この記事を読めば6月23日がなぜオリンピックデーなのか、その歴史的な背景から現代のイベントまで、ひとつひとつ理解できます。
「オリンピックって4年に1回じゃないの?」
と思った方、実はオリンピックデーは毎年6月23日に世界中で開催されていて意外と知られていないんですよね。
スポーツに関心がある人はもちろん、学校の授業でオリンピックについて調べている学生さんや、雑学として知っておきたい大人の方にも読んでほしい内容です。
オリンピックデーとは
オリンピックデーはスポーツや平和の精神を世界で共有するための国際的な記念日。毎年6月23日に制定されていて、IOC(国際オリンピック委員会)が各国のオリンピック委員会に向けてイベントの実施を呼びかけています。
6月23日に定められた理由
なぜ6月23日なのかというと1894年のこの日にIOCが設立されたからなんです。
フランスの教育者であるピエール・ド・クーベルタン男爵が、パリのソルボンヌ大学で開かれた国際会議の場で「古代オリンピックを復活させよう」と提案し、その最終会議が行われたのが6月23日。
この日を境に、IOCが誕生して近代オリンピックの歴史がスタートしたわけです。
つまりオリンピックデーはオリンピック自体の誕生日みたいな位置づけ、とも言えるかもしれませんね。
「記念日」として制定されるまで
ただ、IOCが設立された1894年にすぐオリンピックデーが始まったわけではなくて、公式に制定されたのはその約54年後のことです。
1947年にストックホルムで開催された第41回IOC総会にて、チェコスロバキア出身のグルース博士が「オリンピックムーブメントを称える特別な日を設けるべきだ」と提案したのが始まりです。
この提案が採択され、翌1948年にスイスのサン・モリッツで行われた第42回IOC総会で正式に6月23日をオリンピックデーと定めることが決議されました。
そして1948年6月23日、記念すべき第1回オリンピックデーが開催。
このとき実際にイベントを行ったのはポルトガル、ギリシャ、オーストリア、カナダ、スイス、イギリス、ウルグアイ、ベネズエラ、ベルギーの9か国でした。
当時の規模はまだ小さかったけどここから世界に広がっていったんですね。
クーベルタンと近代オリンピックの始まり
オリンピックデーを語るうえで欠かせないのがピエール・ド・クーベルタンという人物です。
クーベルタンってどんな人?
1863年生まれのフランス貴族で教育家でもあった彼は、「スポーツで人を育て、スポーツで世界をつなぐ」という強い信念を持っていました。
当時のフランスは普仏戦争(1871年)での敗北を引きずっていて、クーベルタンは「若者の教育改革こそが国を立て直す」と考えていたんです。
イギリスの学校教育を研究するうちに、スポーツの持つ教育的な力に気づいたクーベルタンは、古代ギリシャで約1,000年以上続いた後に禁止・終焉していたオリンピックの復活を夢見るようになります。
実際にオリンピックが復活を遂げたのは、894年のパリ国際会議から2年後、1896年にアテネで開催された第1回近代オリンピック大会のことでした。
クーベルタンが31歳のときに行ったIOC設立の演説。なんか、そういう若さで歴史を変えた人って純粋にすごいなと思います。
オリンピズムという考え方
クーベルタンが掲げた「オリンピズム」という概念は、単なる「勝ち負け」を超えた人生哲学です。
肉体と意志と知性の資質を高めて、バランスのとれた人間を育てることを目指すもの。スポーツを文化や教育と融合させる、という考え方ですね。
要するに「オリンピックは競技の場であると同時に、人間の成長の場でもある」というわけなんです。
個人的にはこの考え方、今の時代にもすごく響くものがあると感じています。
オリンピックデーの3つの柱
1983年にIOCが「スポーツ・フォー・オール専門委員会」を発足させて以来、オリンピックデーは3つのコンセプトを軸に展開されてきました。
「動く・学ぶ・見つける」
3つの柱とは「動く(Move)」「学ぶ(Learn)」「見つける(Discover)」の3つです。
「動く」は文字通りスポーツや運動を通じて体を動かすこと。「学ぶ」はオリンピックの歴史や価値観を知ること。「見つける」は新しいスポーツに挑戦したり、知らなかった競技に出会うこと。
この3つを軸に各国のイベントが企画されているわけでスポーツが得意でない人でも参加しやすい設計になっているのが意外と大事なポイントだと思うんですよね。
日本でのオリンピックデーの取り組み
日本でも毎年、JOC(日本オリンピック委員会)が主体となってオリンピックデーにちなんだイベントを開催しています。
オリンピックデーランとは
なかでも代表的なのが「オリンピックデーラン」です。1987年から始まったこのイベントは誰でも参加できる2〜4kmのジョギングを中心としたもので、オリンピック選手と一緒に走れるのが最大の特徴。
毎年1万人を超える参加者が集まるイベントに成長していて、新型コロナウイルスの影響で2020年・2021年は中止を余儀なくされたものの、2022年以降は規模を縮小しながら再開。全国各地で開催されています。
オリンピアン(五輪出場経験者)と同じコースを走れるってなかなか普段では体験できないことですよね。参加してみたいと思いませんか?

JOCが行うその他のイベント
ランニング以外にもスポーツ教室やオリンピックコンサートなど、体を動かすだけじゃない形のイベントも開かれています。
2025年には椅子を使ったヨガやストレッチ体験も実施されていて、ご高齢の方や小さなお子さんでも参加しやすい内容になっていました。
「スポーツが苦手だから自分には関係ない」
じゃなくてむしろそういう人にこそ開かれているイベントなんです。
世界のオリンピックデー・テーマの変化
オリンピックデーは年ごとにテーマが設けられていて、時代の流れを反映してきました。
近年のテーマと世界的な広がり
2024年のテーマは「Let’s Move!スポーツの夏をパリで祝おう!」で、パリ2024オリンピック開幕に向けた機運を盛り上げる内容でした。
IOCのトーマス・バッハ会長が「Let’s Move(レッツムーブ)キャンペーン」を呼びかけ、世界各国でスポーツイベントが開催されるなど、年々参加国・参加人数は増え続けています。
1948年の初回開催が9か国だったことを思えば世界100か国以上でイベントが行われる現在の規模は、思った以上に大きく成長しているなと感じますね。
まとめ オリンピックデーを知るとオリンピックが面白くなる
- 6月23日のオリンピックデーは1894年のIOC創設を記念した日
- クーベルタン男爵がパリのソルボンヌ大学でオリンピック復活を提案し、IOCが誕生
- 正式な制定は1948年の第42回IOC総会で第1回のイベントは同年9か国で開催
- 現在は「動く・学ぶ・見つける」の3つを軸にしたイベントが世界中で展開
- 日本ではJOCが1987年からオリンピックデーランを毎年開催
- スポーツが得意でなくても参加できるイベントが多く、誰もが楽しめる記念日
オリンピックは4年に1度の大会だけどその精神は毎年6月23日にも世界中で生きている。そういうことを知るだけで、次のオリンピックを見る目が少し変わるかもしれませんね。

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