付くまで
アメリカで父の日が生まれてから日本に伝わるまでにも長い時間がかかりました。
1950年代 伝来するも広まらず
日本に父の日が紹介されたのは1950年頃とされています。
ちょうどキリスト教文化が広まった時期と重なっていましたが、同時期に入ってきた母の日と比べると認知度はなかなか上がらなかったみたいです。
まあ、当時の日本社会では「父親に面と向かって感謝を伝える」文化がまだ馴染みにくかったのかもしれません。
1981年 普及の大きなターニングポイント
日本で父の日が本格的に定着するきっかけとなったのは、1981年に設立された「日本ファーザーズ・デイ委員会(FDC)」の活動です。
この委員会はデパートとも連携し、「イエローリボンキャンペーン」を展開しました。
このキャンペーンでは「黄色いリボンでお父さんに贈り物をしよう」というメッセージが打ち出され、黄色が父の日のイメージカラーとして定着していきました。
商業的な戦略が背景にあったとはいえ、これがなければ今ほど父の日が広まっていなかったのは確かでしょうね。
黄色いバラを贈る理由
父の日といえば黄色いバラ。でもなぜ黄色でバラなのか、ちゃんと説明できる人って意外と少ないんじゃないでしょうか?
バラを贈る風習の原点
そもそも父の日にバラを贈る習慣は提唱者ソノラが父の墓前に白いバラを供えたエピソードに由来すると言われています。
このエピソードから「存命の父には赤いバラ、亡くなった父には白いバラ」を贈るというアメリカの風習が生まれたんですね。
黄色になった日本独自の経緯
日本で「黄色いバラ」が定番になったのは先述のFDCによるイエローリボンキャンペーンがきっかけです。
黄色には「幸せ」「希望」「尊敬」といった意味があることから、「家族の幸せを願う色」として父の日にふさわしいと啓蒙されました。
これがバラを贈る既存の風習と合わさって「黄色いバラ」という日本独自のスタイルが生まれたわけです。
ちょっと調べてみるとアメリカの風習と日本の商業的なキャンペーンが組み合わさった結果なんだなと感じます。
世界の父の日はこんなにも違う
「父の日=6月第3日曜日」は日本やアメリカの話で、世界では日付も祝い方も全然違います。
| 国・地域 | 父の日の時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| 日本・アメリカ | 6月第3日曜日 | 黄色いバラやプレゼントを贈る |
| 韓国 | 5月8日「両親の日」 | 父母を区別せず一緒に感謝する儒教文化 |
| ブラジル | 8月第2日曜日 | 家族でBBQをするのが定番 |
| オーストラリア・NZ | 9月第1日曜日 | 南半球は季節が逆なので秋に祝う |
| 北欧諸国 | 11月第2日曜日 | 手紙や手作り朝食など心のこもった行動を重視 |
| ドイツ | キリスト昇天祭(5月頃) | 男性同士で集まってビール片手にハイキング |
| タイ | 12月5日(前国王誕生日) | 国王の誕生日を父の日として祝う |
こうして並べてみると韓国の「両親の日」というアイデアはなかなか合理的だなと感じます。父と母を別々に祝うよりも、一緒に感謝を伝える方がある意味で自然かもしれません。
日本の父の日、プレゼント事情
せっかくなので父の日がどんな形で祝われているかも触れておきます。
プレゼントの予算相場
日本でのプレゼント予算として、3,000〜5,000円が最も多い層で、全体の約30%を占めているというデータがあります。次いで5,000〜1万円という方も多く、全体的には2,000〜10,000円の範囲が主流と見てよさそうです。
還暦や退職など特別な節目の年には1万円以上を用意する方も増えるみたいです。
母の日ほど盛り上がらないのはなぜ?
個人的に少し気になっているのが、「父の日は母の日より盛り上がりが低め」という現象。
これは日本社会における父親像と関係しているかもしれません。
日本では歴史的に「仕事一筋で無口なお父さん」というイメージが強く、面と向かって感謝を伝える機会が少なかったことが背景にあるんじゃないかと思います。あくまで私の見立てですけれど。
実際、父の日の認知度や「お祝いする」という意識は年々高まっています。
FDCができた1981年から約40年、少しずつ文化として根付いてきたと言えるでしょう。
まとめ
- 父の日は毎年6月の第3日曜日。2026年は6月21日(日)
- 起源は1909年のアメリカ。ソノラ・スマート・ドッドが「母の日があるなら父の日も」と訴えたのが始まり
- 1910年にスポケーンで初開催、1972年にアメリカの国家記念日として正式制定
- 日本への伝来は1950年代だが、本格的な普及は1981年の「日本ファーザーズ・デイ委員会」設立から
- 黄色いバラを贈る習慣は、ソノラのバラを供えたエピソード+日本のイエローリボンキャンペーンが組み合わさった日本独自のスタイル
- 世界では国によって日付も祝い方もまったく異なる
普段「ありがとう」ってなかなか言えないからこそ、父の日という機会を使って気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
プレゼントでもメッセージカード一枚でも、その気持ちはきっと伝わるはずです。
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