9月13日は「管理会計の日」って知ってましたか?
この記事を読めば管理会計の日がいつ何のために作られたのか、そして日付の由来になった歴史的な出来事まで、まるっとわかるようになってます。
経理や会計の仕事をしていて「そういえばこの記念日って何なんだろう」と気になった方、渋沢栄一に興味があって調べていた方には、きっと役立つ内容だと思います。
管理会計の日とは何か
まずは基本の部分から整理していきますね。管理会計の日がどんな記念日で誰が制定したのかを押さえておくと、この後の話がすっと入ってくるはずです。
日本管理会計学会が制定した記念日
管理会計の日は日本管理会計学会が制定した記念日です。
経営組織を運営していくうえで、健全な会計倫理にもとづいた適切な管理会計の理論と実務がますます重要になっているという問題意識から生まれたものなんですね。
目的としては渋沢栄一の功績を学んで顕彰すること、それから管理会計の意義や重要性を幅広く紹介して、その理論や技法、実務の普及と定着を進めることが挙げられています。
日本管理会計学会というのは経営管理実務の指導や改善に貢献することを目的に掲げる学術団体です。
会則の中でも「経営管理実務の指導・改善に資すること」が明記されていて、研究者だけじゃなく実務家との連携にもかなり力を入れている印象を受けます。
日本記念日協会による正式登録
この記念日は一般社団法人日本記念日協会によって正式に認定・登録されています。
登録が実現したのは日本管理会計学会の水野一郎元会長の尽力によるものだそうです。
学会からの正式なお知らせによると「日本管理会計学会では、管理会計の日の記念日登録をすすめてまいりました」とあり、この度、水野一郎元会長のご尽力により正式登録に至ったという経緯が記されています。
登録された年については資料によって書き方に少し差があるんですが、複数のソースで2023年(令和5年)と示されています。
学会の会長メッセージの中でも「9月13日を管理会計の日として登録することができました」という報告があり、これが短期目標のひとつとして掲げられていたことがわかります。
地道な働きかけの末に実現した記念日なんだなと個人的にはちょっとしみじみしてしまいました。
9月13日という日付の由来
ここが一番気になるところじゃないでしょうか。なぜ9月13日という、一見会計とは関係なさそうな日付が選ばれたのか、その理由を見ていきます。
渋沢栄一の著書がきっかけ
日付の由来は管理会計の先駆者とされる渋沢栄一の経営思想を代表する著書『論語と算盤』にあります。
この本の初版が発行されたのが、大正5年(1916年)9月13日だったんです。
この発行日をそのまま記念日の日付に定めたというわけですね。
『論語と算盤』は道徳と経済の両立を説いた渋沢栄一の思想が凝縮された一冊として知られています。
道徳と経済は一致するものだという「道徳経済合一説」を、渋沢は生涯をかけて説いていたそうです。
売上やコスト、利益率といった数字の裏側には人や社会があるということを忘れないための指針でもあるという捉え方をしているメディアもありました。
なぜ渋沢栄一が管理会計の先駆者なのか
渋沢栄一が「管理会計の先駆者」と位置づけられている理由については、簿記システムを日本に初めて導入した人物であり、経営における会計の重要性を認識して実践していたからという説明が見られます。
近代日本の資本主義の礎を築いたことで知られる渋沢ですが、単に企業を数多く興しただけじゃなく、会計という経営の基盤を整えることにも意識を向けていたというのはあまり一般には知られていない側面かもしれません。
正直なところ、渋沢栄一というと『論語と算盤』の思想面や実業家としての功績が語られることが多い印象があります。
ただ管理会計の日という記念日の存在自体が、渋沢を「会計の先駆者」として位置づける、ちょっと珍しい切り口になっているなと感じました。
管理会計の日ができるまでの経緯
制定に至るまでにどんな動きがあったのか、時系列で整理してみますね。
学会内部の目標設定から実現までの流れがわかると、記念日への理解もより深まるはずです。
学会の短期目標としてスタート
