この記事を読めば8月19日が「世界写真の日」と呼ばれるようになった由来や歴史、そして現代にどうつながっているのかがまるごとわかります。
なんとなく「写真の記念日らしい」というのは知っていても、由来までちゃんと説明できる人は意外と少ないんじゃないでしょうか。
私も調べる前はざっくりとしか知らなかったので今回しっかり掘ってみました。
世界写真の日とは何か
まずは基本情報から整理していきますね。ここを読めば世界写真の日がいつ、どういう位置づけの日なのかがわかります。
8月19日に制定された記念日
世界写真の日、英語でWorld Photography Dayは毎年8月19日にあたる日です。
写真という表現や記録の手段そのものを祝う日として、世界中の写真愛好家やプロカメラマンに知られるようになりました。
日付そのものは1839年8月19日というかなり古い出来事に結びついているんですが、記念日として定着したのは実はもっと最近の話なんですね。
この時間差がちょっと面白いなと思いました。
世界的にどう広がっているか
現在では写真展やSNS投稿キャンペーンなど、さまざまな形でこの日が祝われています。
アマチュアもプロも、写真好きなら誰でも参加できる緩やかな記念日というのが世界写真の日の特徴かもしれません。
特定の団体が公式に管理しているというよりは写真コミュニティ全体で自然に広がっていったという感じのようです。
由来のはじまりはダゲレオタイプの発明
世界写真の日の一番のルーツにあたる発明について説明します。写真という技術がどう生まれたのかを知ると、記念日の意味がぐっと腑に落ちると思いますよ。
ニエプスとダゲールの共同研究
写真の歴史は1826年ごろ、フランスのジョゼフ・ニセフォール・ニエプスが「ル・グラの窓からの眺め」という世界最初の永続的な写真を撮影したところから始まります。
露光時間はなんと8時間ほどかかったと言われていて、今の感覚だと想像もつかない世界ですよね。
その後ニエプスと共同研究をしていたルイ・ジャック・マンデ・ダゲールが感光材の改良を続けていきました。
露光時間が10〜20分から1〜2分に短縮された技術革新
ダゲールが1837年に完成させたのが「ダゲレオタイプ」、日本語では銀板写真と呼ばれる方式です。
それまでのカメラの露光時間は10分から20分ほどかかっていたのですが、ダゲレオタイプによって1分から2分程度まで短縮されました。
この短縮によって人物を撮ることが現実的になり、写真は科学者の実験室から一気に人々の生活の中へ広がっていったんです。
個人的にはこの露光時間の差だけでも当時の人たちはかなり驚いたんじゃないかなと感じます。
フランス政府が写真術を無償公開した1839年8月19日
いよいよ8月19日という日付そのものの由来にたどり着きます。ここが記念日の核といっても良い部分ですね。
フランス学士院での発表とアラゴの演説
1839年1月9日、フランス学士院科学アカデミーでダゲレオタイプの存在が発表されました。
そして同年8月19日、天文学者でもあった政治家のドミニク・フランソワ・ジャン・アラゴによって、ダゲレオタイプの詳しい技術内容が公開講演として発表されたんです。
この講演をもって「写真術が正式に世界へ公開された日」とされているわけですね。
ダゲールとニエプス家に贈られた年金という対価
ここでちょっと意外な事実をお伝えしたいのですが、フランス政府は単に発明を「もらった」わけではなく、対価をきちんと支払っていました。
政府はダゲールに年間6000フラン、そしてニエプスの息子(共同研究者だったニエプスは既に亡くなっていたので、その子に対して)には年間4000フランの終身年金を与える形で、この技術の権利を買い上げたんです。
つまり無償公開というのは国民への公開の話であって、発明者側にはしっかり報酬が用意されていたんですね。
この仕組みを知ったとき、ただの善意の寄贈というイメージとはちょっと違うんだなと思いました。
意外と知られていない「無償公開」の例外だったイギリス
さらに掘ってみるともう一つ意外な話が出てきました。
「フランス政府が世界に無償で解放した」
という説明はよく見かけるんですが実はイギリスとウェールズは例外だったんです。
