パック旅行の日とは?由来や歴史を解説【5月17日】

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この記事を読めば5月17日がなぜ「パック旅行の日」なのか、その歴史的な背景からトーマス・クックという人物の功績までまるごと理解できます。

「パック旅行って何となく使ってるけど、どこから始まったんだろう?」

って思ったことはありませんか?

実はこのシステムが生まれた背景には、ひとりの禁酒運動家の熱い思いがありました。

目次

パック旅行の日はいつ?

5月17日が「パック旅行の日」です。

1861年のこの日、旅行業者トーマス・クックが手配した労働者一行のツアーが、ロンドン・ブリッジ駅からパリへ向けて出発したことを記念して制定されました。

これが世界初のパック旅行とされていて以降、団体旅行が旅の主流になっていったんです。

世界初のパック旅行とは?

1861年5月17日、ロンドン発パリ行きの旅

この日、乗り込んでいたのは労働者委員会が集めた一般市民の一行でした。

交通や宿泊、食事がセットになったこの旅行を手配したのが、当時53歳のトーマス・クック(Thomas Cook、1808〜1892年)。

パリ行きという国際旅行を労働者階級の人々が初めて組織的に体験した瞬間でした。

それまでの旅行は、本的に上流階級だけの特権でした。

自分でルートを考えて馬車を手配して、宿を探して…というプロセスが全部必要で、知識もお金も時間も要ります。

ところがクックが提供したパッケージ型の旅行はそのすべてをひとまとめにしていたので、普通の働く人でも海外に行けるようになったんです。

1841年が「本当の始まり」という説もある

実は1861年より20年前に遡る別の説があります。

1841年7月5日、クックはレスターからラフバラーまで約485人(一説では570人)を鉄道で移動させる日帰り旅行を実施しました。

これは禁酒運動の大会への参加者を集めたもので、1シリング(当時の労働者にとっては決して安くない額ではないものの、鉄道移動+軽食がセットという革新的な内容でした)。

食事と交通がセットで提供されたという意味ではこの1841年の企画こそが「世界初のパック旅行」という見方も強いですね。

記念日が5月17日に設定されたのは国際旅行という性格が強く、より「パック旅行らしい旅行」として1861年の出来事が選ばれたからではないか…というのは、個人的な仮説ですけど。

トーマス・クックとはどんな人物?

禁酒運動家から旅行業の父へ

トーマス・クックはもともと熱心なバプティスト派の伝道師でした。

旅行業に乗り出したのはお金儲けのためでも観光業への情熱からでもなく、「大衆を飲酒ではなく、旅という健全な楽しみに向かわせたい」という宗教的な動機からだったんです。

なんかそれって、すごく純粋な動機だなと感じます。

今のツアー旅行の「利便性のために生まれた」というより、「人々の暮らしを良くするために生まれた」という出発点があるわけで。

世界一周パッケージツアーも実現

1872年、クックは世界一周旅行をパッケージツアーとして実現した初めての人物にもなりました。

この旅では日本にも立ち寄り、当時できたばかりの鉄道で東京〜横浜間を移動したとされています。

交通や宿泊、食事やエンターテイメントがすべてセットになった内容で当時の旅行としては革命的でした。

1855年には大陸への国際ツアーも開始していてベルギー・ドイツ・フランスを巡る「グランドサーキュラーツアー」を企画。

鉄道会社との交渉で団体割引を勝ち取り、現地ガイドブックや通貨両替サービスも整備するなど、現代の旅行会社が提供するサービスの原型をほぼすべて作り上げた人物なんです。

パック旅行(パッケージツアー)とは?

仕組みと特徴

パック旅行とは旅行会社が宿泊や交通、食事などをセットで企画、販売する旅行形態のことです。

日本では旅行業法上「募集型企画旅行」と呼ばれていて、個人手配旅行とは法律上の扱いも異なります。

個人で全部手配するより費用が割安になること添乗員やガイドが同行すること、限られた日程でも観光名所を効率よく周れること…この3つが、パック旅行の主な魅力です。

それに旅行業者が旅程管理や旅程保証、特別補償という3つの責任を法律上負うため、トラブルが起きたときの保護も手厚いという安心感もあります。

日本のパック旅行の歴史

日本で初めて海外パッケージツアーが登場したのは1965年(昭和40年)1月20日のことです。

日本航空が「ジャルパック」を発売し、それまで富裕層にしか届かなかった海外旅行が一般の人々にも手の届くものになりました。

1964年に第二次世界大戦後の海外渡航制限が解除されたことを受けての開始で、ちょうど高度経済成長の波に乗ってブームとなりました。

当時はツアー参加者へのプレゼントとしてトラベルバッグが配られていてそれを持っていること自体がステータスとされていたそうです。

意外となんですが、当時の海外旅行がいかに特別なものだったかが伝わりますよね。

パック旅行の日の意味を考える

旅が「特権」から「権利」になった日

パック旅行の日が持つ本当の意味はただの旅行の記念日にとどまらないと思っています。1861年のあの出発は、「旅行は特別な人だけのもの」という常識を壊した瞬間でした。

トーマス・クックが手配したシステムのおかげで労働者階級の人々が初めてパリという「夢の場所」に行けるようになった。

ある意味で旅行が民主化された日ともいえるでしょう。

その精神は現代のLCCや格安パッケージツアーにも脈々と受け継がれているような気がします。

現代のパック旅行への影響

クックが作った「交通+宿泊+食事のセット販売」という形式は、160年以上経った今もまったく変わっていません。

それどころかオンライン旅行会社やスマホアプリを通じて、さらに便利で個人最適化されたパッケージ旅行へと進化しています。

1872年の世界一周ツアーから続くトーマス・クックという会社は2019年に経営破綻してしまいましたが、そのシステムと概念は世界中の旅行会社に受け継がれていて、今も毎日何百万人もの人がパック旅行を利用しています。

まとめ パック旅行の日のポイント

  • 5月17日がパック旅行の日なのは1861年にトーマス・クックがロンドン〜パリ間の世界初パック旅行を実施したことが由来
  • トーマス・クック(1808〜1892年)は禁酒運動家で旅行業の父とされる人物
  • 実は1841年7月5日にレスター〜ラフバラー間の日帰り旅行が「真の起源」という説もある
  • パック旅行は日本では「募集型企画旅行」と呼ばれ、旅行業者が3つの責任(旅程管理・旅程保証・特別補償)を負う
  • 日本では1965年のジャルパック開始が海外パック旅行普及の転機
  • パック旅行の本質的な意義は「旅行の民主化」、つまり旅を誰もが楽しめるものにしたことにある
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