くじらの日とは?由来や歴史を解説【9月4日】

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9月4日が「くじらの日」だということ、なんとなく聞いたことはあっても、誰がいつ何のために制定したのかまではご存知ない方が多いんじゃないかなと思います。

この記事を読めばくじらの日の正確な由来と制定の経緯、そして日本人と鯨の関わりの歴史までまとめてわかります。

実はこの記念日、調べてみると日付は同じでも由来が違う2つの説が存在していて、そのあたりを整理しないと少しややこしいんですよね。

せっかくなのでそこも含めてすっきり理解できるように書いていきますね。

目次

くじらの日とは

まずはくじらの日がどんな記念日なのか、基本のところから押さえていきましょう。

9月4日に制定された記念日

くじらの日は、毎年9月4日に迎える記念日です。

東京都中央区豊海町に事務局を置く一般財団法人日本鯨類研究所が2012年に制定しました。

目的は「水産資源の適切な管理と利用に寄与すること」、そして「鯨と日本人の共生を考える日」とすることなんです。

日本記念日協会にもきちんと認定登録されている、いわば公式な記念日ですね。

語呂合わせの由来

由来はいたってシンプルで数字の9と4を「く」と「じら」に見立てた語呂合わせです。

9(く)と4(じ)と読み、そのまま「くじら」になるという、覚えやすさ重視の日付選定だったんだろうなと思います。

個人的にはこういう素直な語呂合わせ、けっこう好きです。ひねりすぎていない分、一度聞いたら忘れにくいですよね。

くじらの日の制定の経緯

ここではこの記念日が誕生した背景をもう少し深く見ていきますね。

日本鯨類研究所による制定発表

くじらの日が制定されたのは2012年です。

当時、日本捕鯨協会の会長代理を務めていた山村和夫理事長(同研究所の理事長)が、水産庁記者クラブで記者会見を開き、記念日認定を発表したとされています。

制定前は鯨料理を提供する飲食店などが独自に「毎月9日はくじらの日」と謳って鯨料理を一品サービスするなど、鯨食文化を広める活動が続けられていました。

つまり9月4日という特定の日に絞られる前から、業界の中では鯨と結びついた記念日の下地がすでにあったということですね。

実は別ルーツの「クジラの日」もある

1993年に国際捕鯨委員会(IWC)の総会が京都で開催されたことを記念して、当時任意団体だった日本捕鯨協会や大日本水産会など25の団体が9月4日を「クジラの日」に制定したという記録も残っています。

日付はどちらも9月4日で、由来の語呂合わせも「ク(9)ジ(4)ラ」でほぼ同じなんですが、制定した団体と年が異なるんですよね。

つまり9月4日には、2012年に日本鯨類研究所が制定した「くじらの日」と、1993年に業界団体が制定した「クジラの日」という、表記も由来も少し違う2つの流れが存在している可能性があるということです。

あくまで複数の情報源をつき合わせた上での整理なので、断定はできませんがこういう経緯を踏まえておくと理解がぐっと深まる気がします。

くじらの日を制定した日本鯨類研究所とは

この記念日を語る上で欠かせない、制定団体の背景についても触れておきますね。

前身は戦時中に生まれた研究機関

日本鯨類研究所の歴史は意外と古くて、1941年(昭和16年)に民間の研究機関「中部科学研究所」として設立されたのが始まりです。

翌1942年には林兼商店(マルハニチロ)の創業者である中部幾次郎氏が鯨油の化学研究を目的に設立したという記録もあります。

その後1987年に財団法人日本鯨類研究所となり、2013年に一般財団法人へ移行して現在に至っています。

研究所が担ってきた役割

日本鯨類研究所は鯨類をはじめとする海産哺乳類の試験研究を専門に行う機関です。

水産資源としての鯨を科学的に管理し、持続可能な利用につなげることを目的として活動しているんですね。

くじらの日の制定もこうした調査研究の成果を一般の人にも知ってもらいたいという思いから生まれたものだろうと考えられます。

日本人と鯨の歴史的な関わり

くじらの日をより深く理解するために日本と鯨の食文化がどう結びついてきたのかも見ておきましょう。

縄文時代までさかのぼる鯨食の痕跡

日本人と鯨の関わりは想像以上に古いんです。

石川県の真脇遺跡からは縄文時代前期から中期(約5000年前)のイルカの骨が大量に出土していますし、長崎県壱岐の原の辻遺跡からは弥生時代中期後半(約2000年前)の甕棺に捕鯨の様子を描いた図が見つかっています。