日本管理会計学会の会長就任からの振り返りを読むと、管理会計の日の登録は当時の短期目標のひとつとして掲げられていたことがわかります。
「管理会計の理論と実務の幅広い普及と定着を目指し、日本記念日協会に管理会計の日を登録すること」
が目標として明記されており、これと並行して学会のロゴマーク作成も進められていたそうです。
ロゴマークの制作には小酒井正和氏が尽力したとのことでした。
初めての「管理会計の日」と新一万円札
登録が実現したあと、実際に迎えた最初の記念日の様子を学会が発信しています。
「本記念日のルーツとなっている渋沢栄一が、新しい一万円札の顔になって、最初の記念日を迎えることができました」
という報告が残っているんです。
渋沢栄一の肖像を採用した新しい一万円札は2024年に発行されているので、この記述はおそらく2024年9月13日、つまり登録後初めて迎えた管理会計の日についての投稿だと考えられます。
ここは学会の発信内容から私が読み取った推測なので、その点はご承知おきください。
新紙幣の顔になった年にその人物にちなんだ記念日が初めて巡ってきたというのは、なかなかタイミングが重なっているなと思いました。
偶然にしてはできすぎているというか、渋沢栄一という存在の大きさをあらためて感じさせるエピソードですよね。
管理会計の日から考える渋沢栄一の思想
せっかくの記念日なので由来になった渋沢栄一の考え方についても、もう少し掘り下げてみようと思います。
数字の話にとどまらない、経営哲学としての側面が見えてくるはずです。
道徳経済合一説と会計の関係
渋沢栄一が唱えた道徳経済合一説は利益の追求と道徳的な正しさは対立するものではなく、両立できるという考え方です。
この思想が『論語と算盤』という一冊にまとめられ、それが結果的に管理会計の日の由来になっているというのは、単なる偶然ではなく、学会側が意図して選んだ日付だと言えそうです。
健全な会計倫理という言葉が制定趣旨の中に出てくることからも、その意図がうかがえます。
管理会計というのは社外向けの財務諸表を作る財務会計とは違って、社内の経営判断のために使う会計の仕組みを指す言葉です。
予算管理や原価計算、業績評価などを通じて経営者や現場のマネージャーが意思決定するための材料を提供する役割を持っています。
渋沢の思想が単なる精神論ではなく、実際の経営判断に落とし込まれるべきだという考え方は、まさに管理会計の本質と重なる部分だと感じますね。
現代の企業経営に生きる教え
倫理観にもとづいた数字の扱い方という視点は、不正会計や粉飾決算のニュースが後を絶たない今の時代にこそ、あらためて意識したい部分じゃないかと思います。
渋沢の思想を継承する形で管理会計の日が制定されたという背景を知ると、ただの語呂合わせや思いつきの記念日とは違うしっかりとした理念を持った日なんだなと納得できました。
管理会計の担当者や経営企画に携わる方にとっては、9月13日を機に自社の数字の管理体制を見直してみる、という使い方もできそうです。
あくまで私の受け止め方ですが、渋沢栄一の「公益と私益の両立」という理念は現代の企業が向き合うべきサステナビリティやガバナンスの考え方にも通じているんじゃないかなと感じています。
まとめ
管理会計の日についてポイントを整理しておきますね。
- 管理会計の日は9月13日、日本管理会計学会が制定した記念日
- 一般社団法人日本記念日協会により2023年に正式登録された
- 登録には日本管理会計学会の水野一郎元会長が尽力した
- 日付の由来は渋沢栄一の著書『論語と算盤』の初版発行日(1916年9月13日)
- 目的は渋沢栄一の功績の顕彰と、管理会計の理論や実務の普及と定着
- 渋沢栄一は簿記システムを日本に導入し、道徳経済合一説を唱えた人物として管理会計の先駆者に位置づけられている
数字を扱う仕事をしている方もそうじゃない方も、9月13日にはちょっとだけ渋沢栄一の思想に触れてみると、いつもの会計業務が少し違って見えてくるかもしれません。

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