国際熱帯デーとは?由来や歴史、熱帯地域の現状を解説【6月29日】

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6月29日は「国際熱帯デー(International Day of the Tropics)」です。

この記事を読めば国際熱帯デーの正確な由来や歴史、熱帯地域が世界にとってなぜ重要なのか、まるごと理解できますよ。

「熱帯の日?なんとなく聞いたことあるけど、何のための記念日なんだろう」

って感じる人、けっこう多いんじゃないかなと思います。

実はこの記念日の裏には、ノーベル平和賞受賞者が関わった重要な報告書の発表日があって、その背景を知るとぐっと深みが増すんです。

気候変動が叫ばれる今、熱帯地域の問題は私たちの暮らしとも決して無関係じゃないですよね。

目次

国際熱帯デーの基本情報

国際熱帯デーの基本的な概要と制定の経緯を整理します。

まず「国際熱帯デー」ってどんな記念日?

国際熱帯デー(International Day of the Tropics)は毎年6月29日に国連が定めた国際記念日のひとつです。英語名をそのまま訳すと「熱帯地域の国際デー」とも呼ばれていますね。

目的としては熱帯地域が抱える気候変動・森林伐採・都市化・人口問題といった課題に対する意識を高めること、そして熱帯地域が持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて果たす役割を強調することが掲げられています。

「記念日」というと楽しい印象がありますがこの日はどちらかというと、地球規模の課題に目を向けるためのきっかけとして機能しているという感じです。

制定された年と国連決議

国際熱帯デーは2016年6月14日の国連総会にて、決議A/RES/70/267の採択によって正式に制定されました。

この決議は国連総会の第70回会期で可決されたもので加盟国・国連機関・NGOに対して、それぞれの国の優先事項に合わせた形でこの日を祝うよう呼びかけています。

なぜ6月29日なのか?記念日の由来

この記念日の日付に込められた意味とその背景にある出来事を解説します。

「熱帯の現状報告書」の発表が原点

6月29日という日付が選ばれた理由は明確で2014年6月29日に「State of the Tropics(熱帯の現状)」報告書が初めて発表された日にちなんでいます。

国連はその発表日の記念日として、この日を国際熱帯デーに指定したんですね。

報告書の発表は、ミャンマー(ビルマ)とシンガポールの2か所で同時に行われました。

12の主要な熱帯研究機関が共同で作成したこの報告書は熱帯地域を環境的・地政学的な独立した存在として初めて包括的に評価したものとされています。

アウンサンスーチーが報告書を発表

この発表の場に立ったのがノーベル平和賞受賞者のアウン・サン・スー・チー氏です。

彼女が熱帯地域の現状と課題、将来展望を示したこの報告書を世界に向けて発表したことが、後に国連による国際記念日の制定につながりました。

個人的に少し意外だったのは「熱帯」という環境テーマの記念日に、ミャンマーの政治家として知られるスー・チー氏が深く関わっていたという点です。

彼女はミャンマーという熱帯国の代表的な顔として、この共同研究プロジェクトに名を連ねていたんですね。

「State of the Tropics」報告書とは

報告書の内容とそれを作った12の研究機関について詳しく見ていきます。

世界12機関が集まった理由

「State of the Tropics」プロジェクトは、オーストラリアのジェームズ・クック大学(James Cook University)が中心となって立ち上げた国際共同研究です。

このプロジェクトに参加した主な研究機関としては、以下のようなところが挙げられます。

  • ジェームズ・クック大学(オーストラリア)
  • リバプール熱帯医学校(イギリス)
  • ナンヤン工科大学(シンガポール)
  • マヒドン大学(タイ)
  • ナイロビ大学(ケニア)
  • パプアニューギニア大学(パプアニューギニア)
  • ハワイ大学(マノア校、アメリカ)
  • アマゾン研究国立研究所INPA(ブラジル)
  • など、全12機関

