この記事を読めば5月14日が「マーマレードの日」に制定された理由から、マーマレードそのものの歴史、世界大会の全貌まで一気にわかります。
「なんとなく聞いたことあるけど、正直よく知らない」
という方も多いんじゃないでしょうか。
じつはこの記念日の裏にはスコットランドの嵐の夜に生まれた伝説や、愛媛県の情熱的な誘致活動など、けっこうドラマチックなストーリーが詰まっています。
マーマレードの日ってどんな日?
5月14日は「マーマレードの日」として2019年に一般社団法人・日本記念日協会に正式認定された記念日です。
制定したのは、愛媛県八幡浜市に事務局を置く「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会実行委員会」という団体です。
5月14日になった理由
日付の選び方がわりとシンプルで4月14日の「オレンジデー」からちょうど1ヶ月後というのが根拠になっています。
オレンジつながりで1ヶ月後…という発想、個人的にはちょっとかわいいなと思いました😊
そして、世界最大級のマーマレードの祭典「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル」の第1回日本大会が2019年5月12日に愛媛県八幡浜市で開幕したことを記念して、この日に決まったんです。
制定の目的
日本最大の柑橘類の産地である愛媛県から、マーマレードの美味しさや魅力を全国に発信することが目的とされています。
柑橘の皮を使うのがマーマレードの特徴なので40種類以上もの柑橘が生産される八幡浜市とは、ある意味で運命的な組み合わせなんです。
ダルメイン世界大会とは?
マーマレードの日の背景にあるのがダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバルという世界規模の品評会です。
2005年、英国の大邸宅で生まれた
大会はイギリス・湖水地方にある歴史的な大邸宅「ダルメイン」を舞台に、2005年から始まりました。
「イギリス伝統のマーマレード作りを見直してほしい」
という館の主人の思いが発端で1675年よりヘーゼル家が代々守ってきたお屋敷です。
第1回こそ数十個しか出品がなかったものの、年を追うごとに応募数はみるみる増えていって現在では世界40ヵ国以上から3,000個を超えるマーマレードが集まる国際的なイベントに成長しています。
日本大会が実現した経緯
日本から届く作品のレベルの高さとゆずや橙(だいだい)といった日本独特の柑橘を使ったマーマレードが審査員を驚かせていたことで、日本との縁が深まっていきました。
2018年には愛媛県八幡浜市の大城市長らがイギリスのダルメイン城を訪問してプレゼンを行い、その熱意が通じて2019年に日本大会が実現した、という流れです。
ちなみに大会創設者のジェーン・ヘーゼル・マコッシュ氏は日本との関係を築いた功績から、日本政府から表彰を受けています。それだけ両国の関係が本物だということですよね。
日本大会の規模と現在
第1回日本大会では予想を大幅に超える1,600個以上のマーマレードが出品されたとのこと。
第5回大会では国内47都道府県すべてと台湾から、過去最多の1,987作品が集まったそうです。
毎年5月14日の「マーマレードの日」に合わせて結果発表が行われるのもこの大会の恒例行事になっています。
マーマレードの歴史を深掘り
そもそも「マーマレード」ってどこから来た言葉か気になりませんか?
語源はポルトガル語
マーマレードの語源はポルトガル語の「マルメロ(marmelada)」、つまり西洋かりんのフルーツペーストに由来します。
ポルトガルではもともとマルメロというフルーツを砂糖と煮詰めた保存食を作っていて、それが後に柑橘類に応用されて今のマーマレードへとつながっていった、ということみたいです。
さらにさかのぼると古代ギリシャ語でオレンジのジャムを意味する「melimêon」というラテン語との交流の中で混同されていったとも言われています。言葉の旅、けっこう長い。
嵐の夜に生まれたスコットランドの伝説
18世紀半ば、シビルオレンジを積んだスペインの船が暴風雨に遭い、スコットランドの「ダンディー」という港に避難しました。
売り物にならなくなった大量のオレンジは地元の貿易商ジェームズ・ケイラーに二束三文で買い取られます。
困り果てた彼の母親が、苦いオレンジを砂糖と煮詰めてジャムにして販売したことが、現代のマーマレードの原型とされています。
「ダンディーマーマレード」として今も現地で伝説になっているエピソードで、個人的にはこの話が一番印象深かったです。
なんか、偶然が世界を変えるってちょっとロマンチックですよね。
ちなみにイングランドで最古のマーマレードの原型レシピは1677年にさかのぼる記録が残っていて、今でも歴史書籍として保管されているそうです。
日本マーマレードの起源
日本で初めてマーマレードが作られたのは1910年(明治43年)のこと。
愛媛県の朝家万太郎氏がその先駆者とされています。
驚くことにそのマーマレードはイギリスへも輸出され、英国王室から感謝状が届いたという記録が愛媛県史に残っているんです。
明治時代の愛媛のマーマレードが、まさか王室に届くとは。思った以上にすごい話でした。
その後、昭和10年頃には広島のアヲハタ株式会社の前身がマーマレードを製造し始め、甘みが強めの日本人好みのスタイルが定着していきます。
マーマレードとジャム、違いって何?
「マーマレードもジャムも似たようなものでしょ?」と思っている方も多いかもしれません。でも、実はちゃんとした違いがあります。
マーマレードの最大の特徴は柑橘類の果皮(皮)を使っている点です。
皮に含まれるペクチンがとろみを生み、独特の苦みや香りを出す。
それがマーマレードらしさの正体です。
ジャムは皮を使わない果物全般のジャム全般を指すのに対してマーマレードは柑橘の皮あってこその食品なんですよね。
日本では柚子や橙、日向夏など、独自の柑橘を使ったマーマレードが発達していてそれが世界のコンテストでも高く評価されている理由のひとつです。
まとめ:マーマレードの日のポイント
- 5月14日は「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会実行委員会」が制定した記念日で、2019年に日本記念日協会に認定された
- 日付は4月14日「オレンジデー」の1ヶ月後という由来がある
- 世界大会は2005年にイギリス・ダルメイン城でスタート、現在は世界40ヵ国以上が参加する規模
- 日本大会は愛媛県八幡浜市の招致によって2019年に実現した
- マーマレードの語源はポルトガル語の「マルメロ」に由来し、歴史は古代ギリシャまで遡る
- 日本初のマーマレードは1910年(明治43年)愛媛県で作られ、英国王室への輸出記録も残る
- マーマレードとジャムの違いは「柑橘の皮を使うかどうか」という点にある
5月14日のマーマレードの日にはぜひお気に入りのパンにマーマレードを塗りながら、その長い歴史に思いを馳せてみてください。
きっと一口目の味わいが、少し変わるはずです🍊

コメント