ダゲールのイギリス代理人だったマイルズ・ベリーという人物が、フランスでの発表に先立ってイギリスで特許を取得していたため、イギリスではダゲレオタイプを使うのにライセンス料が必要でした。
1841年にはこの特許がリチャード・ビアードという人物に売却され、年間150ポンドのライセンス料で運用されていたそうです。
世界写真の日の由来を語るとき、この点まで触れている記事はあまり見かけない気がするので知っておくと少し話に深みが出るかもしれません。
現代の「世界写真の日」が生まれた経緯
1839年の出来事から、実際に「世界写真の日」という記念日ができるまでには150年以上のタイムラグがあります。その空白を埋めた人物について紹介しますね。
インドの写真家オムプラカシュ・シャルマの提唱
現代の世界写真の日を提唱したのはインド出身の写真教師オムプラカシュ・シャルマさんです。
1988年、写真の歴史をまとめた文献を読み込んでいたときに「1839年8月19日」という日付が何度も出てくることに気づいたのがきっかけだったそうです。
シャルマさんはこの気づきを、王立写真協会(イギリス)やアメリカ写真協会など、世界中の写真団体約150団体に手紙で提案していきました。
地道な働きかけだったんだなとちょっと感慨深いものがあります。
1991年に初めて開催された記念日
そして1991年、シャルマさんが自ら設立していたインド国際写真協議会(IIPC)が中心となり、世界写真の日が初めて祝われました。
提案から実現まで3年ほどかかっているんですがそれだけ世界中の写真団体を巻き込むのは簡単なことではなかったんだろうなと思います。
世界写真の日にはどんなことをして過ごす?
由来がわかったところで実際にこの日どんなことが行われているのかも知っておきたいですよね。
SNSでの写真投稿やハッシュタグ企画
世界写真の日にはInstagramやXなどのSNSで専用ハッシュタグをつけて写真を投稿する動きが毎年見られます。国や年齢を問わず参加できる手軽さが、この記念日が根強く続いている理由の一つかもしれません。
写真展やコンテストの開催
写真団体や美術館、地域のカメラクラブが写真展やフォトコンテストを企画することも多いようです。
アマチュアの作品が並ぶ機会になっていることも多く、プロだけの記念日ではないというのがポイントですね。
世界写真の日をもっと楽しむための視点
最後に由来を知った上でこの日をどう過ごすと楽しめそうか、少し考察してみました。あくまで個人的な見立てですが。
昔と今の写真を比べてみる
露光時間が10分以上かかっていた時代から、今はスマートフォンで一瞬にして撮影できる時代になりました。
この技術の差を意識しながら自分のスマホの写真を見返すと、当たり前だと思っていた「一瞬で撮れる」ことのありがたみが違って感じられる気がします。
何を撮るか迷ったときのヒント
世界写真の日に何を撮ればいいか迷う人も多いと思うんですが、日常の何気ない一枚を撮ってみるのも良さそうです。ダ
ゲレオタイプ時代は人物写真すら難しかったことを考えると、今こうして気軽にシャッターを切れること自体がこの記念日にふさわしいテーマなんじゃないかなと思います。📷
まとめ
世界写真の日について由来から現代までの流れを整理すると次のようになります。
- 世界写真の日は毎年8月19日
- 由来は1839年8月19日、フランスでダゲレオタイプの技術内容がアラゴによって公開講演された出来事
- フランス政府はダゲールに年間6000フラン、ニエプスの息子に年間4000フランの終身年金を支払って権利を買い上げた
- 「無償公開」はフランス国内が中心で、イギリスとウェールズは特許ライセンスが必要な例外地域だった
- 現代の記念日としての形は、インドの写真教師オムプラカシュ・シャルマの提唱により1988年に構想され、1991年に初めて祝われた
- 現在はSNS投稿や写真展、フォトコンテストなど世界各地で緩やかに祝われている
由来をたどってみると単に「写真が発明された日」というだけではなく、発明者への対価の仕組みや、無償公開に例外地域があったことなど、意外と知られていない側面も見えてきましたね。
8月19日はそんな背景を思い出しながら1枚の写真を撮ってみるのも良いかもしれません。
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