イワシの日の由来、制定の背景、「鰯」の字や名前の意味、栄養、漁獲量の移り変わりまでをこの記事で順にわかるようにまとめました。
「なんで10月4日なの?」
「誰がいつ決めたの?」
と気になって調べている方の疑問に答える内容です。
ちなみに明日がちょうどその日ですね。
スーパーの鮮魚コーナーでイワシを手に取る前にひと通り読んでおくと、いつもの一尾がちょっと違って見えるかもしれません🐟
イワシの日とは何か
ここではイワシの日の基本情報と、10月4日になった理由が整理できます。
10月4日が「イワシの日」になった語呂合わせ
イワシの日は毎年10月4日です。
「1(い)0(わ)4(し)」という語呂合わせから生まれました。
日本の記念日には語呂合わせがとても多いのですがイワシの場合は「いわし」と読みやすいので、数字がすっと頭に入ってきます。
個人的には覚えやすさの点でかなり優秀な記念日だなと思いました。
制定は1985年(昭和60年)
制定されたのは1985年です。
大阪府多獲性魚有効利用検討会(大阪おさかな健康食品協議会)が提唱し、いわし食用化協会(現在のいわし普及協会)が制定したと説明されています。
ただ、サイトによって団体名の書き方が少しずつ違います。
「全国いわし協会が制定」とする記載もあれば、「大阪府多獲性魚有効利用検討会が制定」とする記載もあります。
提唱した団体と実際に記念日として制定した団体が別だったことが、表記の揺れにつながっているのかもしれません。これは私の推測です。
記念日に込められた目的
目的は安くておいしい魚としてのイワシの良さを広く知ってもらうことでした。
あわせて「豊かな海を愛しはぐくむ心を育て、水産資源の有効利用を考える」という趣旨も伝えられています。
つまり単に「イワシを食べよう」というだけでなく、海や資源への意識までが最初から視野に入っていたわけです。
この点は意外と知られていない気がします。
提唱の舞台は大阪湾
ここを読むとなぜ大阪の団体がイワシの日を提唱したのか、その背景が見えてきます。
大阪湾がいわし類の好漁場だった
提唱元が大阪の団体だった理由として大阪湾がいわし類のたくさん獲れる場所だったことが挙げられています。
地元で大量に水揚げされる魚をもっと活用したい、という自然な流れだったのでしょう。
私は神戸に近い土地柄もあって大阪湾の魚には親しみがあります。
イワシが「地元の海の主役級」だったと思うとちょっと誇らしい気持ちになりました。
「多獲性魚」という言葉のヒント
提唱した団体名に入っている「多獲性魚」とは、たくさん獲れる魚のことです。
イワシのほかサバやサンマなども含まれます。
たくさん獲れる魚は値段が安くなりやすい反面、食べ方が広まらないともったいない。
そこで「有効利用」を掲げて、食用としての価値を広めようとしたのだと考えられます。このあたりは団体名からの読み取りで、あくまで私の見立てです。
イワシという名前と「鰯」の字の意味
ここではイワシの名前の由来と、漢字の成り立ちが理解できます。
魚へんに弱いと書く理由
「鰯」は魚へんに「弱」と書きます。
由来には水揚げ後に傷みやすいことや、他の魚のえさになることが多いことから「弱し(よわし)」が転じて「いわし」になったのではという説があります。
あくまで「言われている」説の一つで、断定はできません。
ただ、漢字の印象とは裏腹に、栄養面では頼もしい魚というギャップがおもしろいなと感じます。
傷みやすさは今も変わらない
イワシは足が早い魚としても有名です。
身がやわらかく、鮮度が落ちるのも早いため、買ったその日に調理するのが基本になります。
「手開き」で調理されるのも、身がやわらかいからこそです。指で身を開いていく作業は慣れると意外と楽しいですよ。
イワシが「大漁の兆し」だった昔の暮らし
漁師の言い伝えとイワシを巡る昔の人の感覚を知ることができます。
いわし雲と漁師の言い伝え
秋空に広がるうろこ状の雲をいわし雲と呼びます。
この雲は漁師たちがイワシの大漁の兆しとしていたそうです。
天気予報の代わりに空を眺めていた時代の知恵ですね。
10月4日の頃はちょうど空が高くなる季節なので記念日の日付と秋の景色がなんとなく重なるのも素敵だと思います。
秋の記念日として覚えやすい理由
イワシは秋に脂がのっておいしくなる季節でもあると紹介されています。
ただ、この点は魚種や地域で旬が異なります。
「秋だから必ず一番おいしい」とまでは言い切れないというのが正直なところです。
イワシの栄養と健康効果
ここではイワシの具体的な栄養成分と、おいしく栄養を逃さない食べ方が確認できます。
DHAとEPAが豊富
真いわしの可食部100gあたりにはDHAが870mg、EPAが780mg含まれるとされています。たんぱく質は19.2g、脂質は9.2gです。
DHAとEPAを合わせると約1.65gにもなり、青魚のなかでもトップクラスの量です。
数字で見ると、たった100gでこれだけの量というのが驚きでした。
小ぶりのイワシなら、2尾前後で届く計算になるかもしれません。
ここは細かく検証していないので目安として受け取ってください。
カルシウムなどのミネラルも
イワシは良質なたんぱく質と脂質に加えてカルシウム、マグネシウム、リンなど骨の形成に欠かせないミネラルも含みます。
丸ごと食べやすい小魚は食事から骨の栄養を補いたい人にも向いています。
調理法で栄養の残り方が変わる
オメガ3脂肪酸は調理で目減りします。
焼くと約17%減るとされ、揚げる場合はさらに変わってくると解説されています。
だから私は刺身やなめろう、煮付けのように脂を逃がさない食べ方がいいかなと思っています。
煮汁ごと食べられる梅煮などはまさにその点で理にかなっていますよね。
イワシの漁獲量と資源の現在
ここを読むとイワシが歴史的にどれだけ増減してきたか、そして今どんな状況かがわかります。
1978年の約700万トンという数字
マイワシの漁獲は1978年に今の10倍にあたる約700万トンあったとされています。
環境の変化で大きく変動する魚で今後いつまで好漁が続くかもわかりません。
イワシの日が制定された1985年はまだこの大漁期の名残が残る時代だったと言えます。
「安くてたくさん獲れる魚」をPRする背景にはそうした豊漁の実感があったのではないでしょうか。これは時期から考えた私の推測です。

