鯛の日は毎年10月第2月曜日にあたる記念日です。
制定したのは三重県漁業協同組合連合会で、由来は「体育の日=鯛食う日」という語呂合わせです。
この記事では日付の決まり方から鯛が祝いの魚になった背景、養殖の歴史まで順に整理していきます。
「そもそも何の日なの?」
「なんで体育の日と鯛が結びつくの?」
とふと気になった方も多いと思います。
私も最初は「ちょっと強引な語呂合わせだな」と感じました。ただ、調べていくうちに、日付の裏にある鯛と日本人の関係がけっこう深いと分かって印象が変わったんです。
鯛の日の基本情報
ここでは鯛の日がいつで、誰がどんな目的で決めた日なのかを確認できます。
毎年10月第2月曜日
鯛の日は10月第2月曜日です。
日付が固定ではないので、毎年変わります。
制定したのは三重県漁連
制定者は日本有数の真鯛養殖地である三重県の「三重県漁業協同組合連合会」です。
目的は、三重県産の鯛のおいしさをPRして消費を広げることとされています。
記念日は一般社団法人・日本記念日協会によって認定、登録されています。
制定年は確認できていません
実は、いつ登録されたかという年は私が確認できた範囲の資料では分かりませんでした。
ここは断定を避けておきます。
ちなみに日本記念日協会の登録制度は記念日の名称や日付、由来などを申請して審査を受ける仕組みです。
鯛の日もその手順を踏んだ記念日、ということになります。
鯛の日の由来を解説
ここではなぜ10月第2月曜日なのか、語呂合わせの中身を読み解けます。
体育の日から鯛食う日へ
日付はこの日が国民の祝日「体育の日」だったことに由来します。現在の名称は「スポーツの日」です。
「体育の日=タイ(イ)クの日=鯛喰う日=鯛の日」と、言葉を重ねて結んでいます。
「たいいく」から「たいくう」へ。
音を少し縮めて、鯛を食べる日にしたわけです。
語呂合わせへの率直な感想
正直に言うとこの語呂合わせは少し苦しいと感じている人もいるようです。
実際、「ちと苦しい気がしますが」と書いている人もいました。
でも、私は逆に好きなんですよね。
ちょっと無理があるくらいのほうが記憶に残ります。
「スポーツで体を動かしたあとに、鯛を食べる」と考えればなんだか理にかなった組み合わせにも思えてきます。
まあ、あくまで個人的な感想ですけど。
祝日名が変わっても日付は同じ
体育の日はのちにスポーツの日という名前になりました。
それでも記念日の日付は、10月第2月曜日のままです。
名前が変わっても、鯛の日の根拠だった「第2月曜日」という並びは残っています。
語呂のもとになった祝日名といまの祝日名が違う点は、地味ですがおもしろいポイントかなと思います。
なぜ三重県が鯛の日を制定したのか
三重県と鯛の関わりを知るとこの記念日を作った背景が見えてきます。
日本有数の真鯛養殖地
先ほど触れたとおり、三重県は日本有数の真鯛養殖地とされています。
三重県の水産業全体では漁業産出額は380億円で全国12位という資料があります。種類別では、海面養殖のばらのりが全国1位、いせえびが全国2位などです。
私が確認した資料では三重県の真鯛だけの生産量や順位までは分かりませんでした。
数字を挙げて断言するのは控えます。
参考:https://www.maff.go.jp/tokai/seisan/chikusan/attach/pdf/index-34.pdf
養殖鯛をPRしたい理由
ここからは私の見立てつまり憶測です。
養殖の鯛は一年を通して出荷できます。
だからこそ、「食べる日」を決めて消費のきっかけを作る意味があったのかなと思っています。
「祝いの席に欠かせない魚」という強い印象はあっても日常で食べる機会は意外と少ないですよね。
そこを埋めるための記念日という見方もできそうです。
天然の鯛はどのくらい獲れる?
