9月29日は「つづく服。の日」という記念日なんですけど正直まだそこまで知名度が高くないですよね。
この記事を読めば、つづく服。の日がどんな記念日なのか誰が制定したのか、日付の由来や込められた思い、そして実際どんな取り組みが行われているのかがまとまってわかります。
ファッションとサステナビリティの関係が気になっている方やちょっと変わった記念日を調べるのが好きな方にとって、けっこう腑に落ちる内容になっているんじゃないかなと思います。
つづく服。の日の基本情報
ここではつづく服。の日がいつで、誰が制定した記念日なのかという基本の部分をまとめます。
制定日は9月29日
つづく服。の日は毎年9月29日です。
2021年に一般社団法人日本記念日協会によって認定・登録された記念日です。
制定したのはBEAMS
この記念日を制定したのは株式会社ビームス(BEAMS)です。
本社は東京都渋谷区神宮前にあって、紳士服や婦人服、こども服、バッグ、靴など幅広いファッションアイテムの製造や販売を手がけているセレクトショップですね。
ユナイテッドアローズやシップスと並んで「セレクトショップの御三家」と呼ばれることもある、日本のファッション業界ではかなり存在感のある企業です。
創業は1976年2月、設立は1982年5月とされていて、アメリカ西海岸をベースにしたカジュアルな商品構成が特徴として知られています。
ちなみにこの記念日が制定された2021年はBEAMSにとって45周年という節目の年だったそうです。
参考:https://www.beams.co.jp/company/
つづく服。の日の由来
ここを読むとなぜ9月29日という日付が選ばれたのか、その語呂合わせの仕組みがわかります。
つづく=9、ふく=29の語呂合わせ
日付の由来はいたってシンプルで、「つづく(9)ふく(29)」という語呂合わせから来ています。
9月を「つづく」、29日を「ふく」と読ませているんですね。
つづく服という記念日名そのものと日付がぴったり重なっていて、覚えやすい語呂合わせだなと思いました。
このあたりの語呂合わせ設計は単に語感が良いというだけじゃなく、プロジェクト名である「つづく服。」というコンセプトを記念日の日付そのものに落とし込んでいる点が、けっこう丁寧な作り込みだなと感じています。
記念日制定の目的
つづく服。の日が目指しているのはサステナブルな暮らしの楽しさや素晴らしさを発信して、一人でも多くの人にサステナブル社会の大切さに気づいてもらい、実際に行動へつなげてもらうことです。
ファッション業界って大量生産や大量消費の構造が根強く残っている分野で、サステナビリティの実現がなかなか難しい業界だと言われています。
だからこそBEAMSは服にまつわるサステナビリティを多角的に考え、語り、取り組みをさらに一歩進めていくことを約束する日として、この記念日を位置づけているようです。
つづく服。プロジェクトとの関係
ここでは記念日の背景にある「つづく服。」プロジェクトそのものについて詳しく見ていきます。
プロジェクト発足は2021年6月
つづく服。の日が生まれる前段階として、BEAMSは2021年6月に「つづく服。」というプロジェクトとウェブサイトを立ち上げています。
このサイトではサステナビリティ施策を担当した社員や、サステナブルな暮らしを実践する社員やスタッフへのインタビュー記事が掲載されてます。
電通デジタルが公開しているインタビュー記事によると、BEAMSは以前からサステナビリティや社会問題解決を目指す取り組みを行っていたものの、活動が散発的だったために、お客様どころかスタッフ本人にすら十分に伝わっていないという課題を抱えていたようです。
この課題感、ちょっと意外というか大手企業でも社内浸透の難しさに悩んでいたんだなというのが正直な感想でした。
参考:https://www.beams.co.jp/special/tsuzukufuku/
記念日というフックを作った理由
電通デジタルの担当者へのインタビューの中で語られていたのは、記念日というイベントデーを作ることで
「まずはその日だけでも、いつもと違うことをやってみませんか?」
と社内外に提案しやすい環境をつくる狙いがあったという話です。
こうした企業活動と社会や会社のルールが相反してしまうケースは珍しくないもので、その壁を乗り越えるための手段として記念日という枠組みを使ったという発想は、けっこう理にかなっているなと個人的には思いました。
しかも記念日を制定するということは社会に対して「この取り組みを続けていく」という意思表明にもなっているという指摘もあり、ただの話題作りだけの記念日ではないんだなという印象を持ちましたね。
毎月29日にコンテンツを発信
つづく服。プロジェクトでは9月29日の記念日そのものだけでなく、毎月29日を「服の日」として、ファッションとサステナビリティを考えるコンテンツを継続的に発信しているという特徴があります。
インタビューの中では記念日制定後は毎月29日にInstagram広告やGoogleディスプレイ広告をスポット的に配信していて、月によっては目標値の10倍近いパフォーマンスが出ることもあったという話も出ていました。
