この記事を読めば5月24日がなぜ「スクーバダイビングの日」なのか、その由来から歴史的背景まで、ひとつひとつ丁寧に理解できます。
「なんとなく聞いたことはあるけど、詳しいことは知らない」
という方も多いんじゃないかな、と思っていて。
実は語呂合わせだけじゃなく1953年の日本に残された記録が深く関わっているんです。ちょっと気になりませんか?
5月24日が記念日になった理由
5月24日が「スクーバダイビングの日」として正式に制定されたのは2015年のことで、日本記念日協会に登録されたのがそのスタートです。
制定したのはどんな団体?
この記念日を申請したのはレジャーダイビング認定カード普及協議会(通称:Cカード協議会)という団体です。
日本国内の主要なCカード発行組織によって構成されていて、PADIやNAUI、BSACなど、ダイビングを知っている人なら一度は耳にしたことがある団体が名を連ねています。
目的は大きくふたつ。スクーバダイビングのさらなる普及と、夏のハイシーズン直前というタイミングに合わせた安全意識の啓発です。
意外とシンプルな理由なんですけど、この「直前」というタイミングへのこだわりがなかなか深いと思います。
語呂合わせの意味
日付の選定理由として最もわかりやすいのが、「5(ゴー)・2(トゥ)・4(シー)=Go to Sea!(海へ行こう!)」という語呂合わせです。
数字をそのまま英語読みにすると「海へ行こう」になる、という発想が個人的にはすごく好きで。
こういうセンス、日本語の語呂合わせ文化ならではですよね。
語呂合わせの記念日は他にもたくさんあるんですけど、英語を組み合わせてくるのはわりと珍しいかもしれません。
歴史的根拠 1953年の記録
語呂合わせだけで決めたわけじゃなくて、もうひとつ重要な歴史的な裏づけがあります。
それが1953年5月頃にロバート・S・ディーツ氏によってスクーバ器材が日本に紹介されたという記録です。
ロバート・S・ディーツとは
ロバート・シンクレア・ディーツ(1914〜1995年)はアメリカの海洋地質学者で、海底拡大説の研究者として知られる科学者です。
1952年にフルブライト交換研究員として来日し、東京大学の客員教授として研究活動を行っていました。
そして1953年5月、皇居生物学御研究所で天皇陛下にアクアラング(スクーバ器材)を持参し、その解説を行ったという記述が一般財団法人日本水路協会発行の『水路』第169号に残っているんです。
当時の天皇陛下への器材紹介という事実は、日本におけるスクーバダイビング普及の象徴的な出発点といえるでしょう。
これ、けっこうロマンがある話だと思います。
なぜこの記録が重要なのか
スクーバ器材そのものは1943年にフランスでジャック=イヴ・クストーとエミール・ガニャンによって発明されたアクアラングが原点です。
それが戦後、アメリカ軍の駐留などをきっかけに日本へと渡ってきた。そのなかでも1953年のディーツ氏による紹介は、公式な記録として残る最初期の出来事のひとつとして記念日の裏づけになっています。
ちなみに、ディーツ氏が1953年に日本でスクーバ器材を持って潜っている写真は、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のアーカイブにも保管されているとのことです。
こういう写真が残っているというのが、また印象深かったです。
スクーバとはそもそも何?
「スクーバ」という言葉自体を改めて確認しておくと、英語のSelf Contained Underwater Breathing Apparatusの頭文字を取ったもので、「自給式水中呼吸装置」という意味です。
タンクに圧縮した空気を充填し、水中で自立して呼吸できる器材のこと。
シュノーケリングとの違いは「水面から呼吸するかどうか」という点でスクーバダイビングはタンクを背負って水中に長時間留まることができます。
要するに人間が魚のように水中を自由に泳げるようにした技術、とイメージすると分かりやすいかもしれません。
記念日を通じて伝えたいこと
「スクーバダイビングの日」が設けられた背景には楽しさの普及だけでなく、安全への真剣な思いがあります。
ダイビング事故の現状
海上保安庁の令和5年(2023年)のデータ(令和5年 海難の現況と対策 ~大切な命を守るために~)によると、スクーバダイビングの事故者数は48件で、死者・行方不明者は16名にのぼります。
しかも2021年以降は増加傾向で、事故者の年齢層は40〜50代が過半数を占めているとのことです。
ダイビングは適切な知識とスキルがあれば安全に楽しめるスポーツですが、それなりの準備なしでは危険と隣り合わせ。
そのことをハイシーズン前の5月24日に改めて考えてほしい、というのが記念日の意義でもあるわけです。
毎年行われるイベント
Cカード協議会では5月24日当日やその前後の週末に全国各地のダイビングエリアでイベントを開催しています。
例えば気象神社への参拝(安全潜水と好天の祈願)もそのひとつで、2024年も行われました。ダイバーたちが「スマイルダイバーキャンペーン」などのSNS企画を通じてつながりを広げる試みもあります。
スクーバダイビングの普及と日本
日本においてスクーバダイビングが本格的にレジャースポーツとして定着したのは1970年代以降のことです。
1983年にはPADIインターナショナル・ジャパンも設立され、教育プログラムが整備されていきました。
Cカード協議会に加盟する指導機関は14社を数え、インストラクター総数は8万人を超えるとされています。それだけ多くの人が関わる文化になったということですよね。
まとめ
- 5月24日は「スクーバダイビングの日」で2015年に日本記念日協会へ正式登録された
- 日付の由来は「5(ゴー)2(トゥ)4(シー)=Go to Sea!」という語呂合わせ
- 1953年5月に海洋地質学者ロバート・S・ディーツ氏が皇居生物学御研究所で天皇陛下にスクーバ器材を紹介したという記録も由来のひとつ
- 記念日を制定したのは、PADIやNAUIなどが加盟するCカード協議会
- 目的は「ダイビングの普及」と「安全意識の啓発」の両立
- 毎年、記念日前後に全国でイベントや祈願などの活動が行われている
- スクーバ器材の原点は1943年のアクアラング(クストー&ガニャン開発)、日本への普及は戦後から1970年代に加速

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