農林水産省の資料では天然マダイの令和6年の漁獲量は15,454トンです。
この数字を見ると天然ものだけで私たちの食卓を支えるのは難しそうです。
養殖の存在感が大きい理由が少し想像できますよね。
鯛が縁起物になった理由
鯛の日の背景には鯛が「めでたい魚」とされてきた長い歴史があります。
ここではその理由を整理します。
「めでたい」の語呂合わせ
鯛が祝いの膳に使われる理由として、まず挙がるのが「めでたい」との語呂合わせです。
ただ、国立国会図書館のレファレンス協同データベースに載っている文献の記述では語呂だけが理由ではないとされています。
日本人にとって、鯛は姿、色、味のすべてが魚の中で最も優れていると感じられたからだろうという説明です。
つまり語呂合わせは入り口にすぎません。
実はこの点が鯛の日の語呂合わせとも似ているんです。
赤い色と長寿のイメージ
鮮やかな赤い体色は邪気を祓う色として、神様への献魚にも使われたと言われます。
さらに、40年も生きる個体がいるほど魚類では長寿であることから、長生きの願いが込められるそうです。
焼いても形が崩れにくいことも尾頭付きの象徴になった理由の一つとされています。
見た目がいいだけでなく、実用面でも優秀だったんですね。
尾頭付きとお食い初め
お食い初めは赤ちゃんが食べるまねをする行事で、起源は平安時代にさかのぼるとされます。
尾頭付きの魚は、「一つの事を最初から最後までまっとうする」という考え方に沿う縁起のよい食べ物と説明されています。
雑食性の鯛にあやかって、んでも食べられる子に育ってほしいという願いもあるそうです。
地域に残る「にらみ鯛」
京都や大阪の一部地域には塩焼きの鯛を「にらみ鯛」として正月に用意する習慣があります。
三が日は箸をつけず、4日目に家の主が初めて箸をつけるそうです。
食べられない鯛なんてちょっと不思議ですよね。
それだけ、鯛が「見て縁起を担ぐ魚」でもあった証拠かなと感じます。
鯛の養殖の歴史
ここでは私たちがいつでも鯛を食べられるようになった背景を養殖技術の歩みからたどります。
近畿大学が切り開いた養殖
日本の養殖は1928年に香川県でハマチの養殖が初めて成功したのが始まりとされます。
ただ、入江全体を使う方法だったため、全国には広がりませんでした。
転機は1954年です。
近畿大学水産研究所の2代目所長が小割式の網生簀養殖法を開発しました。
ブリ養殖、そしてマダイ養殖へと進んでいきます。
完全養殖と選抜育種
近畿大学は昭和43年(1968年)に人工ふ化によるマダイを生産し、昭和46年(1971年)に卵から親魚まで一巡するサイクルを完成させたとする情報があります。
一方、1964年からマダイの選抜育種を続け、天然種苗の倍の速さで成長するまでになったという報告もあります。
養殖マダイの現場
人工種苗を使った完全養殖はいまやマダイでほぼ100%です。
養殖業界全体で年間5,000万〜6,000万尾の種苗が必要で、そのうち25〜30%ほどを近畿大学が供給しているそうです。
いつでも鯛が食べられるのはこうした研究の積み重ねのおかげなんですよね。
祝いの魚が身近になった理由がよく分かります。

鯛の日の楽しみ方
最後に鯛の日を暮らしに取り入れるアイデアをまとめます。
家庭で気軽に楽しむ
尾頭付きにこだわらなくても大丈夫です。
刺身や鯛めし、お吸い物など、いつもの食卓に鯛を一品加えるだけで十分に鯛の日になります。
私なら、スポーツの日の三連休の締めくくりとして、家族でちょっと良い夕飯にします。
体を動かしたあとのご褒美、というのも悪くないですよね。
企業やお店のPRにも
鯛の日は、鯛料理の開発や販売をしている企業、養殖に関わる事業者にとって、情報発信のきっかけになります。
毎年同じ時期に巡ってくるので企画を立てやすい点も魅力です。
まとめ
- 鯛の日は毎年10月第2月曜日です
- 制定者は三重県漁業協同組合連合会で日本記念日協会が認定しています
- 由来は「体育の日=鯛食う日」という語呂合わせです
- 三重県産の鯛のPRと消費拡大が目的とされています
- 鯛は「めでたい」の語呂に加え、姿、色、味、長寿のイメージから祝いの魚になりました
- 養殖技術の発展でいまは身近に食べられる魚になっています
制定年や三重県の真鯛だけの統計は確認できなかったので断定していません。
鯛の日はちょっと笑える語呂合わせの奥に、日本の食文化がしっかり詰まった記念日だと思います。
あしたの夕飯は、鯛にしてみませんか?
コメント