この記事を読めば長城清心丸の日がなぜ毎月5日なのか、その由来や薬そのものの歴史、成分まで一気にわかります。
「長城清心丸の日」は知る人ぞ知る健康系の記念日なんです。
疲れが抜けにくいと感じている方や漢方、生薬に関心がある方なら知っておいて損はない話だと思います。
長城清心丸の日とは
この記念日の基本情報を押さえておくと由来がぐっとわかりやすくなります。
記念日の概要
長城清心丸の日は毎月5日に設定されている記念日です。
制定したのは岐阜県瑞浪市に本社を置くアスゲン製薬株式会社。同社が長城清心丸(中国名:牛黄清心丸)を輸入販売しており、製品をより多くの人に知ってもらうことを目的として、2001年(平成13年)に制定しました。
記念日は一般社団法人・日本記念日協会によって正式に認定・登録されていていわゆる非公式な記念日とは一線を画しています。
「5日」に設定された理由
ここが面白いところでなぜ「5日」なのかというと、長城清心丸の主薬である「牛黄(ごおう)」の語呂合わせからきています。
「ごおう=ご(5)」という、日本ならではのちょっとユーモラスな発想ですよね。
少し強引な語呂合わせかも…とも感じますが毎月繰り返されることで認知を積み重ねる戦略としては、わりと理に適っているなとも思います。
アスゲン製薬の歴史
記念日を制定した企業をもう少し掘り下げてみると、長城清心丸との縁がよく見えてきます。
創業からの歩み
アスゲン製薬は1925年(大正14年)10月、創業者の水野実氏が名古屋大学病院前に「水野薬局」を開局したのが始まりです。
もともとは喘息薬「アスゲン」の製造と販売がメイン事業でした。
社名の由来もこの喘息薬からきていて、1943年(昭和18年)に「アスゲン製薬株式会社」へと社名を変更。
現在は岐阜県瑞浪市に本社と工場を構えて従業員数は約48名という比較的コンパクトな規模の会社ながら、長城清心丸という歴史ある生薬製品を日本へ届けてきた実績があります。
長城清心丸との出会い
アスゲン製薬が長城清心丸(中国名:牛黄清心丸)の輸入販売を始めたのは1989年(平成元年)2月のことです。
以来、同社の看板製品のひとつとして販売が続けられてきました。
ちなみに近年ではワシントン条約によってレイヨウカクという成分の輸出入に規制がかかったため、従来の処方から成分を一部変更した上で再発売・リニューアルという経緯もあります。
製品が市場から消えかけた時期もあったようでそういう意味ではなかなかドラマチックな商品でもあります。
長城清心丸の歴史的背景
薬そのものが持つ歴史が実はかなり深いんです。
中国・北宋時代の処方が起源
長城清心丸のルーツは中国・北宋時代(960〜1279年)にまでさかのぼります。
北宋の薬局方「太平恵民和剤局方」に収載された「牛黄清心圓」がベースとなっており、さらに朝鮮の医書「東医宝鑑」にも「牛黄清心元」として記載されています。
1,000年近い歴史を持つ処方だと考えるとちょっと感慨深いものがありますね。
清朝宮廷の秘薬へ
その後、牛黄清心丸が大きく注目されたのは北宋から約500年後の清朝時代(1644〜1911年)のことです。
清朝宮廷の医学名家たちが「牛黄清心方」をさらに研究し、多種の希少な薬材を配合して改良。
やがてこれは清朝宮廷専用の秘薬となりました。
宮廷専属の薬房として有名な北京同仁堂(1669年創業)が牛黄清心丸を製造し、清朝最後の皇帝・溥儀の時代まで宮廷に納め続けたとされています。
そういう経緯を知ると長城清心丸って単なる市販薬じゃなく、かなり格式ある薬なんだなと感じます。
出典:https://www.kenso-seiyaku.co.jp/
日本と中国では処方が異なる
面白いことに、同じ「牛黄清心丸」でも、中国向けと日本向けでは処方内容が異なります。
中国の牛黄清心丸は急な引きつけや高熱、脳卒中後の後遺症といった症状に対して使われることが多く、熱を冷ます性質の生薬が中心です。
一方で日本の長城清心丸は虚弱体質の改善や肉体疲労、胃腸虚弱など、日常的な滋養強壮に重きが置かれています。同
じ名前でも目的が違う、というのは意外と知られていないポイントかもしれないですね。
長城清心丸の主成分と効能
記念日の語呂合わせにもなっている「牛黄」をはじめ、どんな成分が入っているのか見ていきましょう。
主成分「牛黄(ごおう)」とは
牛黄(ごおう)はウシの胆のうや胆管に自然に生じた結石のことです。
非常に希少、古来から「高貴薬」として珍重されてきました。
薬としての主な働きは強心作用(心臓の働きを高める)、降圧作用、抗炎症作用、鎮静作用などとされています。
1丸あたりに含まれる牛黄の量は300mgとかなりの配合量です。
ちなみに錠剤タイプの「長城清心錠」(2025年発売)では、1日量12錠中に牛黄100mgを配合したリニューアル製品として展開されています。
牛黄以外の配合生薬
長城清心丸には牛黄のほかにも複数の生薬が組み合わさっています。
主な成分として知られているものは以下のとおりです。
- カンゾウ(甘草)
炎症を抑え、他の生薬の働きをまとめる役割 - ニンジン(人参)
体力・気力の補充 - シャクヤク(芍薬)
筋肉の緊張を和らげる - ケイヒ(桂皮)
血行促進
これらが複合的に作用するため、「なんとなく体がだるい」「疲れが取れない」という状態に対応できるとされています。
効能と効果
公式に認められた効能は
「虚弱体質・肉体疲労・病中病後・胃腸虚弱・食欲不振の場合の滋養強壮」
です。
「健康で長生き」をテーマに据えた製品で日常的な健康維持を目的とした使い方が中心になります。
まとめ
- 長城清心丸の日は毎月5日。2001年にアスゲン製薬が制定し、日本記念日協会に認定された記念日
- 「5日」の由来は主薬「牛黄(ごおう)」の「ご=5」という語呂合わせ
- アスゲン製薬は1925年創業の岐阜県瑞浪市の企業で、1989年から長城清心丸の輸入販売を開始
- 処方のルーツは中国・北宋時代の薬局方にまでさかのぼる約1,000年の歴史を持つ薬
- 清朝時代には宮廷専用の秘薬として発展して北京同仁堂がその製造を担った
- 中国と日本では処方内容と用途が異なる。日本版は滋養強壮・体力補充が主目的
- 主成分の牛黄は希少な動物生薬で、強心・降圧・鎮静などの作用が知られている
5月5日のこどもの日に合わせてこの記事をご覧になった方も多いかもしれませんが、実は同じ日に「長城清心丸の日」もあると知ると、なんだか日々の健康管理を見直すきっかけになるかもしれないですね。
疲れを溜め込む前に、自分の体をちゃんと労わってあげてください。
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