8月18日は「やまとことばの日」です。
この記事を読めば記念日が制定された理由や語呂合わせの由来、そして「やまとことば」そのものの歴史まで一通り分かるようになっていると思います。
「やまとことばって聞いたことあるけど、実はよく知らない」
という方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
私も最初は和語と何が違うのか正直あやふやでした。順番に整理していきますね。
やまとことばの日はいつ制定されたか
記念日がいつ誰によって作られたのかをまとめます。
制定した団体と正式な認定日
やまとことばの日を制定したのは大阪府八尾市に拠点を置く「うまし国やまとことばの会」という団体です。
2024年8月1日に一般社団法人日本記念日協会によって正式に認定・登録されました。
記念日として認められるまでにはクラウドファンディングを通じて多くの賛同者を集めたそうで、目標金額20万円からスタートし、最終的には100万円のゴールも設定されていたみたいです。
地道な積み上げの末に生まれた記念日だと考えるとなんだか感慨深いものがありますね。

語呂合わせの由来
日付の由来は「や(8)まと(10)ことば(8)」という読み方から来ています。
8月18日という数字の並びにそのまま言葉の響きを重ねているんですね。
やまとことばの日が生まれた理由
ここでは記念日設立に込められた思いや、その背景にある活動の流れを見ていきます。
設立に込められた願い
うまし国やまとことばの会が公式に掲げている思いは、自然と調和し豊かに生きる心を育む「やまとことば」を日本文化とともに守り継承していくことでした。
子どもたちがありのままの自分を肯定できるように育ってほしいという願いが込められているそうです。
正直、記念日というと語呂合わせだけで作られたものも多い印象があるんですが、この記念日は教育や文化継承への思いがはっきり言語化されている点が特徴的だなと感じました。
クラウドファンディングから記念イベントまで
会の代表を務める迫田氏によると、2024年4月に応援のFacebookグループが立ち上がり、5月にクラウドファンディングを開始、7月に終了という流れで準備が進められたようです。
そして記念日認定後の2024年8月18日には、日比谷図書文化館・日比谷コンベンションホールの大ホールで設立記念イベント「やまとことばまつり」が開催されました。
倍音声明や絵本の朗読劇、やまとことば姓名鑑定など、内容はかなり幅広かったみたいですね。
参加者の感想を見ると小学生から70代まで年齢層がすごく広かったのも印象的でした。
やまとことばとはどんな言葉なのか
記念日の主役である「やまとことば」自体の定義と歴史を解説していきます。
和語との関係と漢語との違い
やまとことばとは漢字や外来語が日本に入ってくる前から使われていた日本固有の言葉のことで、和語とも呼ばれます。
漢字には音読みと訓読みがありますが、訓読みにあたるものの多くが実はやまとことばなんです。
たとえば「みる」「はなす」「よい」といった動詞や形容詞、それに助詞のすべてがやまとことばに当たると言われています。
一方で「山川(さんせん)」や「学習」「報告」のような音読みの言葉は、当時の中国で話されていた発音がもとになった外来語だそうです。
この対比を知ると日常で使っている単語がどちらの系統なのか、少し意識が変わるかもしれません。
縄文時代までさかのぼる歴史
古いものだと1万6千年前の縄文時代から使われてきたとも言われていて、これはクラウドファンディングのページでも紹介されている情報です。
ただ、これはあくまで一つの見立てで、正確な起源を裏付ける決定的な考古学的証拠が示されているわけではないので、断定的な話ではないと理解しておいた方がよさそうです。
とはいえ、それほど長く受け継がれてきた言語をいまも自然に使っているというのはけっこうすごいことですよね。
やまとことばに込められた音の意味
ここではやまとことばの言語的な特徴、特に一音一音の意味について掘り下げます。
母音中心という珍しい特徴
やまとことばの大きな特徴の1つが母音中心の言語であることです。
どの音も長く伸ばすと「あいうえお」のいずれかの音に行き着くとされていて、発声の仕方や語感そのものが意味を作っているという説があります。
たとえば「あ」は口を大きく開いて発声するので開く意味を持ち、「開く」「明ける」「明るい」といった言葉に通じるそうです。