これだけ多くの国の機関が結集したこと自体、熱帯地域の問題が特定の国だけの話ではなく、地球全体の課題だという共通認識があったからこそなんだと思います。

報告書が示した衝撃的なデータ

この報告書が注目されたのは、「2050年までに世界の人口の半分が熱帯地域に暮らすようになる」という予測を示したからです。

さらに、15歳未満の子どもの67%が熱帯に集中するという数字も明らかになっています。

要するに熱帯地域はこれからの世界の人口構造を支える重心になるということです。

ところが実際には熱帯に住む人々はスラム生活や栄養不良、水不足に直面している割合が温帯の人々よりも高い状況にある。

このギャップがまさにこの記念日が問い続けていることなんですよね。

熱帯地域ってどんなところ?

国際熱帯デーの意義をより深く理解するために熱帯地域の実態を整理しておきましょう。

地球の40%、生物種の80%が集中

国連の決議文にも明記されているように、熱帯地域は地球の全表面積の約40%を占めていて、世界の生物多様性の約80%がここに集まっています。

しかも、言語的・文化的な豊かさという面でも、地球上でもっとも密度の高い地域のひとつだとされています。

アフリカ・中南米・東南アジアにまたがるこの地域は、想像以上に広大でかつ多様です。

日本でも沖縄県の一部(宮古島・石垣島・西表島・与那国島など)は気候的に熱帯の特徴を持つ地域として分類されることがありますね。

参考:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/01/United_Nations_General_Assembly_resolution_A-RES-70-267.pdf

経済成長の一方で深刻な課題も

熱帯地域全体の経済成長率は温帯地域より約20%速いペースで成長しているという指摘があります。

ただ、成長の一方で、貧困・医療・教育水準の低さ、そして環境破壊が複雑に絡み合っているのが現状です。

特に深刻なのが森林消失の問題で1990年から2020年の30年間に観測された4億2000万ヘクタールもの森林喪失のうち、90%が熱帯林地域で起きているとされています。

熱帯雨林がかつて地球の陸地面積の14%を覆っていたのが、今や約6%にまで減ってしまっているという推計もあるんです。これ、ちょっと怖くないですか。

気候変動と熱帯地域の関係

なぜこの記念日が今、特に重要なのかを気候変動の視点から考えます。

熱帯が「地球の肺」であり「温度調節装置」

熱帯雨林は「地球の肺」という表現でよく知られていますが、実際にはそれ以上の役割を担っています。

熱帯林は炭素を大量に固定していて、気候変動の緩和にも直結しています。

ですから、熱帯林が失われるとそこに蓄えられていた二酸化炭素が大気中に放出されてしまう。気候変動が進むほど、熱帯林が受けるダメージも大きくなる。

この悪循環が今まさに動き出しているとされています。

研究が示す「予想以上」の劣化

2024年に発表されたNature誌掲載の論文では熱帯湿潤林の劣化に対する人為的な影響がこれまでの推定値より200%以上大きいという推計が示されました。

つまり、私たちが思っていた以上に、熱帯林はすでに傷んでいるということです。

自分の見立てではこの数字はかなりショッキングで、現状の環境政策だけでは対応が追いつかない可能性があるんじゃないかなという気がします。

国際熱帯デーに関するまとめ

  • 6月29日は国連が定めた「国際熱帯デー」で正式名称はInternational Day of the Tropics
  • 2014年6月29日にノーベル平和賞受賞者アウン・サン・スー・チー氏が12機関の共同報告書「State of the Tropics」を発表したことが由来
  • 2016年6月14日、国連総会の決議A/RES/70/267によって正式に制定された
  • 熱帯地域は地球表面の40%を占め、生物多様性の約80%が集中している
  • 2050年までに世界人口の半分が熱帯地域に暮らすという予測がある
  • 熱帯林の消失・劣化・気候変動への対応がこの記念日の中心的な問題意識

国際熱帯デーはただの「記念日」ではなく、今まさに岐路に立っている地球環境への警鐘として制定された日なんですよね。

熱帯地域の課題は実は日本に暮らす私たちの気候・食料・生態系にも深くつながっていて、決して他人事じゃないと感じています✨。

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