これはあくまで運営側の発表に基づく話なので外部の第三者データで裏付けられているわけではないんですが、それでも継続的な発信が一定の反響を呼んでいたことがうかがえる内容だなと感じます。
制定後の具体的な取り組み
ここでは記念日が実際にどんなアクションにつながってきたのか、年ごとの動きを追ってみます。
2022年は制定2年目の取り組み発表
2022年9月29日には記念日制定から2年目に入ったタイミングで、新たにスタートする取り組みやサービス、そして1年間継続して発信してきたコンテンツがまとめて紹介されました。
同日には『BEAMS AT HOME For Wellness In Life』という商品も発売されていて、記念日を軸にした企画がしっかり動いていたことがわかります。
2023年は原宿で「モノを売らないお店」
2023年には記念日制定から2周年を記念した取り組みとして、原宿の「JOINT AROUND the CORNER」というスペースで「モノを売らないお店」が期間限定でオープンしました。
開催期間は2023年10月20日から10月22日までの3日間で、モノとモノとの交換や、リユース・リサイクルを目的とした衣料品の回収が行われたそうです。
このお店はただのリユースイベントというより、モノの価値やライフサイクルについてお客様と一緒に考える機会を提供する場として企画されていた点が特徴的だなと思います。
ウェブサイトでの発信だけでは限界があると考え、実際にお客様と共に取り組む形へ発展させていったという経緯があるようですね。
学生服メーカーなど他業種にも広がる動き
面白いなと感じたのはBEAMS以外の企業もこの記念日に合わせて発信を行っている点です。
たとえば学生服を手がけるカンコー学生服は、2025年9月29日にSNS上でつづく服。の日に触れながら、使わなくなった制服を新しい持ち主につなぐフリマサービス「KANKO UNINOWA(ゆにのわ)」の取り組みを紹介していました。
これはBEAMSが直接連携している企業活動というわけではなくあくまで各企業が独自にこの記念日の趣旨に共感して発信を行っているケースだと考えられます。
とはいえ、アパレル業界の中でサステナビリティに関するメッセージを発信するタイミングとして、この記念日が一定の存在感を持つようになってきていることを示すエピソードだなと感じました。
サステナビリティという言葉の背景
ここではつづく服。の日の根底にある「サステナビリティ」という考え方の由来についても補足しておきます。
国連報告書から広まった概念
サステナビリティ(sustainability)とは持続可能性、または持続することができるという意味の言葉です。
もともとは自然と共生する持続可能な社会システムを目指す環境保護思想のキーワードで、国連の「環境と開発に関する世界委員会」が1987年に公表した報告書の中で「Sustainable Development(持続可能な開発)」という理念に言及したことから、広く知られるようになったとされています。
近年では企業の社会的責任、いわゆるCSRの観点からもサステナビリティへの取り組みに高い関心が集まっていますよね。
ファッション業界は特に素材の生産から販売、消費、廃棄まで多くの人が関わる産業なので、素材の提供者や生産者、販売者、消費者などそれぞれの立場でサステナビリティを実現することがファッションの未来に欠かせない要素だと考えられているようです。
アパレル業界特有の難しさ
正直なところ、アパレル業界におけるサステナビリティの取り組みってかなり難易度が高い分野だと思います。
BEAMSの担当者自身も、インタビューの中で
「アパレル業界におけるサステナビリティの取り組みというのはすごく難しい」
と述べていて、だからこそつづく服。というプロジェクトには意味があるという趣旨の発言をしています。
サステナビリティは崇高な意識を持った人だけが取り組むものではなく、誰もが日常的に取り組めるものだという考え方を広めたいという思いも語られていました。
毎日できることを少しずつ積み重ねていくことがよりよい未来につながっていくという意識を、つづく服。
の活動を通じて醸成していきたいという狙いがあるようです。

まとめ
つづく服。の日についてここまで見てきた内容を整理しておきます。
- つづく服。の日は毎年9月29日、BEAMSが制定し2021年に日本記念日協会へ認定登録された記念日
- 日付の由来は「つづく(9)ふく(29)」という語呂合わせ
- 服にまつわるサステナビリティを多角的に考え、行動につなげてもらうことが目的
- 背景には2021年6月に発足した「つづく服。」プロジェクトがあり、毎月29日にもコンテンツを発信している
- 2022年には取り組みやサービスの発表、2023年には原宿で「モノを売らないお店」を開催
- 学生服メーカーなど他業種にもこの記念日の趣旨に共感する発信が広がりつつある
まだ制定から数年しか経っていない記念日ではありますが、毎月の発信を続けている姿勢を見ると、単発の話題づくりで終わらせないという意思がしっかり感じられますね。
9月29日が近づいてきたら、身の回りの服やモノのライフサイクルについて、ちょっと考えてみるきっかけにしてみるのも良いかもしれません。
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