この記事を読めば天神の縁日がなぜ毎月25日なのか、その由来と歴史がすっきりわかります。
「天神さんの日」として全国で親しまれるこの縁日には平安時代の学者・菅原道真の波乱に満ちた生涯と、怨霊が神様へと変わっていく壮大な物語が隠れているんです。
神社の縁日や日本文化に興味を持つすべての方に向けて基本からしっかり解説していきますね。
天神の縁日とは何か
毎月25日が「天神さんの日」と呼ばれる背景には日本ならではの縁日文化と、一人の人物の生涯が深く関わっています。
縁日そのものの意味
縁日(えんにち)とは神仏と「特別なご縁がある日」のことです。
その日に参拝すると通常よりもご利益が大きいとされていて、全国の神社やお寺では露店が並んだり、祭事が行われたりする慣わしがあります。
天神の縁日もまさにそういった特別なご縁の日のひとつなんですね。
なぜ毎月25日なのか
毎月25日が天神の縁日となった理由は、菅原道真の「誕生日」と「命日」がどちらも25日だったからです。
道真公の誕生日は旧暦6月25日、命日は旧暦2月25日。
この二つの日付がともに25日だったことから、縁のある「25日」が毎月の縁日として定着しました。
旧暦から新暦へ移行した現在でも、25日という日付はそのまま引き継がれています。
菅原道真とはどんな人物か
天神の縁日を語る上で道真の生涯は外せません。
学問の天才が怨霊となり、そして神様として祀られるまでの物語、けっこう読み応えがあります。
平安時代の天才学者
菅原道真(845〜903年)は平安時代前半に活躍した学者・詩人・政治家です。
三代続く学者の家に生まれ、幼い頃から詩才に恵まれていました。
わずか18歳で文章生(もんじょうせい)に選ばれ、これは現代でいえば漢文、歴史専攻の大学院生にあたるほどのエリートコースです。
その後、右大臣にまで登り詰めた傑物でした。
大宰府への左遷と無念の死
901年(昌泰4年)、道真は左大臣・藤原時平らの陰謀によって九州・大宰府へ左遷されてしまいます。
失意の日々を送ったまま903年(延喜3年)に現地で亡くなりました。
都を思いながら過ごした孤独な晩年は多くの詩歌にも残されています。
怨霊から神様へ
道真の死後、朝廷の要人が次々と不幸な死を遂げ、疫病や天変地異が続きました。
人々はこれを道真の怨霊の仕業と恐れ、「天満大自在天神」という神格で祀るようになっていきます。
947年には北野天満宮(京都)が創建されて怨霊を鎮めるための祭祀が始まりました。
怨霊が信仰の対象として神様になるって改めて考えると日本の神道観の奥深さを感じますよね。
初天神と終い天神
毎月行われる天神の縁日の中でも年の最初と最後の縁日は特別な名前を持っていて、格段に多くの参拝者が集まります。
初天神(1月25日)
一年最初の天神の縁日、1月25日は「初天神」または「始め天神」と呼ばれます。
京都の北野天満宮では朝5時から境内に露店が立ち並び、多い年には1,500軒ほどの露店が出るほどの大賑わいです。
約15万人が参拝に訪れるとも伝わっていてちょうど受験シーズンとも重なるため、合格祈願で訪れる学生の姿も多く見られます。
太宰府天満宮でも催しが行われ、全国各地でこの日は賑わいます。
終い天神(12月25日)
12月25日は「終い天神」と呼ばれて一年最後の縁日として知られています。
北野天満宮では関西一円から十数万人が訪れ、正月用品を扱う露店も並ぶ年の暮れの風物詩となっています。
一年の感謝を伝えて締めくくるこの日の参拝は、地元の人たちにとって欠かせない習わしになっているみたいです。
なんか、そういう年中行事って大切にしたいと感じます。
縁日を楽しめる主な天満宮
全国に約12,000社あるとも言われる天満宮・天神社のなかでもとくに25日の縁日に参拝者が集まるのは次の三社です。
北野天満宮(京都)
昨日1月25日は初天神。昨年撮影したものだが、北野天満宮の本殿左側で尾張藩家老の成瀬正肥が奉納した釣灯籠を発見。
— 古典厩 (@T_KOTEN_Q) January 26, 2019
「慶應二歳次丙寅十二月廿五日
尾州犬山城主従五位上行隼人正藤原朝臣正肥」 pic.twitter.com/1SuTHk7ilr
全国天満宮の「総本社」とされる北野天満宮。
毎月25日の縁日では350の石灯籠と250の釣灯籠がライトアップされ、夜間は国宝の御本殿が幻想的に照らし出されます。
露店は午前6時から午後9時頃まで並び、骨董品から食べ物、干支の置物まで幅広い品揃えが魅力です。
個人的には夜の北野天満宮の縁日はかなり雰囲気がいいと思っていて、いつか足を運んでみたい場所の一つです。
太宰府天満宮(福岡)
道真公が実際に眠る地に建てられた太宰府天満宮は「総本宮」として道真信仰の中核を担っています。
919年に道真の墓所の上に社殿が造営されたのが始まりで、現在では年間約1,000万人が訪れる参拝地です。
毎月25日に行われる「25日祭」は天神さまへの感謝と国の繁栄を祈願する公式の祭事として今も続いています。
大阪天満宮(大阪)
「天満の天神さん」として地元の人々に親しまれている大阪天満宮。
日本三大祭の一つとされる「天神祭」は毎年7月25日に行われ、951年に始まったとされる伝統ある祭りです。
1月25日の「初天神梅花祭」や「うそ替え神事」など25日ならではの特別な行事が一年を通じて行われています。
まとめ
- 天神の縁日は毎月25日、菅原道真の誕生日(旧暦6月25日)と命日(旧暦2月25日)に由来している
- 菅原道真は平安時代の学者・政治家で、左遷先の大宰府で没した後、怨霊として恐れられながらも天神様として祀られた
- 一年最初の縁日(1月25日)は「初天神」、最後(12月25日)は「終い天神」と呼ばれる
- 北野天満宮・太宰府天満宮・大阪天満宮がとくに有名で、縁日には数十万人規模の参拝者が集まる
- 縁日には露店が並び学業成就・厄除けの祈願をする文化が今も続いている
縁日に足を運ぶのが難しい場合でも毎月25日を「天神さんの日」として意識して、近くの天満宮に手を合わせに行くだけでも意味があるかもしれませんよ。
そういう日常のなかの小さな習慣って実はなかなか大事なものだと感じています。

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