江戸時代に入ると1606年に和歌山県の太地で日本初の捕鯨専業組織「鯨組」が設立され、組織的な捕鯨がスタートしました。

こうして各地の沿岸地域に鯨食文化が根付いていったんですね。

戦後の食糧難を支えた鯨肉

鯨肉が全国的な食文化として広まったのは、実は戦後の食糧難の時代だったと言われています。

GHQが南極海域での捕鯨を許可し、鯨肉は当時の日本人の動物性たんぱく質摂取量のうちかなりの割合を占めていたそうです。

学校給食で鯨の竜田揚げが頻繁に出されていたのもこの流れの延長線上にあります。

1962年頃までは、国民一人あたりの食肉供給量で鯨肉がトップだったという記録もあるんですよね。

給食世代の方にとっては、懐かしい思い出の味かもしれませんね。

商業捕鯨とIWC脱退の流れ

くじらの日を語る上で捕鯨をめぐる国際情勢にも触れないわけにはいきません。

モラトリアムによる商業捕鯨の中断

1982年、国際捕鯨委員会(IWC)の総会で商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)が採択され、日本の商業捕鯨は1988年をもって中断しました。

この間、日本は調査捕鯨という形で鯨類研究を続けてきた経緯があります。

2019年、31年ぶりの商業捕鯨再開

大きな転機となったのが2018年です。

同年9月のIWC総会で日本が提出した資源管理改革案が反対多数で否決されたことを受け、日本政府は同年12月26日にIWCからの脱退を通告しました。

そして2019年6月30日に脱退が発効し、翌7月1日から日本の領海と排他的経済水域内で商業捕鯨が再開されたんです。

これは実に31年ぶりの商業捕鯨再開でした。

南極海での捕獲は行わず、あくまで自国の海域内に限定しているという点は押さえておきたいポイントですね。

くじらの日に行われる取り組み

実際にこの日どんなことが行われているのかをご紹介しますね。

鯨肉の特売や販売イベント

日本捕鯨協会によると9月4日のくじらの日には全国各地の鮮魚店や飲食店で鯨肉の特売が行われているそうです。

東京都上野御徒町にある鮮魚店「吉池」では、午前10時から午後5時まで鯨肉の販売イベントを開催しているとの情報もありました。

こういう機会に普段あまり鯨肉を食べる習慣がない方も試しに手に取ってみるのは面白い体験になるんじゃないかなと思います。

家庭でできるくじらの日の過ごし方

特別なイベントに参加できなくてもこの日をきっかけに鯨料理を作ってみたり、鯨と日本人の関わりについて調べてみたりするだけでも十分意味があると思います。

竜田揚げやベーコンなど、スーパーで手に入りやすい鯨肉製品から試してみるのも良さそうですね🐋

まとめ

最後に、この記事の内容を整理しておきますね。

  • くじらの日は毎年9月4日、9(く)と4(じ)を「くじら」と読む語呂合わせが由来
  • 2012年に一般財団法人日本鯨類研究所が制定し、鯨と日本人の共生を考える日と位置づけられている
  • 別に1993年、IWC京都総会を記念して日本捕鯨協会など25団体が制定した「クジラの日」という経緯も存在する
  • 日本鯨類研究所の前身は1941年設立の中部科学研究所
  • 日本人と鯨の関わりは縄文時代までさかのぼり、戦後の食糧難期には鯨肉が重要なたんぱく源になった
  • 2019年、日本はIWCを脱退し31年ぶりに商業捕鯨を再開している
  • 9月4日には鯨肉の特売や販売イベントが各地で行われている

こうして調べてみるとくじらの日はただの語呂合わせの記念日というより、日本の食文化や国際情勢とも深くつながった一日なんだなと感じました。

9月4日はぜひ鯨と日本人の関わりに思いを馳せてみてくださいね。

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