絶滅危惧種の日とは?由来や歴史を解説【9月7日】

  • URLをコピーしました!

毎年9月7日は「絶滅危惧種の日」って知っていましたか?

この記事を読めばこの記念日がなぜ生まれたのか、どんな出来事がきっかけになったのか、そして今の地球でどれくらいの生き物が絶滅の危機にあるのか、まとまって分かるようになっています。

正直、動物や自然に関心がある人でも「9月7日って何の日だっけ」と首をかしげる方、けっこう多いんじゃないでしょうか。

カレンダーには載っていても由来まで説明できる人は案外少ない気がしています。

この記事ではそんな疑問をひとつずつ丁寧にほどいていきますね。

目次

絶滅危惧種の日とは?基本情報をチェック

まずはこの記念日そのものの位置づけをはっきりさせておきたいと思います。

オーストラリア発の記念日という前提

絶滅危惧種の日は英語で「National Threatened Species Day」と呼ばれています。

これはオーストラリアで制定された記念日で、世界共通の国際デーとして国連などが定めたものではないんですよね。

日本国内でも紹介されることが増えていますが、あくまでオーストラリア発の取り組みという点は押さえておきたいポイントです。

目的は絶滅危惧種への理解を深めること

制定の目的は絶滅の危機に瀕している動植物や生態系に目を向けて、それらを今後どう保護していくかを考える機会をつくることでした。

単に「絶滅は悲しい出来事です」と伝えるだけではなく、保護活動に取り組む研究者やボランティアの功績を称える意味合いも含まれているのが印象的でした。

個人的にはこの「称える」という視点が入っているところにこの記念日らしさを感じます。

由来はフクロオオカミの絶滅

記念日誕生のきっかけになった実際の出来事を見ていきますね。

1936年9月7日、ホバート動物園での出来事

由来は1936年9月7日、オーストラリア・タスマニア州のホバート動物園で飼育されていたフクロオオカミの最後の1頭が死亡し、この種が絶滅したことにあります。

フクロオオカミはオオカミという名前がついていますが実際は有袋類の仲間で、見た目も生態もオオカミとはかなり違う生き物だったんですよ。

この日を境に地球上からフクロオオカミという種そのものが姿を消してしまいました。

ベンジャミンと呼ばれた最後の1頭

このとき死亡した最後の1頭は「ベンジャミン」という名前で呼ばれていたそうです。

ホバート動物園で大事に飼育されていたとされていて、その最期がそのまま種の絶滅を意味してしまったというのはなんとも重い話だなと思いました。

1頭の死がそのまま1種の消滅につながる、というのは想像しただけで胸が締めつけられますよね。

ちなみにフクロオオカミが乱獲や生息地の減少によって数を減らしていった経緯については、詳しい記録がすべて残っているわけではなく、はっきり分からない部分も多いようです。

記念日が制定された歴史的背景

ここではフクロオオカミの絶滅から記念日誕生までの経緯を整理していきます。

1996年、絶滅から60年後に制定

フクロオオカミが絶滅してから60年後の1996年、オーストラリアで絶滅危惧種の日が制定されました。

60年という長い時間を経てからの制定というところに、ある種の反省とか教訓として残していこうという意志が感じられます。

すぐに記念日をつくるのではなく、時間をかけて振り返ったうえで制定に至ったというのはけっこう意味深いことのように思います。

Threatened Species Networkが制定に関わった

制定にあたってはオーストラリアの「Threatened Species Network」という団体が関わっていたとされています。

この団体は絶滅危惧種の保護や啓発活動に取り組んできた組織で、フクロオオカミの絶滅という象徴的な出来事を、単なる過去の悲劇として終わらせず、今後の保護活動につなげようとしたのだと考えられます。

ここは推測になりますが当時のオーストラリア国内で有袋類をはじめとした固有種の減少が社会的な関心を集めていた時期だったことも、制定の後押しになったのではないかなという気もしています。

世界の絶滅危惧種の現状データ

由来が分かったところで実際に今、絶滅危惧種がどれくらい存在しているのか見てみましょう。

IUCNレッドリストが示す世界の数字

国際自然保護連合、通称IUCNが公表しているレッドリストによると、2026年7月時点で世界の絶滅危惧種は4万9,505種にのぼるとされています。

これは更新前の4万8,646種から大きく増えた数字で、深海の熱水噴出孔に生息する軟体動物や、気候変動の影響を受ける種が新たに多く加わったことが要因だそうです。

確認されている野生生物の総数が212万種以上あるうち、IUCNが評価対象としているのは17万5,909種で、そのうち評価種の約28パーセントが絶滅の危機にあるという計算になります。

数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが評価された生き物のうち3割弱が絶滅の危機に瀕しているというのは、かなり深刻な状況だと感じます😢

日本国内の絶滅危惧種は3,772種(2020年時点)

日本に目を向けると環境省が公表しているレッドリストでは、国内の絶滅危惧種は3,772種(2020年時点)とされています。

これは環境省レッドリスト2020における3,716種に、海洋生物レッドリストの56種を加えた合計です。

日本国内でレッドリストの評価対象となっている生き物は約7万種いて、その中でおよそ100種のうち5種が絶滅危惧種にあたるとされています。

ちなみに、2025年3月に公表された最新の評価では植物と菌類について再調査が行われ、絶滅危惧種は207種減少して2,063種になったという結果も出ています。

減少したと聞くとほっとする気持ちもありますがこれは調査手法の見直しによる部分もあるようで、単純に良くなったと言い切れない側面もあるのかなと思っています。

絶滅危惧種の日にできること

数字を見て終わりにするのではなく実際に何ができるのかも考えてみたいですね。

個人でできる小さな行動から始める

絶滅危惧種の保護というと大きな組織や専門家の仕事のように感じてしまいがちですが、実は個人でもできることは意外とあります。

例えば絶滅危惧種に関する正しい知識を身につけて周りの人に伝えることや、生息地の破壊につながるような消費行動を見直すことなど、日常の中でできる範囲のことから始めるだけでも意味があると思うんです。

まあ、個人的な意見ですけどこういう記念日をきっかけに一度立ち止まって考えてみる、それだけでも十分な一歩なんじゃないかなと感じています。

動物園や水族館のイベントをのぞいてみる

日本国内でも絶滅危惧種に関する情報発信や展示を行っている動物園や水族館があります。

9月7日前後にタイミングを合わせて、絶滅危惧種について紹介する企画を実施している施設もあるようなので、近くにお住まいの方は足を運んでみるのもいいかもしれません。

実際に生き物を目の前にして知る情報は記事やニュースで読むのとはまた違った実感があるものですよね。

まとめ

絶滅危惧種の日について由来から現状までを振り返ってみました。

最後に要点を整理しておきますね。

  • 絶滅危惧種の日はオーストラリアで制定された記念日で、9月7日にあたる
  • 由来は1936年9月7日、ホバート動物園で最後のフクロオオカミ「ベンジャミン」が死亡し、種として絶滅したこと
  • 絶滅から60年後の1996年に、Threatened Species Networkの関わりのもとで制定された
  • 2026年7月時点でIUCNレッドリストに掲載された世界の絶滅危惧種は4万9,505種
  • 日本国内の絶滅危惧種は環境省の調査で3,772種とされている

1頭の死が種そのものの終わりにつながってしまったという重い歴史から生まれた記念日です。

9月7日は少しだけこの記事の内容を思い出しながら過ごしてみるのもいいかもしれませんね。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする


目次