この記事を読めば6月14日「へきなん赤しその日」の由来や制定の背景、碧南市の赤しそが持つ魅力までまるごとわかります。
「記念日の名前は聞いたことあるけど、なぜ6月14日なのか知らない」
「碧南の赤しそって何がそんなにすごいの?」
という疑問を持つ方に向けてしっかり掘り下げて解説していきます。
へきなん赤しその日とは
6月14日は「へきなん赤しその日」という、愛知県碧南市の特産品・赤しそをPRするための記念日です。
誰が制定したの?
愛知県碧南市に拠点を置くJAあいち中央碧南しょうが・しそ部会が制定し、2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会によって正式に認定・登録されました。
碧南市の赤しその知名度をさらに高め、市場や消費者へのPR活動に役立てることがこの記念日の目的。
けっこう「地域のためを思った」設定が微笑ましいですよね。
6月14日になった理由
日付の由来は2つあってどちらも「なるほど」と思える理由です。
まず1つ目は赤しそのいちばんの需要期が6月のはじめ頃だということ。梅干しの色付け用として使われる赤しそは、ちょうど梅の出荷ピークに合わせるように求められます。
そして2つ目が語呂合わせ。
「1(いい)4(しそ)=いい紫蘇」という読み方で6月14日が選ばれました。
シンプルだけど覚えやすい。個人的にはこういうユーモアのある語呂合わせ、好きだなと思います。
碧南市が赤しその産地になった歴史
赤しその記念日を設けるほどの産地・碧南市。実はけっこう長い歴史があるんです。
昭和20年代から続く栽培の歴史
碧南の赤しそ栽培は昭和20年代から始まり、梅干し用として農家の間に広まっていきました。
当初は地元や中京地区への販売にとどまっていたんですが、大型スーパーの普及とともに事情が変わります。
根や茎つきで出荷していた赤しそはスーパーの棚に並べにくいと敬遠されるように。…うん、時代の流れってやつです。
1991年の転換点「茶刈り機」での収穫スタイル
ここが個人的に一番印象深かった部分で碧南の赤しそ農家さんが取り入れた方法が、じつはかなり画期的です。
1991年(平成3年)から、お茶の葉を摘み取る「茶刈り機」を使って、赤しその上部10cm程度だけを刈り取る方式が導入されました。
刈り取った葉は洗浄・脱水して300gの袋詰めで出荷できるようになり、そこからついに大手スーパーで取り扱われるようになったんです。
この工夫が功を奏して中京地区・京阪神地区・関東地区と販売エリアが一気に広がりました。
碧南の赤しその産地としての実力
「へきなん赤しその日」が制定されるほどの産地ってどれくらいすごいの?その規模を知ると、少し驚くかもしれません。
生産量・出荷量のリアルな数字
愛知県の赤しそ(生食用)の出荷量は全国2位(1位は群馬県)で碧南市は愛知県内で最大の産地。ある情報によると愛知県全体では生食用赤しその生産量で国内シェア47.5%に達するとも言われています。
部会員はおよそ11戸の農家で構成されていて、約14ヘクタールの畑で赤しそを栽培。出荷時期は5月下旬から7月上旬で、年間の総出荷量はおよそ130トンにも上ります。
毎日約1,500ケース(1ケースは300g×10袋)という規模で集荷されていて名古屋・岐阜の中京市場を中心に、関西・関東・北陸地方まで届けられています。

碧南の赤しそが市場で高く評価される理由
じつは、碧南の赤しそが市場で支持されている理由がちゃんとあります。それが「軸が短い」こと。
梅干しや赤しそジュースを作るとき、軸を取り除く作業って意外と手間がかかりますよね。
碧南の農家さんは消費者がその手間を省けるよう、最初から軸を短くして出荷することを基準として徹底しています。
部会では出荷基準にも軸の長さを設けていて、収穫の際にできるだけ浅く刈るよう農家に呼びかけています。
消費者のことを想ってコツコツ積み上げてきた、こういう積み重ねが評判につながるんだろうなと感じます。
赤しそと梅干しの科学的なつながり
ここ、案外知られていないんですけど赤しそが梅干しをあの鮮やかな赤色に染める理由には、ちゃんとした科学があります。
アントシアニンとクエン酸の反応
赤しそにはアントシアニン系の色素(シアニジン)が含まれていてもともとは紫に近い色をしています。
ところが、梅にはレモン以上とも言われるほど多くのクエン酸が含まれていて、梅と赤しそを一緒に漬けると酸性環境になります。
アントシアニンは酸性になると鮮やかな赤色に変化するので、あの美しい赤い梅干しが生まれるんです。
要するに赤しそと梅は「色の相性が化学的にも絶妙」な組み合わせ。なんかロマンを感じませんか?
記念日が生まれた背景とブランド化への取り組み
記念日って「なんとなく作られた」ものが多いイメージですけど、へきなん赤しその日はもう少し本気の取り組みの一部です。
農家たちのブランド力強化への思い
部会では、記念日登録をきっかけに学校での食育活動やイベントの開催、新メニューの開発など、赤しそを盛り上げる取り組みを進めています。
たとえば2024年には碧南市内の小中学校で「へきなん赤しその日」に合わせた特産品を使った給食が提供されるなど、地域の子どもたちへの浸透も図られています。
こういう食育って将来の地産地消につながるなと思ってしまいます。
オンラインショップや産直市場での販売
碧南の赤しそは地元のあおいパーク産直市場やJAあいち中央のオンラインショップ「碧海そだち」、各地のスーパーなど量販店でも購入できます。
毎年、収穫は5月下旬ごろからスタートして7月上旬ごろまで続きます。
出回る時期が短いので「今年こそ手作り梅干しに挑戦したい」という方は、6月中に手に入れておくのがおすすめですね。
まとめ
- 6月14日「へきなん赤しその日」はJAあいち中央碧南しょうが・しそ部会が制定し、2023年に日本記念日協会が認定した記念日
- 日付の由来は「6月が需要のピーク」であることと「1(いい)4(しそ)の語呂合わせ」の2つ
- 碧南市の赤しそ栽培は昭和20年代に始まり、1991年に茶刈り機での収穫スタイルを導入したことでスーパーへの流通が広がった
- 年間出荷量は約130トン、愛知県は生食用赤しそで全国2位の産地
- 軸が短いという出荷基準の徹底が市場での高評価につながっている
- 赤しそが梅干しを赤く染めるのはアントシアニンとクエン酸の化学反応によるもの
- 記念日を機に食育活動や新メニュー開発など、地域をあげたPRが進められている
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