2010年から2020年にかけての回復
農林水産省の統計ではマイワシの漁獲量は2010年の70,159トンから、2020年には698,359トンへと約10倍に増えました。
一方で、カタクチイワシは同じ期間に350,683トンから143,857トンへ、約60%減っています。
同じ「イワシ」でも種類によって増減の向きが逆になるのは意外でした。魚種ごとに調べて初めてわかる動きです。
水揚げと資源管理
マイワシの2025年の全国主要港での水揚量は55.8万トンで、前年の58万トンを約2万トン下回りました。
また、太平洋系群は2024年の日本独自の資源評価で「漁獲圧が高すぎる」とされ、国内の漁獲可能量(TAC)は2024年比で30%削減されています。
食べて応援する側にも資源を意識する視点が必要な時代になってきたと感じます。
1985年の「たくさん獲れるから食べよう」から、「大切に食べよう」へ。
イワシの日の意味合いも、少しずつ読み替えられていくのかもしれません。

イワシの日に楽しむ過ごし方
最後に10月4日に取り入れやすい食べ方と選び方のヒントを紹介します。
鮮度の高い日に刺身や手開きに挑戦
鮮度のよいイワシが手に入ったら、手開きに挑戦するのがおすすめです。
身がやわらかいので包丁を使わずに開けますし、骨ごと外れていく感触が癖になります。
栄養を逃さない料理を選ぶ
焼くと約17%減るという話を踏まえると煮付けやつみれ汁のように汁ごといただく料理が合うと思います。
個人的には生姜をたっぷり効かせた煮付けが、臭みも気にならずに好きです。
資源のことも少し頭の片隅に
産地や漁獲状況まで意識しなくても旬の時期に、地元で水揚げされたものを選ぶだけで十分です。
おいしく食べ続けるための小さな一歩になります。
まとめ
- イワシの日は毎年10月4日で「1(い)0(わ)4(し)」の語呂合わせが由来
- 1985年に制定され、大阪府多獲性魚有効利用検討会などが関わった(団体名の表記は資料で揺れがある)
- 目的は、安くておいしいイワシの良さを広め、水産資源の有効利用を考えること
- 「鰯」は傷みやすさなどから「弱し」が転じたという説がある
- 100gあたりDHA870mg、EPA780mgと、青魚のなかでも栄養が豊富
- 焼くとオメガ3は約17%減るため、煮物や刺身などの食べ方も合う
- マイワシは2020年に約70万トンまで回復したが近年は資源管理が進んでいる
10月4日はぜひイワシを一品食卓に並べてみてください。
語呂合わせの小さな記念日が意外と深い背景を持っていることに気づけると思います🌊

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