「う」は口を閉じて発声するので閉じる意味を持ち、そこから力をためて「生み出す」という意味にもつながると説明されています。
一音一音に宿るとされる意味の例
「い」には生命や活動、強さという意味があるとされ「息」「生きる」「命」などに表れているとのことです。
「え」は分岐や分かれて伸びるという意味を持ち「枝」「江」「選ぶ」に通じ、「お」は偉大や重要という意味を持ち「大きい」「多い」「奥」「重い」といった言葉に表れているそうです。
これらの音義に関する解釈は江戸時代の国学者の研究や戦後の研究者の分析を土台にしているとされていますが、学術的に完全に確立した定説というよりは、一つの解釈体系として受け止めておくのが妥当だと思います。
私が思うにはこの手の音義論は面白いですが、あくまで一説として楽しむくらいの距離感がちょうどいい気がします。
記念イベントとやまとことばまつり
記念日にあわせて実際に開催されているイベントの様子を紹介します。
2024年の日比谷での開催
記念日認定初年度の2024年8月18日には、東京の日比谷図書文化館で「やまとことばまつり」が開催されました。
プログラムには倍音声明やありがとう呼吸法、絵本やまとことば神話の朗読劇、古事記冒頭文の音読、やまとことばクイズなど盛りだくさんだったようです。
参加者の感想には「日本に生まれてよかった」「もっと深く知りたくなった」といった声が多く寄せられていて、ただの知識の紹介というより体験型の場になっていたことがうかがえます。
2025年はオンライン開催へ移行
2025年の「やまとことばの日」はオンラインでの開催に切り替わり、和暦の専門家をゲストに招いた記念講演や、音義学研究者との鼎談が企画されました。
申込者が70名を超える規模だったことも活動報告に記されていて、対面からオンラインへ形を変えながらも、継続して取り組みが広がっている様子がわかります。
ちなみに毎年8月18日にあわせて開催が続いているので、来年以降も何らかの形でイベントが企画される可能性は高そうです。
日常に残るやまとことばの実例
私たちが普段何気なく使っている言葉のなかにどれだけやまとことばが根付いているかを見てみます。
挨拶や身近な単語に残る例
- 「みる(見る)」
- 「はなす(話す)」
- 「うみ(海)」
- 「やま(山)」
- 「さくら(桜)」
- 「はれ(晴れ)」
- 「あめ(雨)」
- 「おはよう」
- 「こんにちは」
- 「いただきます」
など、日常でよく使う言葉の多くがやまとことばに当たるとされています。
改めて挙げられると自分が普段使っている言葉のほとんどがやまとことばだったんだなと、ちょっと驚きました。
「行ってきます」「あした」「お湯」に込められた思い
クラウドファンディングのページでは「行ってきます」という言葉について、英語には直訳しにくい矛盾した表現だと説明されています。
「行って帰ってくる」という意味を含みながら、離れてもまた戻ってくるという願いが込められているのだそうです。
「あした」も単に翌日という意味だけでなく、開く・明るいという「あ」の音義から、新しい時間を明るく進んでいくという意味合いがあるとされています。
「お湯」についても単に熱い水ではなく、心身を緩めて癒してくれる温度の水に敬意を込めた「お」を添えた言葉だという解釈が紹介されていました。
こうした話を聞くと普段何も考えずに使っている言葉に、案外深い意味が隠れているのかもしれないなと感じます。
まとめ
やまとことばの日について要点を整理しておきますね。
- 8月18日は「うまし国やまとことばの会」が制定し、2024年8月1日に日本記念日協会が認定した記念日
- 日付の由来は「や(8)まと(10)ことば(8)」の語呂合わせ
- やまとことばとは漢語や外来語が入る前からある日本固有の言葉で、和語とも呼ばれる
- 古いものは1万6千年前の縄文時代から使われてきたとも言われているが、この年代は確定的な学術的定説ではない点に注意が必要
- 母音中心で一音一音に意味があるとされる点が、この言語の大きな特徴
- 記念日にあわせて「やまとことばまつり」というイベントが毎年開催されている
普段何気なく口にしている言葉のなかに、こんなに長い歴史や意味が詰まっていると知るとなんだか言葉を使うこと自体が少し愛おしく感じられませんか。
8月18日には、自分が話している「やまとことば」に少しだけ耳を澄ませてみるのも良いかもしれません🌸
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