この記事を読めば5月6日が「ゴムの日」になった理由とゴムにまつわる深い歴史の背景が一通りわかります。
「今日って何の日だっけ?」
と調べていて、このページにたどり着いた方もいるんじゃないでしょうか。
意外と身近で、でも意外と知らないゴムの世界を一緒に深掘りしてみましょう。
ゴムの日とは何か?
5月6日は「ゴムの日」です。日付の由来はシンプルで、5(ゴ)・6(ム)という語呂合わせから来ています。
ただ、「誰が」「いつ」この記念日を制定したのかは実はあまり明確になっていないんです。
ゴム製品に関わる企業によって制定されたと考えられてはいるものの、公式な制定団体の記録が残っていないという、ちょっと謎めいた記念日でもあります。
記念日の目的と現在
この日の目的はゴム製品のPRをすること。
毎年5月6日前後にゴム関連企業が独自のプロモーションやキャンペーンを行うケースが見られます。
制定団体が不明でもこうして認知が広がっているのは面白いことだなと個人的には思いました。
「名前だけが独り歩きしている記念日」
という表現がまさにぴったりでそれがかえって親しみやすさにつながっているのかもしれないですね。
ゴムの発見はコロンブスから始まった
ゴムの記念日を語るならゴムそのものの歴史も知っておきたいところ。
その始まりは、あのコロンブスにまでさかのぼります。
コロンブスと弾むボールの衝撃
1493年頃、コロンブスが新大陸に2度目の航海をした際、カリブ海のハイチ島で先住民の子供たちが樹液から作った黒いボールで遊んでいるのを目撃したのが、ゴムとヨーロッパ文明との最初の接触とされています。
ボールが地面で不思議なほどよく弾むのを見て、コロンブスはとても驚いたと伝えられています。
そのボールの素材こそが天然ゴム。
コロンブスはそれをヨーロッパに持ち帰りましたが当時は「珍しいもの」として珍重されただけで、その後約200年間は実用化されることがなかったんです。
思いのほか、活用まで時間がかかったんですね。
古代文明ではすでに使われていた
実はそれよりずっと前から、南米の古代マヤ文明やアステカ文明の人々はゴムを使っていたとされています。
マヤ文明では天然ゴム製のボールを使った「ポクタポク」という球技が行われており、これは宗教的な意味も持っていたといわれています。
ゴムの歴史、思った以上に古いんですよね。
加硫の発明でゴムが世界を変えた
コロンブスが持ち帰ってから200年以上、ゴムはただの「弾む不思議な物質」のままでした。
それを一変させたのが19世紀の重要な発明です。
グッドイヤーの加硫技術(1839年)
1839年、アメリカのチャールズ・グッドイヤーがゴムに硫黄を混ぜて加熱する「加硫」技術を発見しました。
加硫前のゴムは夏には溶け、冬には硬くなってしまうという弱点があったのですがこの加硫によって温度変化に強い丈夫なゴム製品が作れるようになったんです。
これを機にゴム靴や防水衣料、ゴムボールなど様々な製品への需要が爆発的に増え、1849〜1860年代にはゴムブームが到来したと記録されています。
あの発見から世界が変わったんだなと思うとなかなか感慨深いものがあります。
空気入りタイヤへの進化
1845年にはトムソンが空気入りタイヤを発明。
その後、自動車産業の発展とともにゴムは現代社会に欠かせない素材として定着していきます。
天然ゴムの総消費量のうち約70%がタイヤ用途に使われているというデータも残っており、ゴムとタイヤの関係がいかに密接かが伝わってきます。
日本のゴム産業の始まり
日本にゴムが本格的に伝わったのは文明開化の時代。明治です。
1886年、日本初のゴム工場誕生
明治19年(1886年)12月、蝦夷松前藩士の末裔である土谷秀立と田崎兄弟が東京の浅草で日本初の加硫ゴム製造に成功し、「土谷護謨製造所」を創設しました。
現在の東京都台東区東上野に、その歴史を記念する石碑が立てられています。
当時はゴム製品をすべて輸入に頼っていた時代。
国内での加硫技術の確立は日本のゴム産業にとって本当に大きな転換点だったんです。
輪ゴムの国産化は大正時代から
意外と知られていないのが輪ゴムが日本で量産されるようになったのは大正後期からだということ。
株式会社共和の創業者が1923年(大正12年)に自転車のチューブを薄く切って輪ゴムを生産したのが国産第1号とされており、その後すぐに日本銀行が紙幣を束ねるのに採用したというエピソードが残っています。
日本銀行×輪ゴムという組み合わせなんかおもしろいですよね。
天然ゴムの原料「パラゴムノキ」とは
「ゴムの木」と聞くと観葉植物を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、天然ゴムの主原料はパラゴムノキ(学名:Hevea brasiliensis)という別の樹木です。
ブラジル原産、今は東南アジアが主産地
原産地はブラジル北部のパラ州で「パラゴムノキ」という名前はこの産地に由来しています。
現在は世界中の熱帯地域で栽培されていて特に東南アジアを中心とした地域で大量生産が行われています。
木の幹を傷つけると白い乳白色の樹液(ラテックス)が出てきて、それを集めて固めたものが「生ゴム」の原料になります。
自然の産物がタイヤや手袋になっていくプロセス、改めて考えると不思議だなと感じます。
「ゴムの日」をどう楽しむか
ゴムの日は制定団体がわからない記念日とはいえ、ゴムへの感謝や関心を高めるきっかけになりうる日だと思っています。
- 輪ゴムや消しゴムなど身近なゴム製品に改めて目を向けてみる
- タイヤや手袋、医療用チューブなどゴムが支えている産業の広さを知る
- 子どもと一緒に「なぜゴムは伸びるの?」という話題から理科の話に広げる
要するに「ゴムってすごいよね」という視点を持つ一日にできれば十分なんじゃないかと。
まあ、記念日なんてそういうものかもしれませんけど。
まとめ
- 5月6日は「ゴムの日」:5(ゴ)・6(ム)の語呂合わせが由来でゴム製品のPRが目的
- 制定した団体や時期は不明で、現在も詳しい記録が残っていない
- ゴムの歴史は古代マヤ・アステカ文明まで遡り、コロンブスが1493年頃にヨーロッパへ伝えた
- 1839年のグッドイヤーによる加硫技術の発明でゴムは実用素材として大きく飛躍した
- 日本では1886年(明治19年)に東京・浅草で国内初の加硫ゴム製造が成功し、産業として本格スタートした
- 輪ゴムの国産化は1923年(大正12年)が起源とされ、日本銀行の紙幣束ねにも採用された
- 天然ゴムの原料はブラジル原産のパラゴムノキで現在は東南アジアが主要産地

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