熱中症対策の日とは?由来や歴史を解説【5月5日】

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この記事を読めば5月5日「熱中症対策の日」がなぜ制定されたのか、その由来と背景がしっかりわかります。

「子どもの日なのになんで熱中症?」

と疑問に思った方もいるかもしれません。

実はその日付の選び方に、かなり深い意味があるんです。

目次

熱中症対策の日とは何か

暦の上では夏の始まりにあたる5月5日。その日が熱中症への備えを呼びかける記念日でもあることは、意外と知られていないかもしれません。

制定した団体と目的

「熱中症対策の日」は2014年に制定された記念日で一般財団法人日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトと、日本コカ・コーラ株式会社が共同で設けました。

記念日は一般社団法人・日本記念日協会によっても認定・登録されています。

この記念日が伝えたいのは要するに「本格的に暑くなってから慌てるな、もっと早く動け」ということです。

夏が近づくにつれて熱中症への意識が高まるのは自然なことですが、その意識が高まるころには体がすでに危険な状況に置かれている可能性があるからなんですね。

なぜ5月5日なのか

日付の根拠は「立夏(りっか)」にあります。

立夏とは二十四節気のひとつで、夏の始まりを意味する日のこと。

太陽黄経が45度に達したときと天文学的に定義されていて、ほぼ毎年5月5日頃に訪れます。

春分と夏至のちょうど中間にあたり、この日から立秋の前日までが暦の上での「夏」とされています。

この立夏というタイミングを選んだのには理由があります。

まだ「暑い夏」というイメージが薄い5月のうちに意識を変えてほしい、そういう狙いがあるんです。

まあ、言われてみれば確かに「7月になってから対策しよう」じゃ遅いよな、と思いました。

ちなみに「熱中症ゼロへ」プロジェクトは2013年にスタートしていて、翌2014年にこの記念日の制定へとつながっています。

日本気象協会が気象の専門知識を活かしながら、医師や栄養士の知見も組み合わせて展開してきた取り組みです。

立夏と熱中症の深いつながり

「夏の始まりの日」と「熱中症対策」。

この組み合わせにはただの語呂合わせ以上の科学的な根拠があります。

5月は体が「暑さに慣れていない」タイミング

熱中症のリスクを理解する上で暑熱順化(しょねつじゅんか)というキーワードが非常に重要です。

暑熱順化とは体が暑さに徐々に慣れていく生理的な適応反応のこと。

汗をかきやすくなったり、体温調節がスムーズになったりすることで、熱中症になりにくい体になっていく過程です。ただおおよそ1〜2週間かかります。

5月に急に気温が上がる日があっても、体はまだ冬〜春モード。

暑熱順化が追いついていないので体温の調節がうまくできずに熱中症になってしまうケースが出てくるんです。

実は私も「5月に熱中症?」と思ってた時期があったんですが、これを知ってからけっこう考え方が変わりました。

5月の搬送数は「想像以上」

感覚的には「熱中症=真夏(7〜8月)」というイメージが強いかもしれませんが、実際のデータを見てみると話が変わってきます。

総務省消防庁のデータによれば、過去の5月の熱中症による救急搬送者数は2024年だけで2,799人に達していて、2019年には4,448人という数字を記録したこともあります。

5月の時点でこれほどの人が搬送されているのに「まだ大丈夫」と思い込んでいる人がどれだけ多いか。

この現実と認識のギャップを埋めるために立夏の5月5日が記念日になっているという点は、個人的にとても納得感がありました。

「熱中症ゼロへ」プロジェクトの歩み

熱中症対策の日の背景には10年以上にわたるプロジェクトの歴史があります。

2013年のスタートから現在まで

「熱中症ゼロへ」プロジェクトは2013年に日本気象協会が推進をスタートした取り組みです。

コカ・コーラシステムがオフィシャルパートナーとして加わり、水分補給の啓発活動を一緒に行ってきました。

翌2014年には暦の上で夏が始まる「立夏」の日に合わせて「熱中症対策の日」が正式に制定されます。

同年の2014年6月には「熱中症ゼロへ」プロジェクトのキックオフイベントも開催されていて社会全体で熱中症予防の意識を高めようという動きが本格的に始まりました。

プロジェクトが伝え続けてきた予防の知識

このプロジェクトが重視してきた予防策は大きくふたつの柱があります。

ひとつはこまめな水分補給、もうひとつは電解質の補給です。

「水を飲めばいい」だけではなくて発汗で失われるナトリウムなどの電解質も一緒に補う必要がある、という考え方ですね。

これは1937年の時点で「0.2〜0.3%の食塩水を勧める」という記録が残っているほど、歴史的にも確認されてきた知見なんです。

熱中症の歴史と日本での呼び名の変化

ちょっと歴史的な話になるんですが、「熱中症」という言葉自体の歴史も実はとても興味深いんですよね。

明治以前から使われてきた言葉

熱中症という言葉が使われるようになったのは1950年代以降のことで当時の炭鉱などの坑内労働で多発したことがきっかけです。

それ以前、明治より前の時代には「霍乱(かくらん)」「中暑(ちゅうしょ)」「暍病(あつびょう)」「暍死(あつし)」などの言葉が使われていたとのこと。

言葉は違っても、暑さによる健康被害はずっと昔から人間の悩みだったんです。

日光にさらされる屋外の労働や軍隊では「日射病」という言葉が使われていたとも記されています。

現代では「日射病」は「熱中症」という大きなくくりの中に含まれるようになっていますね。

坑内労働での対策の教訓

1926年〜1940年代の坑内では気温34℃を上限として管理していたという記録があります。

この数字、実はゾッとしませんか?

現代の屋外でも同じくらいの温度が普通に観測されるわけで決して「昔の特殊な環境」の話ではないんです。

かつての現場が積み上げてきた経験と知識が今日の熱中症対策の土台になっていることを思うと、改めて身が引き締まる気がします。

まとめ 5月5日をきっかけに備えを始める

  • 「熱中症対策の日」は2014年制定。日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクトと日本コカ・コーラが共同で設け、日本記念日協会にも認定されている
  • 日付は「立夏」に由来。暦の上で夏が始まる5月5日に合わせて、早めの対策を促す意図がある
  • 5月は暑熱順化が未完成な「最も危ない時期」のひとつ。体が暑さに慣れるまで1〜2週間かかるため、急激な気温上昇に対応できないリスクがある
  • 5月の救急搬送者数は侮れない数字。2024年だけで2,799人、2019年には4,448人に上った
  • 「熱中症」という言葉の歴史は1950年代から。それ以前は「霍乱」「日射病」などの名称が使われていた

5月5日は「子どもの日」であり「立夏」でもある日。

そこに「熱中症対策の日」が重なっているのは偶然じゃなくて「この日こそ意識を変えるタイミング」という明確なメッセージが込められているからなんです。

ゴールデンウィークの楽しい雰囲気の中でもちょっとだけ意識の片隅に置いておいてほしい記念日です。

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