世界まぐろデーとは?由来や歴史を解説【5月2日】

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この記事を読めば世界まぐろデーがなぜ5月2日に制定されたのか、その背景にある深刻な問題と、現在の資源回復の状況まで一気に理解できます。

「そもそも、なんでまぐろに記念日が必要なの?」

と思う方もいるかもしれませんね。

実はこの記念日、私たちが当たり前のようにスーパーやお寿司屋さんで食べているまぐろが絶滅の危機に瀕したという切実な現実から生まれているんです。

目次

世界まぐろデーとは

毎年5月2日の意味と国際的な位置づけをまず押さえておきましょう。

基本情報をおさらい

世界まぐろデー(World Tuna Day)は毎年5月2日に定められた国連の国際デーです。

2016年(平成28年)12月の国連総会で正式に制定され、翌2017年(平成29年)から毎年実施されるようになりました。英語では「World Tuna Day」と表記します。

なんか記念日って聞くと「お祝い」のイメージが先行しがちですよね。

でもこの日はお祝いよりも「警告と意識喚起」のほうがニュアンスとして近いかもしれません。

国連が制定した国際デーの一つ

国連には「国際デー」と呼ばれる記念日が数多く設定されていて世界まぐろデーもそのひとつです。

国際デーは特定の問題に対して世界規模の関心を集めることを目的としていて、まぐろの場合は持続可能な漁業、食料安全保障、雇用、文化といった多方面の課題を一度に取り上げています。

国連総会で採択された決議は「A/RES/71/124」という番号がつけられており、この公式文書の中に「5月2日を世界まぐろデーとして指定することを決定する」という一文がはっきり記載されています。

制定された背景と歴史

ここが一番重要なポイントです。

なぜ国連がわざわざまぐろの記念日を作ったのか。その理由を知るとこの記念日の重さがわかります。

まぐろが絶滅の危機に追い込まれた経緯

まぐろは世界中で非常に需要が高く、2014年時点で年間漁獲量が770万トンを超える史上最高水準に達していました。

そのせいでクロマグロをはじめとする複数の種で乱獲が深刻化しました。

具体的にいうと西大西洋クロマグロの漁獲量はピーク時に5万トンを超えていましたが、乱獲によって2011年には約1万トンにまで激減。

絶滅の危機が現実として語られる状況だったんです。ちょっと驚きませんか、5分の1以下ですよ。

国際自然保護連合(IUCN)は2014年、クロマグロを「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に指定。

ミナミマグロはさらに深刻な「近絶滅種(Critically Endangered)」に分類された時期もありました。

国連決議71/124が生まれた理由

こうした現実を受けて2016年12月8日、フィジーで開かれた国連総会で決議71/124が採択されました。

目的は単純明快で「まぐろが世界の食料安全保障・経済・雇用・文化にとって欠かせない存在であることを周知しつつ、乱獲問題に警鐘を鳴らすこと」です。

韓国メディアの報道によると当時のペウ(Pew)慈善基金の調査では、まぐろへの高い需要によって9種のまぐろ資源が著しく枯渇したと報告されていました。

要するに記念日制定が「今すぐ行動しないと手遅れになる」という強いメッセージだったんですね。

まぐろの世界的な重要性

「なんでそんなに大騒ぎするの?」と感じる方のために、まぐろが世界経済においてどれほど重要な存在かを見てみましょう。

80カ国以上が依存する水産資源

世界80カ国以上がまぐろ漁を行っており、無数のまぐろ漁船があらゆる海洋で活動しています。

漁業は今後もインド洋・太平洋を中心に拡大すると予測されていて多くの国々が食料安全保障、経済開発、雇用、政府歳入、文化的アイデンティティをまぐろ資源に依存しているという現状があります。

そう考えるとまぐろって単なる「おいしい魚」以上の存在なんだと感じます。

特に島嶼国や沿岸開発途上国にとっては、まぐろ漁業が国家経済の根幹を担っているケースも少なくありません。

太平洋、インド洋、大西洋での漁獲分布

国連のデータによるとまぐろの主要種の漁獲量のうち約3分の2(66%)は太平洋から、23%はインド洋、残り11%は大西洋から得られています。

これだけ広い範囲で漁業が行われているということは裏を返せば、一国だけで資源管理しようとしても限界があるということでもあって国際的な協力体制が不可欠な理由がよくわかりますね。

取り組みと資源回復の現状

ちょっと暗い話が続きましたがここからは少し希望の持てる話です。

劇的に改善された持続可能な漁業の割合

世界まぐろデーが制定された2017年当時、健全な資源量から漁獲されていたまぐろは全体の75%にとどまっていました。

ところが、国際的な管理措置の強化を経て現在はその割合が90%を超える水準まで改善されたんです。思った以上に回復していて、正直ちょっと驚きました。

2025年3月に国際水産持続可能性財団(ISSF)が発表した最新レポートでは世界のまぐろ商業漁獲量のうち約87%が健全な資源量レベルの資源から得られていると報告されています。

また、23あるまぐろ資源のうち現在も乱獲が続いているのはわずか2つにまで減少しました。

クロマグロの復活という希望

かつて英国やアイルランド南部では姿を消していた大西洋クロマグロが現在は再び一般的に見られるようになったという報告もあります。

資源管理が正しく機能すれば、ぐろは確かに回復できる。そのことを証明している事例だと思います。

国連食糧農業機関(FAO)の「Common Oceans Tunaプロジェクト」は2027年までに全主要まぐろ資源を持続可能な水準で漁獲することを目標に掲げていて、その達成に向けて着々と進んでいるようです。

「まぐろ」という名前の由来

ここで少し話題を変えて。

「世界まぐろデー」に乗じて、「まぐろ」という名前がどこから来たのか気になりませんか?

諸説ある名前の起源

実は「まぐろ」という名前の語源は複数の説があって、どれが正解かは明確ではないみたいです。

主に語られる説は以下の3つです。

漁師が船上からまぐろを見たとき、魚の背中が真っ黒に見えたことから「真黒(まぐろ)」になったという説。

大きく黒い目が印象的なことから「眼黒(まぐろ)」とされたという説。

そして、釣り上げた後に身が真っ黒に変色しやすいことから「真黒(まぐろ)」と呼ばれるようになったという説です。

個人的には船の上から見た真っ黒な背中というイメージが一番ロマンチックだなと思っています。まあ、完全に主観ですけど。

まとめ

  • 世界まぐろデーは5月2日で2016年12月の国連総会で決議71/124として制定、2017年より実施
  • 制定の背景は乱獲問題でクロマグロ・ミナミマグロが絶滅危惧種に指定されるほど個体数が激減した
  • 80カ国以上が依存する資源
    食料安全保障や経済、雇用、文化において世界規模の重要性がある
  • 資源は回復傾向にある
    健全な資源からの漁獲割合が2017年の75%から90%超まで改善
  • FAOが全主要まぐろ資源の持続可能な漁獲の実現を目指している
  • 「まぐろ」の名前の由来は「真黒」「眼黒」など諸説あり

世界まぐろデーは毎日の食卓に欠かせないまぐろがどれほど危うい均衡の上に成り立っているかを、あらためて考えるきっかけになるデーなんだと感じます。

5月2日が来たら、ちょっとだけこのことを思い出してもらえると嬉しいです。🐟

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